古田徹也のレビュー一覧

  • 哲学史入門Ⅳ 正義論、功利主義からケアの倫理まで

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    哲学史入門シリーズの4巻目で、「倫理学」を取り上げた巻。「功利主義」「正義論」「徳倫理学」「ケアの倫理」を解説している。これまでの各巻同様、各章で編者の斎藤哲也氏が基礎知識と読みどころを紹介して、指南役の研究者にインタビューするという形式。個人的に興味を持って読んだのは、「功利主義」」と「正義論」。近年テック長者」などが語る「効果的功利主義」への流れも理解しやすい。また「ケアの倫理」は耳慣れない言葉だったが、倫理学を実践に移すにはこういう考え方のほうが有効かもしれないと思わせられた。入門書として、わかりやすく、全体像が把握できる。
    【目次】
    序章 倫理学に入門するとは何をすることなのか(古田徹

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    2026年05月03日
  • いつもの言葉を哲学する

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    我々の日常に嫌でもまとわりついてくる言葉についての哲学

日本ならではのオノマトペから、カタカナの乱用による何となく化、災害時にいきなり生まれてあっという間に浸透する言葉、さらには謝罪会見で繰り広げられるその場しのぎの常套句などなど

たしかに、「ロックダウン」とか誰でも知ってる言葉になったなとか、よく言う「発言を撤回する」って一回口から出たものをどうやって「なかったこと」にするんだ?とか、「◯◯◯感」がやたら多くてそもそも何が言いたいのかわからなくなったりするよね… とかとかとか

    で、的を得ているなと思ったのは、「そうやって適当な言葉のやり取りをノリで行っているとき、そもそも人はなにも考え

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    2026年04月19日
  • ウィトゲンシュタイン 論理哲学論考 シリーズ世界の思想

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    原著を丁寧にほぐし、比喩や表も織り交ぜながら、最大限わかりやすく説明してくれている。とはいえ十分に難しく、ある程度腹落ちして「わかった」と言える部分よりそうでない部分の方がかなり多い(おそらく、「わかった」と思えている部分すら錯覚に近いとは思う)。
    それでも、非常に面白かった。全体の方向性としては、言葉を弄する人間にとって「哲学」が必要なものでありながらいかにそれ自体がいわば詭弁であるのか、といった方向性を指し示していたように思う。
    「語りえないことについては、沈黙しなければならない」というキラーフレーズは一見して諦めや思考停止のようにも思えるが、全てを読み切ると、究極に根源的な、「存在」への

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    2026年03月30日
  • すごい古典入門 ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』の基本 言語化できないことに意味はないの?

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    「語りえないことについては、沈黙しなければならない」という言葉の意味が分かった(気がする)。
    論理空間の中に事態を観測している自分は存在しえないし、それを言葉にすることはできない。すると「語りえない」ということになるが、「語りえない」と言うことができるというのは前提が有意味なら語れるし、無意味なら文そのものが意味をなさない。
    よって沈黙するしかない。と言うことすら無駄になる。
    かなり面白かった。

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    2026年03月16日
  • 哲学史入門Ⅳ 正義論、功利主義からケアの倫理まで

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    『哲学史入門4』を読みました。
    今回は哲学史の中でも、倫理学史や心理学に近い内容が多く扱われているのが印象的でした。確かに哲学科は女性が少ないイメージがありますが、心理学科には女性が多い印象があり、その点とも重なる話だと感じました。

    ケアの倫理の説明で出てきた「ハインツのジレンマ」は特に興味深く印象に残りました。また特別章では、2024年のイギリスの「今年の言葉」に「脳腐れ」が選ばれたことや、ユーザーのプロファイリングによってSNSが質の低い内容に偏っていく問題などにも触れられており、やや強い表現を使いながら現代社会への批評も展開されている点が印象的でした。

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    2026年03月13日
  • シリーズ「あいだで考える」 言葉なんていらない? 私と世界のあいだ

