あらすじ
明治二十五年から続く政府、軍、捜査機関、探偵、一般人による非公式調査報告体系。右園死児という名の人物あるいは動物、無機物が規格外の現象の発端となることから、その原理の解明と対策を目的に発足した。
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奇書認定してええんじゃないですか?
内容すごく好み。
こんな小説?報□□?見たことない!!!
中身を読み進めていくと見の右□が□者、□側が報□ みたいなテイストが斬□だし□□□□としても心惹かれる□□みたいで。
この調査報告体系は安全である。
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これはかなり大好物でした。本当に短い話が積み重なっていく構成で、一つひとつの話にはオチがないような不気味な内容が多いのですが、読み進めるうちに全体像が少しずつ見えてきて、どんどん引き込まれました。登場人物もそれなりに多いので「この人誰だっけ?」と思うこともありましたが、それも含めて楽しめました。(人によってはストレスかも)
とにかく私は大好きです。
なお、この調査報告体系は安全である笑
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出だしはモキュメンタリーというか、SCPみたいな報告書を読んでいる感じ。所々でエピソード同士のつながりを見せつつも、基本的には淡々と進んでいく……のですが、中盤から思わぬ方向に全力で舵切ってきます。自分の場合、予備知識なしで読んでいたので完全に予想外でしたが、このタイプの小説でこの展開に当たったのは本作が初めてだったので滅茶苦茶面白かったです。終盤は激アツ、〆方も良き。
残る謎や曖昧な部分がかなり多いので、スッキリした読後感を求めている時に当たるとモヤッとするかも。
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SCPの類が好きな人はたぶんこれも好き。
「右園死児」という文言をめぐる異常現象の報告書群が、最終的に肥大化した異常現象とのバトルに収束していく。
報告書形式が肌に合わなかったり、ホラーからアベンジャーズ的なバトルものに変わるのが予想と違ったりと万人受けはしないかもしれないが、私はかなり好きだった。
人間讃歌に着地するとどうしても好きになってしまいがち。
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確かにSCPっぽかったし、こういう報告書形態の本は苦手な人があるかもしれない
ただ私はとても好きな作品
得体の知れない何かを観察、対処し報告する
フィクションだけどもほんとにあるんじゃないかと考えてしまう没入感
終わり方も色んな意味でゾワってした
Posted by ブクログ
いやー、思わぬ出会い。
なんとなく読んだら、大当たりで面白かったー。
前半の怪異レポート形式でから、激アツ展開。
後半はまるで、「新世界より」!!
あらすじとしては、
右園死児という名前をつける事で発生するおぞましい怪異。それは、生物や無生物を問わないどころか、火事などの災害や事象ですらも対象となりえる。。。
その怪異を防ぐべく日本国は、世における事件や事故を右園死児案件としてして調査していく。。。
というあらすじかな。
前半と後半で内容がだいぶ変わってくるが、自分はどつちも楽しめた!
最終的な対策として、まさかこんな方法とは。。。
「化け物には化け物をぶつけるんだよ!」
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「うぞのしにこ」と命名された場所、物、人物は説明できないような怪現象が周囲で起こってしまう。それらを世間の目から隠すために政府が秘密裏に調査しており、それらの報告書をまとめたモノという設定の書物。その為、殆どは報告書のような記述方法で書かれているのだが、バラバラの記述が少しづつ「うぞのしにこ」の真相に迫っていくといったホラー&ミステリーのような形態である。…のだが、物語の終盤で異常物体への抵抗の為に異常物体をぶつける展開になり、その部分が下手なラノベ臭いストーリーに感じてしまう上に報告書としての形態も完全に失ってしまう。終盤の展開をどこまで許せるかで評価が割れそうな感じ。
Posted by ブクログ
宮部みゆき今年の3冊2024に入っている一冊
本屋さんでタイトルは気になってたけど、園児のホラーってイヤだなとか思って手に取ってなかった
読んでみたら、右園死児(うぞのしにこ)という怪異にまつわる有害情報を集めた報告書形式のモキュメンタリーだった
One of the works selected for Miyabe Miyuki’s Three Picks of 2024.
I had noticed the title at a bookstore, but the notion of a horror story involving kindergarteners made me reluctant to pick it up. Yet it turned out to be a mockumentary, framed as a dossier compiling harmful reports surrounding a mysterious apparition known as Uzono Shiniko.
