古田徹也のレビュー一覧

  • シリーズ「あいだで考える」 言葉なんていらない? 私と世界のあいだ

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    『言葉なんていらない?』
    中高生向けシリーズの本書はイラストと適宜の「まとめ」を添え深遠なテーマを分かりやすく説いている。「やばい」「えぐい」が生む過度の同調、生成AIの便利さに隠れる危うさ、SNSのフィルター、様々な場面で浮き彫りになる言葉の役割をバランスよく捉えた良書だ。

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    このシリーズ、どの本も面白いのですが本書は特に良かったです。言語の本質、コミュニケーションのあり方、SNSとの付き合い方、本に触れる事などのテーマに関心がある方は特に楽しめるでしょう。今年読んだ「言葉・コミュニケーション」のジャンルでは本書が私の中でベストです。

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    2024年12月19日
  • シリーズ「あいだで考える」 言葉なんていらない? 私と世界のあいだ

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    言葉が持つ意味と力について考えさせられた。日常的に何気なく使っている言葉は、文脈に応じて帯びる意味や影響力は変わってくる。

    文字数制限があり非同期コミュニケーション性が強いSNSでは、十分な対話は難しく、結果的に炎上社会やフェイクニュースの温床となっているのだと思った。

    話し言葉においても「やばい」や「すごい」といった、便利だが曖昧な表現を使ってばかりいると、豊かな想像力が失われ、見える世界も変わってくる。

    言葉の扱い方には常に慎重に、丁寧に、そして対話の姿勢を崩さないこと。

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    2024年11月02日
  • いつもの言葉を哲学する

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    とても面白かったです。子どもは特に親、先生の言葉が権威を持つようになると思います。実際私もそうでした。しかし、自己が形成されるにあたり言葉を扱うことの重要性が見えてきて、彼らの使う言葉が本当に正しいのか悩んできました。本書は、そんな私の心の中を解いてくれるような本になりました。ありがとうございます。

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    2024年02月10日
  • 不道徳的倫理学講義 ──人生にとって運とは何か

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    1053. 2023.08.10
    ・道徳的評価は動機付けによってなされるべきであるという原則と、しかし、未遂犯と既遂犯に同じ評価を下すことはできないという行為の帰結を評価する立場(そこには運が絡む)との相克を描く。

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    2023年08月21日
  • はじめてのウィトゲンシュタイン

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    今年度1番です。

    一つの像に囚われず、様々なアスペクトを検証すること、それに自覚的にあろうとおいう実践を胸に留めおこうと思います。

    構成として、ウィトゲンシュタインの生涯と彼の思想の変遷を重ねて描かれている本書は、非常に読みやすいと思います。個人的にはかなり刺さりました。

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    2023年08月09日
  • いつもの言葉を哲学する

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    言葉は生活であり、社会であり、そして政治だ。言葉が劣化すれば政治も劣化する。がんばれジャーナリスト。

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    2023年05月26日
  • いつもの言葉を哲学する

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    一冊まるまる、面白かった。

    中でも、娘さんの奇妙な言葉遣いから、どうしてそのような言い方になるのか、大人はそうは言わないのかを、愛おしみながら探る話が幾つかあって、とても良かった。

    コロナ禍における、イメージのしにくいカタカナ語の氾濫。けれど、単純に日本語に置き換えれば良いわけでもない、難しさ。
    「自粛解除」のように、言葉の意味を考えるとおかしいことが、メディアを通してまかり通っていく。

    言葉は思考の枠組みを決めている。

    「発言を撤回する」ことが根付く社会では、コミュニケーションの在り方もまた、変化するだろう。
    「言葉を哲学する」意味の、面白さと不安が両方書かれていた。

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    2022年07月10日
  • いつもの言葉を哲学する

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    言葉にして伝えるって難しい。何気なく使っている言葉の定義や語源を十分に理解することなく、気づけば軽い気持ちでコミュニケーションをとっている自分がいる。人と会話する機会が増え、コミュニケーションがフラットになりつつある今だからこそ咀嚼するように読み直したい新書。ウィトゲンシュタインの「言語批判」をベースに、日常的に使用される言葉の側面について深く考察がなされている。

    p125
    ステレオタイプで話すというのは、何でこんなに楽しいんだろう。

    この一文は全体を通して最も印象的だった。言われてみれば、日常生活においてカテコライズを通して物事を単純化したり、あるいは相手に伝わりやすいように比喩を用いた

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    2022年04月09日
  • ウィトゲンシュタイン 論理哲学論考 シリーズ世界の思想

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    古田さんの本は相変わらず読みやすく、わかりやすい。
    こちらの本を読むことで、自分が論理哲学論考に対してより理解を深められたように感じたし、何より論理哲学論考そのものを読んでみたいという気持ちになった。

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    2022年03月25日
  • いつもの言葉を哲学する

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    言葉について考えることは、それが息づく生活について考えること p.37

    「お父さん」や「お母さん」等々も、そして「先生」も、子どもから見た自分の立場にはほかならない。それを一人称として用いることによって、いまの自分が、子どもを保奏し、ときに教え諭す役割を担う者であることを、自ずと示しているのである。p.64

    依存先が限られてしまっている」ということこそ、障害の本質にほかならない。逆に言うなら、「実は膨大なものに依存しているのに「私は何にも依存していない」と感じられる状態こそが、自立。といわれる状態」だということである。p.69

    ※しっくりくる言葉を吟味するということ
    学部生の書く哲学・倫

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    2022年01月02日
  • はじめてのウィトゲンシュタイン

