西谷格のレビュー一覧

  • 一九八四+四〇 ウイグル潜行

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    ウイグル関係の本はいくつか読んできたが、この本は新しくまた、旅行者としてウイグルを旅しながら取材したという稀有な本である。
    ウイグル民族に対する弾圧は一時よりはトーンダウンしているようだが、モスクの閉鎖、ウイグル語教育の廃止、監視システムなど弾圧のための素地はむしろ強固になっているという印象だ。また著者が監禁される場面は恐怖をかんじた。
    また、隣国のカザフスタンでも、中国政府による監視が行き届いていることに恐怖さえ感じた。
    巻末の参考図書も有用。

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    2025年11月28日
  • 一九八四+四〇 ウイグル潜行

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    ネタバレ

     2023年の新疆ウイグル。

     ビジネスホテルに到着すると空港のようなX線ゲートで手荷物検索。街中を歩くと警官の数が異常に多く、交番のような警察官詰め所が数百メートルおきにあり、安ホテルに泊まろうとすると人民警察の職務質問を受けなければならなく諦める。モスクの写真を撮ると、どこからともなく警官が現れて削除させられる。監視カメラはほぼすべての店舗の入り口と電柱に備え付けられていて、タクシーの中ですら撮影、盗聴されている。
     ウイグル人たちは決して本心を話さない。誰が政府と通じているかわからない、疑心暗鬼。日本の戦中の隣組のように互いに監視し合う世界。

     新疆ウイグルでは強制収容所のことなど聞

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    2025年09月22日
  • 一九八四+四〇 ウイグル潜行

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    ジョージ・オーウェル『1984』を地で行く世界で、全体主義社会の怖さがありありと伝わってきて凄い本だった
    かといって反中に偏りすぎず、極力市井の声を聞こうとしてて信頼して読めた

    ガザやウクライナもそうだが、国というシステムだけでは限界なんだろう

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    2025年09月13日
  • この手紙、とどけ! ~106歳の日本人教師が88歳の台湾人生徒と再会するまで~

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    長い歴史や時代を得て、なおもつながる絆。先生はいつまでも先生、生徒も同じ。最後の後書きでうるっと来ました。

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    2025年03月12日
  • 香港少年燃ゆ

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    賛成と反対、正義と悪のように、二元論でスッパリと分けきれない人間の姿がとてもよく描き出されている。
    デモに積極的に参加しようとする少年について行くことで見える香港デモの姿は、権力と民衆という今までの香港デモの単純なイメージとは異なるもののように見えた。
    デモに参加する人も、デモに反対する人も、デモに関わりたくない人も、みんな寝たり食べたり日常を送る人間たちで、自己矛盾や生きづらさや、さまざまなものを抱えてる。
    そんな人々の顔が見える記述だった。

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    2022年12月31日
  • ルポ デジタルチャイナ体験記

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    読み易い、分かり易い、面白い
    中国の勢いに改めて驚きました。ある章の中に武漢の新型感染症(コロナ)の事にも触れており、直近の情報をキャッチ出来たと感じた。そしてコロナ後の中国の勢いを今後もウォッチしていきたいと感じた。

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    2021年01月26日
  • ルポ 中国「潜入バイト」日記(小学館新書)

    購入済み

    頷けるリアル

    中国人に馴染みのある私は、「うんうん」と楽しめました。
    特に遊園地での、パンフレットの件は傑作でした。

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    2018年05月09日
  • 台湾レトロ建築案内

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    まず最初にディテールの説明があり、その後、個々の建築について解説していく。その解説の中には過去の建物や持ち主についても多からず少なからず触れられており、写真と文のバランスもよく、読みやすい本だった。

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    2018年03月27日
  • 一九八四+四〇 ウイグル潜行

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    中国という国の恐ろしい実態にかなり迫った本だと思う。新疆在住カザフ人の何も語らない態度も、その恐ろしさを証明しており、より想像力をかき立てる。街中いたるところに居る警察官、各所に設置された監視カメラとその背後でモニターしている要員など、相当数の人数を配置してまで、反政府の動きを徹底的に抑え込まなければならないほど、占有領土にこだわっているのだろう。少数の証言からではあるが、中国が全力で否定する収容所の実態を察することができる。国家体制に反するものを破壊し、徹底した監視、拘束、拷問で自由な言論を封じ、習近平というビッグブラザーを擁するこの国はまさに、『1984』で描かれたディストピアそのもののよ

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    2025年11月28日
  • ルポ 中国「潜入バイト」日記(小学館新書)

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    中国人はどういう人種なのか?良くも悪くも大雑把、個人主義だが、孤独は嫌い、家族や友達を大切にする。日本での常識と中国での常識はかなり違うのだろう。それは文化や歴史的背景が違うのだから当たり前、これを読めば少しは中国人を理解できたかもしれない。

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    2024年12月07日
  • 台湾レトロ建築案内