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    読んでいくうちに、実家で親と一緒に興味のないテレビをなんとなく見ながら、どうでもいい会話をする時間を思い出して、あれは同じ相貌に向かいたくて言葉を発していたんだと気づきました。それだけでよかったんだなと少し泣けてきました。

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    2026年03月08日
  • シリーズ「あいだで考える」 言葉なんていらない? 私と世界のあいだ

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    言葉の重みや意味をよく考えるようになってから、自分が日々言葉を発していることが少し怖くなった。同時に、自分の言葉には何の意味があるのかわからなくなって、自分の好きなものは意味のないものなのかもしれないと思った。そんな時にこの本と出会って、言葉は必要なんだと実感し、心が軽くなった。

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    2026年02月18日
  • シリーズ「あいだで考える」 言葉なんていらない? 私と世界のあいだ

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    解像度を上げて物事を捉えられるようになりたい
    って自分の考えが著者も同じことを言っていて
    まぁそうだよねって感想が一つ。

    言葉が生きる文化遺産であり、移り変わっていくこと。そこから社会におけるマジョリティの意識の変遷も垣間見える。自分も無自覚にその立場にいたこと。ちょっとだけ怖いけど、こういう気づきができるのがこの本を読んで良かったって思ったかな。

    AIにも触れていて、外国語を学ぶこと、その意義について明文化されていたのも良かった

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    2026年01月24日
  • はじめてのウィトゲンシュタイン

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    入門書として丁寧にウィトゲンシュタインの思想を解説してくれています。そもそもの内容がとても難解と思われますが、日本語を使っての説明で、読んでいる時はそういうことかと理解できた気がします。
    また、思想だけではなく、生い立ちに関する記載も多くあり、本書を読む前は勝手な人物像を描いてましたが、人間味のある面を知ることができました。
    解説について、思想の解説は前期と後期に分けて展開されており、ウィトゲンシュタインの遺稿も多く引用しながら、内容を解きほぐしていく感じで、丁寧な入門書という印象です。。(それでも思想の内容自体は凡人にはすぐには理解できないものですが)

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    2026年01月02日
  • 哲学史入門Ⅳ 正義論、功利主義からケアの倫理まで

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    倫理学の功利主義、正義論、徳倫理学に関して朧気ではあるが理解できた。

    加えてケアの倫についても少し分かったような気にもなれた。

    この本を入門として他の書籍で勉強する事が必要ではありそう。

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    2025年12月18日
  • 哲学史入門Ⅳ 正義論、功利主義からケアの倫理まで

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    「ケアの倫理」の章で、「人が正義を求めるのは、相手との向き合い方、自分との向き合い方が分からなくなったとき」というアリストテレスの言葉が刺さった。正しさを考えるよりも前に向き合い方を考えることは大切だ。

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    2025年11月10日
  • シリーズ「あいだで考える」 言葉なんていらない? 私と世界のあいだ

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    ネタバレ

    言葉について考えるといつもとても興味深いなーと思います。

    言葉なんていらないと思ったことはないけれども、

    言葉を使うことの難しさ、そして、言葉が良くも悪くも持つ私たちへの大きな影響やは色々感じる中、

    この本はそのようなことを今一度整理し直して考えさせられるものでした。

    言葉の深み、言語によって見える世界が変わってくること、

    だから私はきっと、他の言語に好奇心を抱いたり、学ぶ動機が湧くのだな、とあらためて気づく。

    入ることでしか得られない視点や考え方を、自分も経験してみたくなる。

    言語を習得したいけれども言語を習得することは並大抵のことではないなー、と、母語でさえも、その深みを理解

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    2025年10月14日
  • 哲学史入門Ⅳ 正義論、功利主義からケアの倫理まで

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    4冊目もとても読みやすく重要なポイントがまとまっているので、現代の西洋での倫理学を理解したい方には良い内容である。
    個人的には徳倫理学の章が興味深かった。カントなどの義務論は、行為の是非を問うが、徳倫理学は人格を問う。それはそうだと思うのだが、人格を重視するのであれば、例えば、西洋ではゲーテやシラーなど、教養を高める教育思想があるし、日本の報徳思想や心学など、人間性を高める伝統的教育がある。それらを学ぶことの方が有意義だと思えてきた。
    また、徳を重視し過ぎると軍国主義になるや、慰安婦の国家賠償の問題からケアを考えるなど、事実を無視した左翼思想が出てくるところは残念である。