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    この本を通して得られるのは、まずウィトゲンシュタインという人物の人となりである。提唱者がどんな人間だったのか、を知ることは哲学に必要なのか?と思う人もいるかもしれないが、少なくとも私はこの本を通してウィトゲンシュタインという人がどんな人間なのかを知れたことで一層、ウィトゲンシュタインの哲学の深みが増したように感じた。浮世離れした天才ではなく、孤独で、悩む人。様々な行動も含めて俯瞰したことで、それらを経て発せられた言葉をどんなトーンで受け取ったらいいのかが少しわかった気がした。
    次に得られるのがウィトゲンシュタインの哲学の骨の理解である。一つひとつの書を深く理解するための梯子になるような骨の理解

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    2021年12月13日
  • 言葉の魂の哲学

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    哲学の書ということである程度身構えて読み始めたのだが、最も驚かされたのはそのなめらかな読み心地であった。まさに「なめらか」という言葉がぴったりくると自身で思うほどに、伝えたいことがしっかりと抑揚に乗って伝わりつつ、それでもどこか控えめで、落ち着いた論調で議論が展開されていく。加えて、小手先の言葉で惑わされたり、騙されたり、議論を飛躍させられたりするような感覚がない。非常に真摯に、眼を見つめられながら話されるように、内容が進んでいくのである。ここに著者の誠実さや真剣さを私は感じ、それ故余計にこの書の論に惹き込まれた部分があることは否定できない。あまり類を見ないような、素晴らしい読書体験であった。

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    2021年11月03日
  • 言葉の魂の哲学

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    SNSの投稿や、政治家やよくわからないコンサルタントやベンチャー起業家のカタカナ言葉など、日常生活において「空っぽの言葉を話している」と感じることが多くなってきたこの頃に最適な一冊だった。
    言葉のかたち=多面性=ゲシュタルトがなぜ重要なのかということをヴィトゲンシュタインやカール=クラウスの思想から迫っていく後半はとてもワクワクする内容だった。
    「空っぽの言葉」と感じるものはここで言う「常套句」であり、それは言葉を選ぶ責任を放棄して常套句を繰り返すナチスのプロパガンダと同等のものであるというとこが分かってきた。

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    2021年05月13日
  • はじめてのウィトゲンシュタイン

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    ウィトゲンシュタインは、わたしたちが物事に対して偏った見方をしていることを気づかせる。
    しかし、そこから新たな展望を切り開き、それに代わる見方を構築するというよりもむしろ一種の「気付き」をわたしたちにひたすら与えることを目的しているように思える。
    こうしたウィトゲンシュタインの哲学が彼の生き方を通してまざまざと伝わってきた。

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    2021年02月24日
  • はじめてのウィトゲンシュタイン

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    これまで読んだウィトゲンシュタインの概説書のなかでは、一番、わかりやすく、一番、面白かったかな?

    といっても、いろいろ読んだ後でのことなので、本当に一番わかりやすいかどうかは、保証できないけど。。。

    哲学者の本と人生を切り離して、テキスト解釈するのが主流になっている気がするけど、これはしっかりと人生とリンクした解説になっている。

    ウィトゲンシュタインは、「人生とは?」みたいな問いは、「語ることはできない」というだろうけど、でも、かれの斬り付けられた表現を解読していくためには、やっぱ、その人生とか、発言とか、を突き合わせてやっと見えてくる感じだな。

    この本は、「論理哲学論考」と「哲学探求

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    2021年02月08日
  • はじめてのウィトゲンシュタイン

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    ウィトゲンシュタインは興味があったけどもなかなか1歩踏み出すことが出来なかった。しかし、この本に出会えたことでウィトゲンシュタインの思想に興味が湧いた。

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    2021年01月12日
  • 言葉の魂の哲学

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    私が大学生の頃、先輩方の印象深かった警句の一つに「違和感を大事にしろ」というのがある。本書で言うところの「しっくりこない」からはじめろ、それを手放すな、ということだろう。

    常套句に身を委ねてしまったとき、戦争に代表される社会の破滅がやってくる。リアルな話で、歴史の教訓だ。国家だけでない。企業も組織も、あらゆる人間の集まりがそうだろう。

    堕落や破滅は言葉への敏感さを失ったところにある。常に創造せよ、というわけではなく、常套句にも魂を立ち上がらせよ、と本書は言う。

    哲学が衒学ではなく、言葉に溺れず、傲らず、しかし、言葉を大切に選ぶこと、待つこと。それが哲学だと。クラウスとウィトゲンシュタイン

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    2020年07月06日
  • ウィトゲンシュタイン 論理哲学論考 シリーズ世界の思想

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    語りえない(生きる意味)と知りつつも、語ろうとしてしまう。その狭間で格闘し抜くことこそ、哲学なのだと改めて思った。

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    2019年08月01日
  • 言葉の魂の哲学

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    言葉でしか考える事ができない。考える事とは言葉を積み重ねることである。なんとなく分かっていた気もするが、少し深く認識する事ができた。意味とはその一つの言葉だけではなく、文脈によって与えられると。

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    2018年10月14日
  • すごい古典入門 ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』の基本 言語化できないことに意味はないの?

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    結局のところウィトゲンシュタインの『論考』って何が言いたいの?という結論の説明。所謂、「語りえないことについては、沈黙しなければならない」の"語りえないこと"は結局何の事なのか?から、彼の簡単な素姓と『論考』を執筆するに至った流れ、論理空間、アフォリズム的な文章故に多くの人達に誤った形で『論考』が解釈されている事、独我論、観念論、"世界の限界"についてなどが簡潔に書かれています。

    勿論、この1冊だけではまだまだ『論考』を完全に理解するには程遠いと著者自身が言っていて、そもそも『論考』を読むにはそれなりの下地が必要で、その下地に当たる次に読むべき一冊を巻

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    2026年07月31日