古田徹也のレビュー一覧

  • 哲学史入門Ⅳ 正義論、功利主義からケアの倫理まで

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    面白かった。
    哲学の本を読んでると「そんなこと延々と考えてどないすんねん」と思うことが多いけど、まあ倫理学は考える価値があると思う。万が一、皆が納得できる形で正しさをルール化できたら、立法やらなんやらがすごくスムーズになると思うので。そんな夢を追って思考を深めているならカッコイイと思う。



    とはいえ、やっぱり倫理は何かしらの理屈で説明できるものではないのでは、というのが読み終わっての感想かもしれない。
    徳のある人物を目指す徳倫理学や、現場レベルの判断を問うケアの倫理は、結局「皆が心に手を当ててやっていくしかない」的な発想やと思うし、まあ実際そうよな、という気持ちもある。

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    2025年10月02日
  • シリーズ「あいだで考える」 言葉なんていらない? 私と世界のあいだ

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    「あいだで考える」シリーズの中では難しい方だと思うが、言語哲学系の本としてはかなり易しく書かれていると思う。
    私自身は今まででいくつか言語哲学系の本を読んできたので、新しく知ったことはあまりなかった。しかし、言語哲学系の本をいくつか読んできたからこそ、この本の構成がどれだけ緻密に練られているかよくわかる。
    元々かなり難しい内容なのに、ここまでわかりやすく、そして一貫性のある形でまとめるというのはなかなかできることではありません。著者と編集者の両方に拍手を送りたいです。

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    2025年02月19日
  • はじめてのウィトゲンシュタイン

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    何故そんなことを思いつくのか?
    いかに自分が「精神的痙攣」に陥っているかを、
    実感させてくれる本。
    自然科学的な仕事をしていると、この精神的痙攣は気持ち良いものだけれど、それは本当の姿ではないのだ。

    ウィトゲンシュタインが天才だったことを感じるとともに、
    初学者にその天才さを分かりやすく伝えた著者の凄さも感じた。

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    2025年02月01日
  • いつもの言葉を哲学する

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    最初は本当に素朴な日常のちょっとした言葉や、子どものちょっとおかしな言葉からなぜそう言うのか?を考えていくところが入りやすくそこから段々と正しい言葉を使うことの有用性を明らかにして行く感じだった。
    確かにと思ったのは子どもに対して自分のことをお父さん、お母さん、もしくは先生と呼ぶのはなぜか。それは自分が子どもに対して教え導く存在だと思っていてその地位を明示している、と言ったような内容があった。

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    2025年01月25日
  • シリーズ「あいだで考える」 言葉なんていらない? 私と世界のあいだ

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    シリーズの中ではぶっちぎりで難しく、かつ前半は言葉に対する否定的な話題が続くので折れそうになるが、ふんばって読み続けると目からうろこが落ちて脳みそがパッカーンと開く。

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    2024年12月19日
  • いつもの言葉を哲学する

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    とっても面白かった!割と言葉に対して敏感な方だが、そうかこういう点もあるのかとたくさんの発見があった。
    角度が異なるけれど、本当に難しくて苦しくてわからない!と英語学習の悩みの中にいる私にとって、一つ悩みを減らしてくれるものだった。生活に根ざしており感覚的に使っているため、母国語でないと難しいのは当然という点と、語彙が減ることで言語が痩せていくという点。言語学習の解決にはならないけれど、あぁこれは豊かさの表れなんだなと思うことでハードルが下がった。すべて理解するのは無理なのだ。

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    2024年06月16日
  • はじめてのウィトゲンシュタイン

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    難しかったですが、ある程度は理解できました。
    世界は偶然の集まりであるから、未来はなるようになる。その可能性こそが人間の幸福だと思いました。

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    2024年04月03日
  • いつもの言葉を哲学する

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    とても面白かった。
    哲学的な本だと難しいかと思ったが、日常にある様々な言葉を題材にして、正しい言葉を使うことや文章を書くことの大切さがわかる。
    英語や流行り言葉が多様化しているが、歴史の中で作られてきた日本語や漢字のニュアンスなど、他に置き換えることができない表現の違いなどが書かれているのがおもしろかった。
    例えば、走ると駆けるを同一言葉にできないのか、、など、一見同じように見えるが、それぞれの持つ意味を掘り下げていくと別の意味合いを持っている事実なども、普段は気づかず使ってきたので、なるほど、と思った。

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    2024年03月06日
  • いつもの言葉を哲学する

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    歯切れのよいコラムでは時勢についても触れられ、そこから深掘りした提言や教育論についても。

    再読。

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    2023年10月08日
  • ウィトゲンシュタイン 論理哲学論考 シリーズ世界の思想

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    原著を読んでいたけどちんぷんかんぷんで、この本の解説を見てなんとか理解できる部分があった。
    全部は読めていないし理解しきれていないけれど、
    最初の部分に書かれている、物はそのものとして存在せず、事態のなかから切り出されているということは理解できた。
    人が言葉を定義して輪郭を決めて認識しているが、それも含めて事態の部分にすぎず、その物だけを切り取ってとあんまり意味のないことなのだと思った。
    そういう意味では世界は繋がっていて、その中の一部分として自分が存在している感覚を持てたような気がした。

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    2023年06月23日
  • いつもの言葉を哲学する

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    日常で使っている言葉をあらためて振り返る機会を与えてくれる好著だ.様々な視点から言葉を考察しており非常に楽しめた.政治家の言葉のいい加減さや思慮のなさは今に始まったことではないが、特に最近は酷いと感じている.基盤になる常識が不足しているのだろう.当然語彙も不十分だ.若者に伝搬しないといいなと思っている.

