石津朋之のレビュー一覧
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エア・パワーとは空中で行動可能とする能力すべてであり、宇宙をも含むと定義し、そう古くない歴史を分析している。第二部では日本の歴史で、世界のエア・パワーの変遷と大差はない。第二次大戦でのゼロ戦の活用は、その一例である。第三章では、理論家たちを紹介しているが、特に米国のジョン・ワーデンには驚いた、湾岸戦争頃の人で、そんなに最近の話!?と驚いた。戦略中枢への所謂ピンポイント攻撃の理論を立てた人で、シュワルツコフ司令官も高く評価し、その後の空軍の考え方に大きな影響を与えたとのことだ。もっとも多くの議論があることも紹介してくれる。
このことからも分かるように、エアパワーはまだ戦略理論的にも変化しつつある発展途上の世界なのだ。それを教えてくれる本である。 -
Posted by ブクログ
ナンの因果か(笑)紛争防止のプロジェクトに、関わりだして
そんなに敵対視されてる「戦争」ってナニ?
という問題意識があって
毛並みのチガウもの読みたいモードの中、手にした一冊
結構、おもしろかった
戦争の意義や位置をあつかうモノや
「戦争」そのものにおける勝ち方・ふるまい方
など、いくつか分野があって、経営学に似てたりもする
戦争の意義に関するギロンの大半は
軍事力を行使する衝突であり
ある組織(国家とする学者が大半)の目的達成の一手段
そこに、文化との関係・影響を主張する学者サンもいた
だから、
「戦争」そのものでは目的達成がゴール。というとこまでは各者共通してるが
勝ち方は「殲滅」か「限定的」かは論が分かれるようダ
ってことを、わかりやすく整理してくれている入門書デス
あとは、経済的・産業的側面の議論もちょっとカジってみたい
所感ですが
じゃあ、
「目的」ってナニ?というと、広く言えば
「コントロール」かな。ただし相手がいることなので
「均衡」するコトが必要となる。しかも「平和的に」
かつ状況の振幅に「許容範囲」を持たせて
その目的のために
政治、外交、宗教、文化、経済などと同様に
「戦争」というか軍事というピースがある、
という冷静な位置づけは必要だと思う
なんか、このクニのギロンをみてると
「平和的に、相互が目的達成にむけて、納得いく範囲でコントロールできる、均衡状態」がナニで
そのために
どのピースをどう位置づけて
どう整備して、どう実行し
どう検証し、どう軌道修正するか
っていうソモソモの青写真と設計図がOut Of ガンチュウ
なんだと思ふ
「平和」ってのは状態であって、目的じゃぁないんだよなぁ。。。
日本にも軍隊もって暴走して、やらかしちゃったという
「あの」ケースを見つめて評価する、という「BA」が必要なのでは?
自分たちの「目的」をみつけて
それを他国と「平和的に」「均衡」した状態で実現する為に。。。 -
Posted by ブクログ
一般向けにインターネットで発表された論考を集めたものなので、繰り返しになる内容は多いし浅い感じもするんだけど、逆に言えばわかりやすく大事なところが繰り返されているとも。クレフェルトの『補給戦』にだいぶ依拠している。
「戦争のプロはロジスティクスを語り、戦争の素人は戦略を語る」という格言があるとおり、ロジスティクスは戦争を巡る問題の90%に関係する重要な分野。中世ヨーロッパでは現地での略奪に頼れたが、物資の消費が膨大になった現代では現地調達は不可能。白いキャンバスにトップダウンで戦略を描くことはできず、キャンバスを規定するのがロジスティクスともいえる。
バルバロッサ作戦や北アフリカ戦線でのロンメルも兵站支援限界を超えていた。シュリーフェン計画もロジスティクスの観点からは実行不可能だった。
ずっとつきまとうラストワンマイルの問題。フットプリントを少なくするシーベーシングの構想。
各国流の戦争という戦争文化やウクライナ戦争なども例にしている。ロシアはウクライナ侵攻でロジスティクスに成功していない。
ソクラテスは「戦いにおける指揮官の能力を示すものとして戦術が占める割合はわずかであり、第一にして最も重要な能力は部下の兵士たちに軍装備を揃え、糧食を与え続けられるかにある」と述べている。これは現代も一緒で、メシ、睡眠、フロ、上陸をなんとかするのは統率上大事。 -
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戦争における兵站の話。
単に「後方支援」と言うより幅広い話なんだが、いわゆる、輜重輸卒が兵隊ならば蝶も蜻蛉も鳥の内、と言うやつだな。
実際には古来より、戦場を規定するのも、勝敗を決定するのも、その、チョウとトンボだったと言う話。
そうだろうなと思う。
のだが、この本、著者のこれまでの論考をそのまままとめてる体裁で、同じ話が、何度も出てくる。その上、なんとかの戦いではとか、なんとか将軍のこれはと言う話が普通に出てくるので、戦史にある程度造形がなければ、何を評価してるのかもわからない。
ロジスティクスが勝敗を決した事例を重ねてるのであって、本来はこう言う事例から、ロジスティクスが大事だと言う研究が進んだはずなので、そこはどうなんだろうと言う気がした。その結果から、何かを導いているわけではない。最終章で、未来のロジティクスについて語っているようなのだが、そこは薄い。