武邑光裕のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
著者は、2015年にベルリンに移住した。そして、3年間の生活をして観たものを新鮮な目で切り取っている。旅行者ではなく、生活者として見つめたが故に、ベルリンの躍動感が伝わる。2018年のことなので、現在はもっと進んでいると思う。創造都市としてのベルリンの活気。その雰囲気を肌で体験したくなる。
ユーロの中でも、ベルリンはスタートアップが多く、そして資金の獲得も一番多いという。なぜ、スタートアップが多いのかを本書では述べている。
ベルリンは人口360万人。そのうち約18%がドイツのパスポートを持っていない。外国人居住者65万人の国籍が186もあるという。難民への受け入れにも寛容だ。また支援する -
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『ベルリン・都市・未来』武邑光裕
2年前に著者・武邑さんとWIRED前編集長・若林恵さんのABCでのトークショーに行った。それまでベルリンがこんなにも面白い都市とは知らなかった。帰りに買って読んだのだった。その時はなんとなく疲れた日々で、今ならまた別の視点で読めるかもしれないと棚から手に取った。
ベルリンについてのエッセイで、ブックデザインが素晴らしい。ブックカバーのイエローにフィルターのかかった写真も、そしてめくるとシルバーのFuturisticな表紙も。文章に差し込まれる写真の多くはモノクロで、時々カラー。映像ドキュメンタリーのような感覚。
そう -
Posted by ブクログ
ネタバレEUがGDPRの導入によってGAFAなどのインターネットプラットフォーム企業への対抗を目指す動機や、その実現に向けた道筋(著者の期待含む)を描いている。
著者はGDPR立法に向けた動向を知ってからベルリンに在住しているため、立法の立役者であるSPD(ドイツ社会民主党)の果たした役割や東ドイツ時代のシュタージュによる市民監視を踏まえた市民のデータ監視への拒否感といった歴史的背景、またEU議会などが進めている各種取組の説明が詳しく、理解が深まりやすい。
読者として興味がわいたのは、鉄道や電力がそうであったように、インターネットプラットフォーム企業による特定分野ビジネスの自然独占が公共化されたり -
Posted by ブクログ
EUとEEA域外への個人データ(個人のプライバシーを特定するデータ、という意味ではなく、GoogleやFACEBOOKを利用する際に、摂取されているすべてのデータ)の持ち出しを禁ずるGDPRという法は、無料アプリの使用と引き換えに、GoogleやFACEBOOKといった一部の企業が独占的に所有している現状はおかしくないだろうか、という問題提起から、個人データは個人が取り戻すべきであるという精神に基づいて生まれた。個人データを個人が所有管理し、所有者の意志において自由に削除、あるいは他社への提供を可能にする、という考え方こそが、現状のIT巨人の個人に対する不当な監視のような歪んだ関係をリセットし
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Posted by ブクログ
アルゴリズムが私を決める
ジョンチェニー 日経BP社
巨大企業となったGoogleはネット参加の全ての個人の情報を
アルゴリズムで処理した上で個人や常識を無視した決定的なデーター上の人格を
あるいはデーター上のアイデンティティーを有無を言わせずにはじき出す
性癖から性別や年齢すら社会通念を無視した決定打として
数に物を言わせて押し付ける
まさに理不尽な暴力行為と言えるものだがお構いなしに正解として
問答無用がまかり通り常識となり欠席裁判がこの世の答えとなる
即物的な次元で考えればYESとNOの積み重ねが無限大に近づくほど
統計的に正確さを増すと言えるのだろうが
ネットで日々配信される情報