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    2023年03月24日
  • いつもの言葉を哲学する

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    ●=引用

    ●しっくりくる言葉を探し類似した言葉の間で迷いつつ選び取ることは、それ自体が、思考というものの重要な要素を成している。逆にいえば、語彙が減少し選択できる言葉の範囲が狭まれば、その分だけ「人を熟考へ誘う力も弱まる」ことになり、限られた語彙のうちに示される限られた世界観や価値観へと人々は流れやすくなる。ニュースピークとはまさに、その事態を意図した言語なのである。
    ●私たちが言語を用いて行うことのうち、(A)特定の相手の言わんとすることを最大限に汲み取ろうしたり、その相手に合わせて噛み砕いた言葉を発したりする言語実践と、それから(B)突き詰めた精密な思考や豊かな表現を目指して行なわれる言

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    2023年01月21日
  • ウィトゲンシュタインと言語の限界

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     本書は2004年に出版された、フランス哲学者によるウィトゲンシュタイン(以下LW)評論の翻訳本。著者は既に鬼籍に入っているが、フランスにLWを紹介した最初の人物だという(ということは、それまでの現代フランス哲学はLWを何ら参照することがなかったのだろうか?)。専門である神学や古代ギリシア哲学、新プラトン主義の文脈からLWを論じているが、本文と解説で丁寧な解説がなされているためそれらの知識がなくとも読み進めることは可能。むしろ最近の哲学書のような重厚長大さがなく、本文も150頁程度とコンパクトであり読み易い。古田徹也氏による解説も充実しており理解を助けてくれる。

     内容に関しては古田氏も指摘

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    2022年09月19日
  • いつもの言葉を哲学する

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    日々、使う/使われている言葉を吟味することの大切さを再認識させられる。目下、Covid-19によって、言葉とそれを取り巻く環境も大きな変動を受けているが、この点に関する様々な指摘は、言葉が持つ力の強さをよく示している。著者の娘さんの言葉に対する素朴な感覚は尊いし、炒めるを辞書でどう書くかの話や見出しの検討の話は、言葉を扱う我々が普段どのような心構えを持つべきかと言うことを端的に表しているように感じた。

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    2022年04月30日
  • 不道徳的倫理学講義 ──人生にとって運とは何か

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    キャッチーなタイトルにも惹かれ、確かに理性を最重要なものとして取り扱う哲学や倫理なども、運ってどう処理してるのだろうと興味をそそられましたのです。

    運はまず偶然と必然・運命にも分類されるし、古代ギリシャのトユケーやダイモーンといった用語はこのどちらの意味も内包している曖昧な定義を有し、そこを巧妙に使い「オイディプス王」で悲劇を演出してる。概して近代の経験主義までは人間の真理や徳のある人というのは、運の影響を除いた形で論理立てていてる。西洋哲学の系譜なので、神とか来世なんてものにも関係づけて、不道徳な行いを実施し罰せられないことが不幸なんて言ってみたり。

    アダム・スミスの道徳に関する公正も原

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    2022年04月29日
  • いつもの言葉を哲学する

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    その人が話す、使う言葉が、思考の解像度を反映して、価値尺度は露になる。だから、泥臭く読書をして言葉を手にしていくこと、磨いていくことは尊う。そもそも不完全なコミュニケーションの精度をそれでも上げて、伝える技術、言葉を運用していく作法を手にしようともがくこと。

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    2022年04月16日
  • いつもの言葉を哲学する

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    DPZの古賀さんが呟いていて、興味を持ったので読んだ。
    最初の方は、言葉に関するエッセイ的な感じかなあと思っていたけれど、後半はいかに言語と思考が結びついているかがよくわかる題材が多く、普段の自分の言葉の使い方を振り返させられた。流行りの言葉は使い勝手がいいけど、ちゃんとそれを使うことによってどのような効果があるのか、どのような印象を与えてしまうのかを考えて使わなければいけないなと感じた。

    自分は言葉を扱う職業に就いている。それでも自分もあまり考えず言葉を使ってしまうことがある。だから「言葉は道具以上の役割を持っている」ということを常に頭のどこかにおいて、言葉を使っていこうと思う。

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    2022年01月18日
  • 言葉の魂の哲学

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    ネタバレ

    中島敦と世紀末ウィーンの人物

    中島敦とホーフマンスタールが、言葉から魂が抜ける体験を描いて言語"不信"を表明する一方で、ウィトゲンシュタインとクラウスは、むしろ言葉に魂が宿る体験に着目することで、言葉の豊饒[ほうにょう]な可能性を探る言語"批判"を展開している。

    ゲシュタルト心理学

    ベーコン
    思考の歪み「イドラ(幻影)」
    「言葉を通じて知性に負わされるイドラ」=「市場のイドラ」が一番厄介
    「言葉は知性を無理に加え、すべてを混乱させて、人々を空虚で数知れぬ論争や虚構へと連れ去るものだ」
    そのため「真の帰納法」が必要(経験的探究)
    ①観察・実験を通した

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    2022年01月15日
  • はじめてのウィトゲンシュタイン

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    全く予備知識はなく、なんとなくウィトゲンシュタインに興味があった、ただそれだけの理由で読んだがとても面白く、知的好奇心を喚起させられた。

    彼の人生と思想の骨組みを様々な具体例と実際の文から浮かび上がらせてくれたので、これを読めば原著にあたる上でのハードルがかなり下がるように思われる。とりあえずまで、読んでみようと思った

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    2021年06月23日
  • 不道徳的倫理学講義 ──人生にとって運とは何か

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    運ってなんなんでしょうね。抗うものか受け入れるべきものか。まぁどっちもなんだろうなぁ。とりあえずあたふたしないようにしときます。思考が止まってしまうしね。しかし、この著者の本は読みやすくてよろし。読みやすいって大事よね。

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    2021年03月15日