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    2025年10月10日
  • 哲学史入門Ⅳ 正義論、功利主義からケアの倫理まで

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    面白かった。
    哲学の本を読んでると「そんなこと延々と考えてどないすんねん」と思うことが多いけど、まあ倫理学は考える価値があると思う。万が一、皆が納得できる形で正しさをルール化できたら、立法やらなんやらがすごくスムーズになると思うので。そんな夢を追って思考を深めているならカッコイイと思う。



    とはいえ、やっぱり倫理は何かしらの理屈で説明できるものではないのでは、というのが読み終わっての感想かもしれない。
    徳のある人物を目指す徳倫理学や、現場レベルの判断を問うケアの倫理は、結局「皆が心に手を当ててやっていくしかない」的な発想やと思うし、まあ実際そうよな、という気持ちもある。

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    2025年10月02日
  • シリーズ「あいだで考える」 言葉なんていらない? 私と世界のあいだ

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    「あいだで考える」シリーズの中では難しい方だと思うが、言語哲学系の本としてはかなり易しく書かれていると思う。
    私自身は今まででいくつか言語哲学系の本を読んできたので、新しく知ったことはあまりなかった。しかし、言語哲学系の本をいくつか読んできたからこそ、この本の構成がどれだけ緻密に練られているかよくわかる。
    元々かなり難しい内容なのに、ここまでわかりやすく、そして一貫性のある形でまとめるというのはなかなかできることではありません。著者と編集者の両方に拍手を送りたいです。

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    2025年02月19日
  • はじめてのウィトゲンシュタイン

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    何故そんなことを思いつくのか?
    いかに自分が「精神的痙攣」に陥っているかを、
    実感させてくれる本。
    自然科学的な仕事をしていると、この精神的痙攣は気持ち良いものだけれど、それは本当の姿ではないのだ。

    ウィトゲンシュタインが天才だったことを感じるとともに、
    初学者にその天才さを分かりやすく伝えた著者の凄さも感じた。

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    2025年02月01日
  • いつもの言葉を哲学する

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    最初は本当に素朴な日常のちょっとした言葉や、子どものちょっとおかしな言葉からなぜそう言うのか?を考えていくところが入りやすくそこから段々と正しい言葉を使うことの有用性を明らかにして行く感じだった。
    確かにと思ったのは子どもに対して自分のことをお父さん、お母さん、もしくは先生と呼ぶのはなぜか。それは自分が子どもに対して教え導く存在だと思っていてその地位を明示している、と言ったような内容があった。

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    2025年01月25日
  • シリーズ「あいだで考える」 言葉なんていらない? 私と世界のあいだ

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    シリーズの中ではぶっちぎりで難しく、かつ前半は言葉に対する否定的な話題が続くので折れそうになるが、ふんばって読み続けると目からうろこが落ちて脳みそがパッカーンと開く。

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    2024年12月19日
  • いつもの言葉を哲学する

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    とっても面白かった!割と言葉に対して敏感な方だが、そうかこういう点もあるのかとたくさんの発見があった。
    角度が異なるけれど、本当に難しくて苦しくてわからない!と英語学習の悩みの中にいる私にとって、一つ悩みを減らしてくれるものだった。生活に根ざしており感覚的に使っているため、母国語でないと難しいのは当然という点と、語彙が減ることで言語が痩せていくという点。言語学習の解決にはならないけれど、あぁこれは豊かさの表れなんだなと思うことでハードルが下がった。すべて理解するのは無理なのだ。

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    2024年06月16日
  • はじめてのウィトゲンシュタイン

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    難しかったですが、ある程度は理解できました。
    世界は偶然の集まりであるから、未来はなるようになる。その可能性こそが人間の幸福だと思いました。

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    2024年04月03日