古田徹也のレビュー一覧

  • プラトン ソクラテスの弁明 シリーズ世界の思想
    アリストテレス、ダレス、スピノザ等掻い摘んで読んでみたがよく分からず。

    こちらの書籍は読者と一対一で寄り添ってくれ、一つひとつ丁寧に解説してしてくれる良書。

    ソクラテスが何を語り、そして何を語らなかったか。彼の語った言葉を正確に読み取ることから何が見えてくるのか。非常に良い読書体験でした。

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  • いつもの言葉を哲学する
    とても面白かったです。子どもは特に親、先生の言葉が権威を持つようになると思います。実際私もそうでした。しかし、自己が形成されるにあたり言葉を扱うことの重要性が見えてきて、彼らの使う言葉が本当に正しいのか悩んできました。本書は、そんな私の心の中を解いてくれるような本になりました。ありがとうございます。
  • 不道徳的倫理学講義 ──人生にとって運とは何か
    1053. 2023.08.10
    ・道徳的評価は動機付けによってなされるべきであるという原則と、しかし、未遂犯と既遂犯に同じ評価を下すことはできないという行為の帰結を評価する立場(そこには運が絡む)との相克を描く。
  • はじめてのウィトゲンシュタイン
    今年度1番です。

    一つの像に囚われず、様々なアスペクトを検証すること、それに自覚的にあろうとおいう実践を胸に留めおこうと思います。

    構成として、ウィトゲンシュタインの生涯と彼の思想の変遷を重ねて描かれている本書は、非常に読みやすいと思います。個人的にはかなり刺さりました。
  • いつもの言葉を哲学する
    言葉は生活であり、社会であり、そして政治だ。言葉が劣化すれば政治も劣化する。がんばれジャーナリスト。
  • マルクス 資本論 シリーズ世界の思想
    ・第一巻(のディーツ版)
    ・原典引用と著者による解説・解釈で構成


    今まではほとんど知らなかった資本主義のメカニズムについて理解が深まったと思う。現実の賃労働者である自分という立場について、これまでより高い視座から資本主義や資本家との関係を見つめる事が出来そうな気がする。

    インターネットによる繋...続きを読む
  • プラトン ソクラテスの弁明 シリーズ世界の思想
    幸せになる勇気を読んでアドラー心理学とギリシャ哲学に興味を持ちこの本を読んだ。非常に面白くあっという間に読んでしまった。岸見一郎先生の翻訳で読みやすく、時代背景やソクラテスの心情が詳しく解説されているのでよく理解できた。
    2500年も前に人間の徳について語っている人がいた事に衝撃を受け、確かにこの考...続きを読む
  • いつもの言葉を哲学する
    言葉にして伝えるって難しい。何気なく使っている言葉の定義や語源を十分に理解することなく、気づけば軽い気持ちでコミュニケーションをとっている自分がいる。人と会話する機会が増え、コミュニケーションがフラットになりつつある今だからこそ咀嚼するように読み直したい新書。ウィトゲンシュタインの「言語批判」をベー...続きを読む
  • ウィトゲンシュタイン 論理哲学論考 シリーズ世界の思想
    古田さんの本は相変わらず読みやすく、わかりやすい。
    こちらの本を読むことで、自分が論理哲学論考に対してより理解を深められたように感じたし、何より論理哲学論考そのものを読んでみたいという気持ちになった。
  • いつもの言葉を哲学する
    言葉について考えることは、それが息づく生活について考えること p.37

    「お父さん」や「お母さん」等々も、そして「先生」も、子どもから見た自分の立場にはほかならない。それを一人称として用いることによって、いまの自分が、子どもを保奏し、ときに教え諭す役割を担う者であることを、自ずと示しているのである...続きを読む
  • はじめてのウィトゲンシュタイン
    この本を通して得られるのは、まずウィトゲンシュタインという人物の人となりである。提唱者がどんな人間だったのか、を知ることは哲学に必要なのか?と思う人もいるかもしれないが、少なくとも私はこの本を通してウィトゲンシュタインという人がどんな人間なのかを知れたことで一層、ウィトゲンシュタインの哲学の深みが増...続きを読む
  • 言葉の魂の哲学
    哲学の書ということである程度身構えて読み始めたのだが、最も驚かされたのはそのなめらかな読み心地であった。まさに「なめらか」という言葉がぴったりくると自身で思うほどに、伝えたいことがしっかりと抑揚に乗って伝わりつつ、それでもどこか控えめで、落ち着いた論調で議論が展開されていく。加えて、小手先の言葉で惑...続きを読む
  • 言葉の魂の哲学
    言葉のゲシュタルト崩壊現象の紹介から始まり、ウィトゲンシュタインやカール・クラウスの言語論を通して、言葉の〝魂〟と呼ばれているものを批評、言葉とどう向き合っていくべきかを論じている。
    中島敦『文字禍』という親しみやすい題材から入っていくのもあって読みやすく、最初から最後まで興味深く読めた。
    またウィ...続きを読む
  • 言葉の魂の哲学
    SNSの投稿や、政治家やよくわからないコンサルタントやベンチャー起業家のカタカナ言葉など、日常生活において「空っぽの言葉を話している」と感じることが多くなってきたこの頃に最適な一冊だった。
    言葉のかたち=多面性=ゲシュタルトがなぜ重要なのかということをヴィトゲンシュタインやカール=クラウスの思想から...続きを読む
  • はじめてのウィトゲンシュタイン
    ウィトゲンシュタインは、わたしたちが物事に対して偏った見方をしていることを気づかせる。
    しかし、そこから新たな展望を切り開き、それに代わる見方を構築するというよりもむしろ一種の「気付き」をわたしたちにひたすら与えることを目的しているように思える。
    こうしたウィトゲンシュタインの哲学が彼の生き方を通し...続きを読む
  • はじめてのウィトゲンシュタイン
    これまで読んだウィトゲンシュタインの概説書のなかでは、一番、わかりやすく、一番、面白かったかな?

    といっても、いろいろ読んだ後でのことなので、本当に一番わかりやすいかどうかは、保証できないけど。。。

    哲学者の本と人生を切り離して、テキスト解釈するのが主流になっている気がするけど、これはしっかりと...続きを読む
  • はじめてのウィトゲンシュタイン
    ウィトゲンシュタインは興味があったけどもなかなか1歩踏み出すことが出来なかった。しかし、この本に出会えたことでウィトゲンシュタインの思想に興味が湧いた。
  • 言葉の魂の哲学
    私が大学生の頃、先輩方の印象深かった警句の一つに「違和感を大事にしろ」というのがある。本書で言うところの「しっくりこない」からはじめろ、それを手放すな、ということだろう。

    常套句に身を委ねてしまったとき、戦争に代表される社会の破滅がやってくる。リアルな話で、歴史の教訓だ。国家だけでない。企業も組織...続きを読む
  • ウィトゲンシュタイン 論理哲学論考 シリーズ世界の思想
    語りえない(生きる意味)と知りつつも、語ろうとしてしまう。その狭間で格闘し抜くことこそ、哲学なのだと改めて思った。
  • 言葉の魂の哲学
    言葉でしか考える事ができない。考える事とは言葉を積み重ねることである。なんとなく分かっていた気もするが、少し深く認識する事ができた。意味とはその一つの言葉だけではなく、文脈によって与えられると。