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    台湾のレトロな建物が大好きです。
    装飾を施した窓の外の鉄格子「鉄窓花」、赤レンガや装飾ブロック、様々な色や模様のタイル。
    どれもこれもかわいくていつもInstagramで眺めては楽しんでいます。

    台湾各地の、今はカフェや書店、ゲストハウスなどにリノベーションされた24のレトロ建築が紹介されています。
    それぞれに、建築時期や築年数、当初の用途、歴代の家主、鑑賞ポイントがついているので、建物にまつわる歴史に想像を膨らませながら写真と共に楽しむことができます。

    ぜひ次の台湾旅行の際にはここで紹介されている建物を訪れてみたいな。

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    2024年03月24日
  • 香港少年燃ゆ

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    「あなたは香港人ですか?」の意味。

    完全なる旅行者のエゴですが、実際に渡航してみて、デモ前の香港の方が熱気があって好きだった記憶。

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    2024年03月10日
  • ルポ 中国「潜入バイト」日記(小学館新書)

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    帯からはもっと露悪的な本かな?と思ってたけど、身軽で人懐こいスタンスで、軽く読めた。
    飲食の衛生面に引いてる人が多そうだけど、バイトしなくてもローカル食堂行くだけでこんな感じよね。。
    食前にやたら食器だけ洗う文化あるけど、あれは気休めだよなと思う。
    辞める時、先方が毎回アッサリしてて面白い。

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    2023年07月02日
  • 香港少年燃ゆ

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    中盤までは物欲しげな中年ライターと中2真盛りの少年のやり取りが痛い。

    コロナ明け後の終盤、外からではわからない現地の人たちの本音に触れ、強く同感する。

    「あなたは中国人か?」「中国は好きか?」の問いに正面から答えない人々。

    著者は数々の無駄足を踏んだ甲斐があったようだ。

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    2023年04月05日
  • 香港少年燃ゆ

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    ネタバレ

    自分はナショナリティ的な意味でのアイデンティティの揺らぎはないけれど、まだ自分が何者か分かりきれずにいるのはハオロンの倍くらい生きてても変わらないや。

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    2023年04月02日
  • ルポ 中国「潜入バイト」日記(小学館新書)

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    筆者が自ら様々なバイト現場で働き、中国人や中国社会のリアルを極めて近い距離で語る本。

    中国で9年暮らしたことあるので、あるあると思えることも有れば、驚くようなこともあった。

    脚色が多少入ってる感もあるが、異文化を理解するのにとても良い本だと思いました。

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    2023年02月07日
  • 香港少年燃ゆ

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    2019年の香港デモで偶然出会った一人の少年への取材を通じ、香港社会の変化を捉えた記録。デモの発生から始まり、新型コロナ拡大・国安法制定後の状況も含む。
    本書は、日本や欧米の報道では見えてこないデモの実態やそれを取り巻く社会構造を上手く伝えている。デモの醜い側面(公共物破壊やデモ反対者に対するリンチ等)、実際には多くの人が本土にルーツを持つ移民社会、在港本土出身者のデモに対する嫌悪感、非デモ参加者のデモ長期化に伴う支持意識の後退等々だ。
    取材対象の少年は10代だが、通学してなければ定職にもついていない所謂不良少年。デモ参加の理由も、ただ鬱憤晴らしに暴れたいだけのようにも見える。筆者が参加の理由

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    2023年01月18日
  • 台湾レトロ建築案内

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    本書で紹介している建物はほとんどが日本統治時代に建てられており和・洋との折衷が多いのですが、台湾という土地にあるからこその独特の風合いを持っています。日本の古い建物とはやはり趣が全然違うので、いつか現地で見て回りたい。

    このへんがすき
    ・九份茶房
    ・合盛太平
    ・旧書櫃人文珈琲
    ・拾光机
    ・神榕147
    ・鹿角枝珈琲
    ・書店喫茶 一二三亭

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    2021年12月12日
  • ルポ 中国「潜入バイト」日記(小学館新書)

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    いわゆる怪しいとされている中国の小売、テーマパーク、寮管理、ツアーガイド、ホストなどのバイトに日本人ジャーナリストが実際働いてみた記録。
    ありえないというのは、衛生管理の面くらいで他は、日本のちょっと昔のとそんなに変わらないと思われる。中国のホストは身長重視らしい。

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    2019年02月04日
  • ルポ 中国「潜入バイト」日記(小学館新書)

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    これを手にしたときは、元中国駐在員として、ネタとして読んでおこうかと思った程度だったんだけど、まさか、読み終えるときには再び中国にいることになっているとは。
    想像はつくけれど、これ読むと、こっちの飲食店も不安になりますね。安い店は。
    中国ドラマのエクストラ募集っていうのは今週のフリーペーパーでも載っていたな。
    とりあえず、ホストクラブが気になった。

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    2018年11月19日