門司柿家のレビュー一覧
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購入済み
こんな娘がいれば・・・。
こんな娘がいれば、冒険者なんて出したくない。この親子の温かい関係が見ていてとっても心がとっても安らぐなあ。この先、再会した時の展開が楽しみ。それにしてもお父さんさみしいよね。
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購入済み
タイトルに騙されてはならない
如何にも"なろう"的なしょうもないタイトルがつけられているが、
中身はかなりしっかりしている冒険でジュブナイルでノスタルジーな小説であった。
まず何といっても描写が美しい。自然が、町並みが、風景が頭の中で立ち上がってくる。
全体としてはライトで読み口が良く、後味もすっきり。
プロットもしっかり練り込まれていて、複雑すぎることもなくストレス展開も物語を彩るのに程よい塩梅。
刊行済みの9巻まで読み、ところどころ話の展開とキャラの心情やおかれた環境に涙ぐむこともあったが、
感動ポルノ的な下品さはなく、穏やかで暖かい気持ちになれるものであった。
ともか -
購入済み
ほっこり
このシリーズはずっとほっこりする親子関係を書かれてきましたが・・・相変わらず、いやこれまで以上にほっこりしました。
このシリーズほど読んでいて気持ちの良い作品も中々ないと思います。大好きです! -
購入済み
遂に4人が!
カシム、パーシヴァル、と続き、遂に前巻で最後の1人、サティが登場。
そして今巻で見事にサティの、そして地味にベルやアンジェの因縁の相手でもある偽皇太子達を退け
トルネラへと帰還する。
黒幕感溢れていた偽皇太子がかなりアッサリ退場して唖然としたり、
アンジェの母親が判明したりと、中々駆け足感のあった今巻。
読んでいる最中は今巻で完結なのかな?と寂しくも思ったりしましたが、次巻もある様で嬉し。
次巻は牧歌的な話との事で、この面々がトルネラで如何に過ごすのか、今から楽しみに。 -
ネタバレ 購入済み
無難に良いお話
アンジェが女としてではなく、娘として父を愛しているというところが一貫していて素晴らしい。
紙灯籠の話の挿絵の父親がヒゲを生やしているのが残念でならない。 -
Posted by ブクログ
ベルさんが過去を清算するべく旅立つ7巻である。
遠い東の「大地のヘソ」に居るという覇王剣パーシヴァルとの再会を目的とした物語は、過去に囚われた彼と再会を果たすところまでが描かれている。
物語は旅行くベルグリフらの視点と、大地のヘソで異様な男を見守る二人の女性の視点が交互に描かれる形だ。
こうしたスタイルは、父娘の両視点で進んでいたこの物語としては常道であるが、それだけに過去に囚われた彼の人の苦しみが際立っている。
再会のタイミングも最悪で、慣れぬ旅路に寝込むベルグリフは声をかけることもできず、旧友が死地に飛び込む様さえ見ることができなかった。
物語は彼らのぶつかり合いまで描かれて -
購入済み
これは面白い
ハマった。これ、相当面白いです。まさにハートフル。
正直一巻はそうでもなかった。でも二巻の半ばあたりから段々面白くなってきて、気が付いたら寝不足になりながらも最新刊の6巻まで夢中で読んでしまった。
血の繋がらない娘を育てる話は結構あるし、中でも結局恋愛関係となる展開が多いから、これももしかしてそういう系統かと心配してましたが杞憂に終わりました。(あの手の展開は大っ嫌いなので)
事件やトラブルも起こるものの、とにかくほのぼのします。微笑ましい。ベルグリフの愛情深い人柄や、穏やかな彼に影響を受ける人々の優しい輪の広がりは素晴らしいの一言です。
読めば読むほど面白くなっていく物語な -
Posted by ブクログ
ネタバレグラハムの聖剣を手にベルグリフが覚醒する6巻である。
故地トルネラを舞台に、ミトを付け狙う古き森との対峙が物語のメインストーリーとなっている。
旧友を訪ねて「大地のヘソ」を目指す直前の大騒動であるが、ここではトルネラでの生活が丹念に描かれ、その素朴さの魅力が強く描かれた一方、外様の人間を排斥する地方の排他性なども描かれている。