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【短評】
当世流行「モキュメンタリー・ホラー」に再び挑戦である。
良質な素材を揃えて「物語」を浮かび上がらせるという手法は明確に好みだが、未だ実験段階或いは発展途上の領域という印象であり、巷間に上る名著を摂取しながら「これぞ」という逸品を待ち望んでいる私である。
本作は「右園死児(うぞのしにこ)」という名称を冠する人物、動物或いは無機物が、狂気猟奇を励起した一連の事象を「報告書群」という体裁を取って纏めたものである。
以前読んだ『近畿地方のとある場所について』が種々の媒体に由来する「寄せ集め」であったのに対し、本作は一定の体裁のもとに記述された「報告書」である。どちらが優れているということではないが、本作は無味乾燥な文体と相まって読みやすく、そして不気味である。
仕立ての良い椅子に座りながら、怪奇的事象に関する報告を「ふむふむ」と読む読書を望んでいたし、最序盤はそれが実現されていたと思う。発狂や人体損壊と伴う事象を簡素な表現で読むと、否が応でも忌まわしい想像が膨らむというものだ。
それは上等なお菓子を摘む感覚に近い。
「残念ながら」というべきか、本作は終盤に掛けて「モキュメンタリー」であることを放棄する。個人的にはそれが実に惜しい。お菓子を取り上げられた気分になった。
「右園死児」の管理ひいては軍事利用という観点は、見え隠れする分には興味深いのだが、それが華やかに全面に押し出されるのはやや興ざめだ。「報告」も次第に速報性が増していき、臨場感を得た一方で、静かな不気味さは霧散してしまった。
3点評価としようか迷ったが、後半部もそれはそれで面白かったので4点とした。
【気に入った点】
●「乾物」「猿」「花ヒグマ」辺りが好みだった。淡々と事実を示す手法が奏功し、かなり不気味である。モキュメンタリーは徹頭徹尾淡々と摘めば良いのではないか、というのが今時点における私の意見だ。物語を無理に落とそうとしなくて良いと強く思う。
●一部例外は除くが、体言止めの多用など報告書然とした表記で統一されており、非常に読みやすい。粛々と進める読書は楽しいものである。
【気になった点】
●序盤をかなり良い感じで進めた末、終盤で予想外の方向に舵を切り、盛大に風呂敷をぶち撒けてくる。正直「違う。やめろ。そっちへ行くな」と思わなかったと言えば嘘になる。相応に面白かったのが幸いだが、期待したものではなかった。
「何故、奇を衒う」というのが正直な感想だ。
「モキュメンタリー・ホラー」は好みなジャンルなのだが、どうにもあらぬ方向に射出されて消失する傾向にあるように思う。一心不乱に舐め浸っていたいのに、何故か途中で取り上げられてしまうのである。嗚呼。
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読書会で紹介されたことをきっかけに読みました。ジャンルでくくれない感じというか、映画を観てる感覚なんですが、情報が集約されていくにつれてどんどん面白くなります。一気読み。とにかくおもしれええええ!です。おすすめです!
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次々と断片的な報告が積み重なっていくことで、少しずつ全体像が立ち上がってくる構成が印象的で、読んでいてワクワクしました。モキュメンタリーのような「調査報告」形式の体裁や、SCP風の異常存在の報告書のようなリアリティがあり、その形式自体が作品の魅力になっています。
各報告は短いですが、そこに描かれている怪奇現象がどれも鮮烈で魅力的です。また、「右園死児(うぞのしにこ)」という名前も強烈で、一度聞いたら頭から離れません。架空の怪異としてのネーミングセンスも、SCP的な「固有名を与えられた異常存在」としての存在感を強めています。
別々に行動していた登場人物たちが、最後に集結して共闘する展開も痛快で、バラバラだった報告が一つの物語へと収束していく流れが心地よかったです。
一方で、最後に現れる敵の存在がそれまでの物語からやや飛躍して唐突に感じられたこと、その動機も十分には理解しきれなかったことから、やや消化不良な印象も残りました。さらに、全ての謎が解き明かされたとは言い切れない部分が残ったため、評価を1ポイントだけ減らしました。
それでも、モキュメンタリー的手法やSCP的世界観を思わせる構成が功を奏し、全体としてとても刺激的で楽しい読書体験ができました。
Posted by ブクログ
ホラーだと思って読み始めたけれど、これはジャンルはなんだろう。SFか……?一番近いのはSCPだと思う。
かなり好きだけど、人に勧めるのも、説明するのすら難しい。
