真島文吉のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ続編でした。
終盤で令和になってからのお話も挟み込まれるけど、時系列的にはこっちが先になる感じ。
だから、
先に世に出た「右園死児報告」を読んでからでも、
先に「久」を読んでから「右園死児報告」に進んでも、どっちからでも楽しめそうで。
真島さん、ありがとうございます。
「久」の漢字の発音から、今回の主要人物は三田倉さんなんだけど、他のメンバーさんも前回活躍してた方や、そのご先祖さんらが出てきたりしてたから、
私は傍らに前回の報告書を置きながら楽しんでました。
前回マイナスポイントにしたちょっとグロテスクな物たちも、やっぱり今回も登場してきたけど、私が慣れたのかな? そんなに うわ〜(泣)な感じにはならなかった。
あと、報告の後に三田倉さんの手記が時々挟み込まれてて、それが報告の補完的な役割をしてくれてたからか、前回よりは飲み込みやすいような印象も受けました。
どっちにしろ面白かった〜
また時間あけて「右園死児報告」を再読したいなと思えるくらい私はハマったけど、どうだろ、苦手な人は苦手かもしれない。。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ(前作についての記述も多少含みます)
前作の勢いから劣らず。
前作と同様、右園死児事案の報告書は発想のデパートである。近年のネット怪談やクリーピーパスタ、SCPにみられる「根源の不明な発生」・「不条理」・「多種多様なスケール感」といった要素がこの作品にも盛り込まれている。右園の根源に関してはある程度まで推理されているが、完全究明までは行っておらず、個々の事案が何故その形で現れるのかは不明である。部隊が制圧出来るものから、対症療法しか行えない自然大災害級のものなど様々な事案が作品に織り交ぜられ、対策可能性と不可能性の間で登場人物たちは弄ばれている。
今作は三田倉九という人物の内面を本人が書いた手記を通じて多く露出することで、ドラマチックな面が強調されていた。
三田倉九は右園死児に対する対策の責任を政府及び帝国から押し付けられており、またその役割から政府が行ってきた愚行を代理で非難されることがある。三田倉は前半有能な人物として描かれるが、前述した責任についてと最愛の人に関する事象が原因で後半はほぼ壊れている。
今作はその三田倉九の崩壊を極めて丁寧に描写しているわけではないが、少なくとも人間の理性がいかに不条理の前では脆いものか、理性や人格の崩壊が恐怖表現の一つとして効果的に用いられていると思う。また、丁寧に描写しないことは、事案報告という体裁をとった本作のテンポを保つ上で重要である。
前作のラストバトルから考えるとかなり地味ではあるが、恐怖感とエンタメ性を損なうことなくバランスのとれた作品だったように思う。また、前作が好きな人には楽しめる繋がりがあったりと読者を楽しませようという気立てがみれる。個人的には大変楽しめた。
最後に。注意したいのは昔からのホラーが好きな人には合わないかもしれないことだ。どちらかというと、現代ホラー特有の急に立ち現れる理解不能な概念や表象化しがたい設定を「それはそれ」としてすんなり飲み込めるような人が楽しめるものであって、フィクションのホラーにも現実の概念との厳密な関係を求める人には全編キツい可能性がある。親しみ深い幽霊や妖怪などはほぼほぼ出てこない。かといって別に難解ではない。要するにストライクゾーンの問題だ。自分のストライクゾーンは広いぞ!という方には是非オススメしたい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読み始めは人物、物、場所などに右園死児という文字列が付くことで発動する呪いについてを解き明かしてくるモキュメンタリー系なのかなーと読み進めて行ったら急に全世界を巻き込んでの人類+人類側右園死児VSエツランシャ+終末ヒャッハー人類が始まって「お…俺の読んでたモキュメンタリー系ホラー小説は何処に…⁉︎」状態になりました…。
気を取り直して読み進めていくとなかなか面白く、
報告された右園死児に関する人物が続々と出てきてくれて登場人物に愛着を持って最後まで読むことが出来ました。
ラストバトルはお決まり感ありつつ熱い展開でした。
個人的には夜子ちゃんが右園死児になる経緯が酷すぎたのでこれからの人生謳歌してほしい…頼むぞウグラ1…幸せにしてやってくれ…。
あと売春婦さんいい人?右園死児?だから次回作出てください…あと神谷さん長生きして…末裔を守って…。
ただ最初に申し上げたようにモキュメンタリー系ホラーを求めて読んでたら突如始まるスーパー右園死児大戦についていけなくなると思うので⭐︎は4にしました。 -
Posted by ブクログ
家にあったから読んだのだけど、本の持ち主は『右園死児』から読むべきだ、と何回も言っていた。
報告書形式の短い文章で事件が書き連ねられていき、明治頃の政府秘書官・安堂忠正、およびその右腕の三田倉九による「右園死児」という化物に関わる出来事を追っていく本だった。
怪談のような妖怪のような異形のものたち、不死者、陰陽師、探偵など、どこか大塚英志の作品を彷彿とさせる。
キャラクターの設定がマンガっぽいんだろうね。
右園死児やう俗のみや、凶堕羅命(まがだらのみこと)、蛆主宿儺(うじぬすくな)など、普段使わない響きの言葉がよく出てくるけど、一度ルビを振られるとスッと読める不思議な命名能力がある作者だと思う。
最初はアナグラムとかかな?と思ってた。
まあ面白かった。でもなぜ神谷修二が令和まで生き延びたのかはよくわからなかった。 -
Posted by ブクログ
序盤から中盤にかけては「右園死児」という怪異が、とにかく不気味で恐ろしい存在として紹介される。報告書というスタイルを取り、事象を淡々と説明する描写がかえって現象の恐ろしさを引き立てる。報告が増えるにつれて「右園死児」のルーツも垣間見えるようになり、ホラーでありながらミステリーのような要素も楽しめる。
しかし中盤にあるキャラクターが登場する場面から、ジャンルがバトルファンタジーのような展開に一変する。そこからの展開も疾走感があってこれはこれで楽しめるのだが、個人的には前半の不気味な、“人間の手には負えない何か”の雰囲気を貫いていってほしかった。
とはいえ結構楽しめたのでこれは買って良かった。