とはいえ、その排他性も物語的にヘイトコントロールはきちんと行われている形だ。
実際の田舎においてはより強烈な物であることの方が多く、その意味では手ぬるく感じる方もきっとおられるだろう。
ただ、後書きで作者ご本人も触れておられるように、こうしたある種の理想め -
Posted by ブクログ
ネタバレいよいよ物語が開幕すると言っていい四巻である。
またも大公からの勲章授与のための招待という経緯でトルネラに帰れない娘と、逆にトルネラを出立する父らの姿が描かれている。
二つの視点の物語が、天蓋砕きという英雄によって結び付けられる。
その背後に見える陰謀の存在といい、少しずつ物語は中核に迫っている印象である。
また、三巻までは序章だったとあとがきでの解説もある通り、いよいよ本編が始まった感のある内容だろう。
かつての仲間との間にあったわだかまりが時を経てまた顔を見せる物語であり、中年の主人公ベルグリフが過去と向き合うその始まりとなる四巻である。
キーパーソンが抜けたことでパーティ -
Posted by ブクログ
ネタバレ父・ベルグリフの(婚活の)ためにアンジェリンが奔走する三巻である。
相変わらずファザコン的愛情が暴走しているアンジェだが(笑)、この巻では先の巻の後始末的にシャルロッテ&ビャクのコンビに出会い、彼らの面倒を見ることで自身の未熟さを知る経験を得ている。
一方のベルグリフは(娘があちらこちらで自分の結婚相手を探していることなど露知らず)、彼の村へ現れた二人の異人を迎えながら、森で異変を起こしている魔王の残滓と対峙している。
二人の物語はここでは交わらないが、トルネラとオルフェンで出会いを得る二人の姿が描かれた巻だった。
派手な展開はなくとも読ませる、相変わらず優れたシリーズだ。今回も星 -
Posted by ブクログ
ネタバレ二巻では、ついに帰宅を果たしたアンジェリンらパーティとベルグリフのトルネラでの田舎暮らしが描かれた前半と、その帰路にて遭ったボルドー伯領内での一幕が描かれている。
この巻における白眉は、やはり前半におけるベルグリフの教導だろう。無敵に近い力を持ち、それがゆえに自然と驕慢さを持ちつつあったアンジェを叱咤し教導するシーンは、この物語らしい良いシーンだった。
邪教をもって扇動する少女シャルロッテと従者のビャク、若いながらもボルドー領を富ませる名君ヘルベチカとその姉妹のセレンとサーシャ。ボルドー伯爵に気に入られたベルグリフがどうにも気にくわない若き家令のアシュクロフト。
突飛ではないが、魅力的 -
Posted by ブクログ
ネタバレこの作品は、父娘の関係を軸に描いたライトテイストのハイファンタジー作品である。
物語設定はタイトルの通りであり、昨今のラノベ業界の流行に則ったネーミングが行われている作品であるが、その内容は実に良質なジュブナイルだ。
子を思う父の心と、親を慕う娘の心が活写されながら、情景描写もまた情感豊かに描かれている。ファンタジー世界の手触りが感じられる作品であり、児童文学などで描かれるような情感の豊かさがこの作品にはある。
今巻の物語は「父親の元へと帰郷したい娘が、Sランク冒険者としてのしがらみによって帰れず苛立つ」という大変地味なストーリーラインになっているのだが、それでも読み進めるのが楽しい一 -
購入済み
家族(父娘)物と言う枠を越えて
冒険者として夢破れ、故郷で暮らしていた青年?が赤子を拾い…
家族物なのに、
冒険者だった父に憧れた娘は街へ出て、父はそのまま故郷で暮らし、
共に暮らす描写はごく冒頭のみ、娘も早々に10代半ば過ぎ、と言う一風変わった作品。
しかし父も娘も折に触れお互いを想う暖かい描写がされ、離れていても、また娘も年齢からすると「只の度の過ぎたファザコン」で終わってしまう所を、見事に「家族愛」を感じさせている。
そして村での日々の暮らしも、街での冒険者としての暮らしも、各々の人間関係と共に確りと描かれており、単なる「家族物」ジャンルでは終わらぬ内容となっている。
幼女と父親のやり取りにほっこり、と -
匿名
ネタバレ 購入済み父性
おとーさんと娘。父親は娘の成長を安全を幸福を望むお話。
次々と父親のいない娘を落としていく"赤鬼"のベルグリフの父性は留まることを知らない。