高田在子のレビュー一覧
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はなの味ごよみ シリーズ2
神田須田町にある一膳飯屋「気楽屋」で働く・はなは、夫・良太を探すため、江戸に出てきた。
ある日、良太が、伊勢参りの帰りに追い剥ぎに遭い・はなの家に転がり込んで来た。幾日か同じ屋根の下で過ごしているうちに、二人は、惹かれ合い、夫婦になった。
ところが、その良太が居なくなったのだった。
鳩次郎が描いた良太の似顔絵を持って「気楽屋」の常連が探しているが、未だ、見つからず。
〈初夢小豆〉
奉公先の娘の縁談に心を痛めた男が、縁談相手を困らせる為、その相手のお店で幽霊騒ぎを起こす。
〈思い出うずみ〉
貧乏浪人の一人娘が、旗本の家に嫁いだ。その娘は、一人残した父親の事を気 -
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「はな」は、北鎌倉の山ノ内村で畑を耕して生きてきた。三年前に流行病で両親を亡くしている。
隣の「とめ」は「はな」が独り身のまま歳を重ねて、自分の息子が、厄介者の「はな」を背負い込む羽目にになっては困るとばかり、縁談を持ってくるが、相手は、三人の子持ち。
縁談を断り続けている「はな」の前に、見知らぬ男が現れた。
良太と名乗るその男は、「伊勢参りの帰りに道に、男達に襲われた」と言って「はな」の家に居着いた。
人懐っこい良太は、器用さを見込まれ、 あちこちから、屋根の修理を頼まれたりして、直ぐに村に馴染んだ。
いつしか、二人は、惹かれあい、夫婦となる。
幸せな日々を送っていたが、ある朝、手紙を -
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鎌倉山の内村の百姓の娘、はなは年増と呼ばれる年齢になった未婚の女性。
両親を相次いで流行病で亡くし一人ぼっち。
近所の百姓の畑を手伝いながら暮らしている。
大食いでなんども、縁談話を逃している。
料理がうまい良太という男に偶然会い、暮らすうちに夫婦になってもいいと思うようになっていた。
幸せな暮らしはあっけなく終わる。
突然良太が行方をくらましたのだった。
花は良太を探しに江戸へ出ることに。
そこで小石川療養所に担ぎ込まれた。
病ではなくお腹が空きすぎていたからだった。
どうしても夫を探すと言い張るはなを、療養所同心の岡田弥一郎は近所の一膳飯屋「喜楽屋」に紹介。
そこで、出くわす人々 -
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突然いなくなってしまった夫・良太を探すために鎌倉から江戸へやってきたはな。だが疲労と空腹で往来で倒れてしまう。
小石川療養所へ運ばれたものの病気ではないため帰れと言われたところを御薬園同心・岡田弥一郎の伝手で一膳飯屋<喜楽屋>で住み込みにて働かせて貰えることに。
一人で店を切り盛りしていた女将おせいと共に客たちとも打ち解けて行くのだが…。
表紙のはなのイラストイメージだと随分と可憐な娘のようだが、読んでみての印象はかなり違う。
三十手前の、当時で言えば女年増、背が高く、太っているわけではなさそうだが農作業で鍛えられた体はガッチリしていそうで、何よりも大食い。そこがこの年までなかなか嫁の貰い