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思ってたホラーとは違うSCPホラーだった。
最初はずっと報告を読んでいくので面白くなるのか不安だったけど、読み進めていくと思ってなかった方向に展開していって面白かった。
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SCP財団が好きな人にはおすすめ。
前半は短編の報告書形式になっているけど、全体としてはストーリーがあり、後半には物語の謎というか問題を解決する流れに集約して行く。
そのあたりは好みが分かれるのかも。
Posted by ブクログ
古くから人類社会へ多大な影響を及ぼす禁忌の存在“右園死児”に纏わる報告書―の体裁を取る。中盤までのモキュメンタリー+SCP風味がアベンジャーズばりの伝奇SFアクションへ変容していく、まさに異形のエンタメ小説。
本作のレビューや考察は既に出揃っている感があるので、今更蛇足な感想は省略。前半と後半の落差?について毀誉褒貶はかなりあるようだけれど、自分は嫌いじゃない、とだけ。寧ろモキュメンタリー仕様の前半部から予定調和的な結末を迎えるよりも意表を突かれた分愉しめた―気もする。
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正直面白いとは思わなかった
全体的な構成はよく考えられているなと思ったが
最後のほうはRPGみたいだなと
そういう世界観にはあまり興味がないので
あまり楽しめなかった
逆に映像作品だと楽しめるのかも
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SCP財団のノリで書かれているので慣れていないと読みにくい。全体的にはSFバイオホラーか?本を読む時に頭の中で無意識に映像化するのでどういうビジュアルか想像しにくい文章だとなかなかページが進まない。どんどん話が大きくなっていくにつれて身近な恐怖ではなくなるので私の好みには合わなかった。小さなコミュニティ内で起きる呪いや惨劇ぐらいが怖くて好きだ。
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難しかったー!
ホラー大好きな義姉が貸してくれました。
ホラーは苦手なものの、雨穴先生や背筋先生の作品は何個か読んだことがありこれも報告の形式で綴られるものと聞き興味があったので喜んで借りました。
む、むずかしい…。
報告形式だからこそ、ストーリーで流れで読めない。後からあの時のこの人が出て来てどうした?となるわけで、何回も前の報告書を読み返す。途中で謎の現象がたくさん起きる。混乱する。
最後はスケールがでかい。すごい。
最初からスケールはでかいのだけれどもう何が何やら。
でも借りたやつだし感想は言わなきゃと頑張りました。
最近、掌編が苦手かもしれない。情報量が多くなって、疲れてきてしまうのかも。ひとつのストーリーをじっくりと流れで読むのが今の自分の精神状態に合っていたのかもしれません。また挑戦したいな、映画みたらまた違うかな、とか思ってます。
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これは…モキュメンタリーホラーになるのだろうか?
とても壮大な群像劇、ある種の歴史ものを読んでいるかのような。
その名を付けられたモノが怪異的に変質してしまうという現象にまつわる報告群。
他の作品でも見たことがあるけど、この国で恐れられているモノが、国外への牽制・脅威にもなるという部分がやけに好きで、嬉しくなってしまう。
まったく味方というわけではないのに。
不可解で抑圧的な報告が多いなか、アイスランド特殊部隊ウグラの部分の爽快感がすごい。
あとみんな好きだと思うけど神谷さん好きです…幸せになってほしいけど永遠に活躍してほしい。
Posted by ブクログ
すごく好きな作風というかテーマの扱い方だった。
序盤はモキュメンタリーホラーって感じで、中盤以降に歴史的な経緯とか政治的な思惑が交錯するような話、そして最後には巨大な異形の怪異との直接的な戦闘という感じで、いくつかのストーリー展開が見え隠れするような印象。
ちょっと小林泰三を思い出す感じで、後半の生々しくてグロテスクな異形な怪異たちとの戦闘シーンはけっこう熱いものがあった。
主人公サイド?も怪異の集団って感じだし、こういった異能力者集団みたいなところでは、どうしても手に汗を握ってしまうという感じ。
まさかこういう展開になるとは読む前には思い至らなかったので、驚く気持ちもしたしなんだか感心してしまった。
一方では徹底して話を小出しにしながら、あくまでもモキュメンタリー的な表現において物語ろうとしている点も特徴的で、体裁へのこだわりにはすごく好感がもてた。
