冨島佑允のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
シミュレーション仮説とは、この世は何者かが作った「仮想現実」で、私たちはその世界に生きている、とする説である。
そもそも人間は、周囲の情報のうち、ごく一部しかキャッチできない。そのため、私たちが「現実」だと思っているのは、人間の感覚器官で捉えられる限られた情報を元にして脳が再現した、仮想現実世界であるといえる。
シミュレーション仮説の大前提は、「人間の意識はコンピューター上で再現できる」というもの。その論拠は、次の通り。
・人間の意識は、脳内の電気信号のやり取りを通じて“計算”が行われた結果、生じる。従って、その計算を電子的に再現すれば、コンピューターの中に心を生み出せる。
・心を電子的に再現する上では、脳内で起きていることをすべて模倣する必要はない。心を生み出す計算に関わっていない部分を省けば、コンピューターの計算負荷を減らせる。
シミュレーション仮説には、傍証(間接的な証拠)がある。それは、次の2つのタイプに大別される。
①ポストヒューマン(人間を超えた存在)による知的な介入を連想させる傍証:
この世界の物理法則は、誰かに微調整されたかのように、人間や生物にとって「ちょうどよい状態」になっている。
②この世界の仕組みが、コンピューター処理に適したものになっているという傍証:
自然界は連続的(アナログ)に変化しているように見える。が、それは錯覚であり、ミクロなレベルで見れば、自然界は不連続(デジタル)になっている。