ただ、やはりどうしても話が断片的にはなってしまうので、こうなるといっそ終盤は一般的な物語の形式の中で語られた方が、さらに具体的なイメージで、熱い気持ちになって読むことが出来たかもしれない。
そういう感じがしないこともなかった。
良し悪しというか、さまざまな報告を断片的に書き連ねる形であることによって、中盤までは読むスピードがぐんぐんあがっていく感じがしたんだけど、終盤にはそれがかえって少し感情移入しにくくて、ちょっと読みにくい感じがしてしまったかも。
それでも、明らかに異質な作品で、読めて良かったなと感じさせられた。
続編もある?っぽいので、そっちも見てみたい。
Posted by ブクログ
人智を超えた厄災の数々に関する報告書を通して、厄災と人類との戦いを描く。
途中までは基本的にSCPの亜種のようなモキュメンタリーホラー作品。
ところが中盤からはその様式、文体を放り投げて、突如としてSFバトルアクションの様相を呈する。予期しない味変だったが楽しめた。
Posted by ブクログ
最初はどう読むかもわからず、字面だけで何かよくないものというのが伝わってくる。
序盤は右園死児案件として報告された事象が淡々と記載されていて、得体の知れなさが早く先を読みたいという気持ちにさせた。
後半では怖さがなくなり、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーやアベンジャーズのような話になって、うーん。
ラノベっぽい展開だなーと思ったら、ラノベ作家のようで納得。
漫画も読んだが、話が漫画と相性がよいようでマッチしていた。
Posted by ブクログ
右園死児と呼称されたものについての報告書
先が読めない内容にて、面白く読み進められたものの
私の理解と想像力が及ばず、理解できない部分も多くあり
読み終わってすぐのため、報告書形式の文書になっているが、こんな感じでずっと進むので、この形式が合う人にはむしろ読みやすいのでは
2日程度で読み終わったからいいものの、時間を空けたら確実に、後半に出てくる出来事、事象、人物の意味と前提がわからなくなること請け合いです。
私もよくわからずとりあえず読み進めたところが多い!多い!!
正直最後まで読んだけど、これ、考察が見たい。
今から他の人たちの感想読み込んできます。
Posted by ブクログ
右園死児という実態のない言葉が何を指すのかは分からない。でも、今日の社会にも言えるが、目に見えない何かに人として抗う姿勢を貫くことの大変さと大事さを垣間見ることができた。
途中、めちゃくちゃグロテスクなアクションがあり、ちょっとだけドラクエみを感じた。
Posted by ブクログ
途中まではじめっとした怪異の報告がたくさん出てきて面白かったが、途中からSF展開になってしまい、純粋にホラーを読みたい勢としてはうーん…という感想になってしまった。
Posted by ブクログ
3.5点
少年ジャンプの企画書をたくさん読んでるような、アイデア満載過ぎて、ひとつにまとめちゃうのもったいなく感じる
報告書ベースだから、なかなか人物への感情移入が難しかったけど、ちゃんと怖くて、読み終わった後には、ちゃんと悪夢を見ました。
ラストは熱い戦いが待ってる!まさにジャンプ笑
Posted by ブクログ
「近畿地方のある場所について」のようなモキュメンタリーを想像したが…。
平安から続くであろう呪いのような類。もう少し巨大化などの機構が解明されると良かったなー。
結局、なんで勝てたのかは分からん。
その意味で後半はなんだったのだろう?
作者の中では報告書の中身が連綿と繋がっているのだろうが、ちょっと理解が追いつかない…というか報告書がありすぎ。合間に紛れて重要人物がおり、それが後半に活躍というていなのだろうが、そんなに機動力ある人たちでしたっけ?
Posted by ブクログ
2025年8作目。
このままホラゲとかにしたら結構面白そうだなーと言う印象。それか「シン・ゴジラ」並に手間と金かけて映画化するとか。読み物としてはまーうん、まぁうん…SCP好きなひとはめちゃくちゃハマると思うが、私は詳しくないからなぁ。でも「んん?これはなんの死児だっけ??」ってなっても、大体「報告〇〇の〜」って書いてあるからさくっと遡れて確認できて、ストレスなく読み進められたのは良かったなぁ。報告書形式の強み存分に発揮している。
そういうわけで報告体系部分は物珍しいし面白みもあったんだけど、ストーリー部分になると台詞回しがやけに古風な感じしてちょっと読むときに突っかかっちゃったかな。近いか遠いかはともかく未来の話だという設定だもんね?「あたしゃ」「ご老人」「女給」なんかの言葉がぽこぽこ出てきてそれにいちいちびっくりしてしまった。メインストーリーとは直接関係ない部分なだけに、なんかそこはもったいなかったな。