室橋裕和のレビュー一覧
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近所に2軒のカレー屋さんがあり、より近い方によく行きます。どちらも美味しいです。よく行く方にはネパールの国旗が掲げられていて、おそらくインネパになるのではと思われます。
なぜ安いのか(ただ、行き始めた2019年頃から今では200円アップ)、なんで料理が出てくるのがこんなに早いのか、目が合うと「おかわり?」と聞いてきてくれて「はい!」でなく「半分お願いします!」と言わないと一枚目より大きいくらいのナンが出てくるのか、いろいろ気になるところがありました。本書は、すごく深いところ、そして数が圧倒的な取材で、知りたかったこと以上のことが知れて、面白かったです。インネパのカレーとナン(いつもマトンカレーとほうれん草チキンかエビ、ナン一枚とおかわりは半分)は大好きで、今後知られざる背景も感じながら食べられるのではないかと思いました。 -
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群馬、栃木、茨城をまたぐ国道354号線沿いのエスニック料理店を取材した定食・食堂ガイド本と思いきや…出稼ぎ、技能実習といった移民問題のリアルな現実をしっかり取り扱っている明るいドキュメンタリー。
不法滞在や劣悪な待遇が放置されるなどの問題も避けて通れないが、取材対象の人達は明るく、エネルギッシュなため悲壮感はなく、したたかに逞しく生活して、長い時間をかけて地域にも根ざした人達の姿がある。エスニック系のレストランだけでなく、農業や介護、中古車販売などに携わる人達も取材対象だ。
労働力不足を補うために「見て見ぬふり」をしながら移民制度をいじってきた日本の政府とそれを悪用する一部の雇用者、その制度の抜け穴の中で生き抜いた人達。色々問題がありながら「持ちつ持たれつ」の構図もある。そんな中でも「入管」が非常に威圧的で評判が悪いということが印象に残った。今度入国管理局に関する本も読んでみたい。 -
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日本中に溢れていて、都心だと駅に一つ以上はあるインドカレー店。ふっくらしたナンと甘いバターチキン。ところがインドに行って現地のレストランに行けば、そんなメニューには出会えません。しかも働いているのはなぜかネパール人。なぜそんなことになったのか、長年の疑問がこの本を読んで晴れました。
初期ににインド料理屋を始めたインド人が豪華な宮廷料理であるムグライ料理とタンドールを導入。それを後進の人が完全コピーを続けた。GDPの30%が出稼ぎというネパール人がインドのレストランで働いていて、そこから日本行きを誘われていった。ネパール人の中からビザ取得などのブローカー業を始める人が出てきて、地元から人を呼び寄せた。
簡単に言うとそういうことのようですが、それが多くのコックや経営者へのインタビューから生々しく伝わってきます。終盤、著者がネパールを訪れ、街で多くの日本語をしゃべる人々に遭遇する章では不思議な感動がありました。歴史の経緯でなぜかネパールの山奥の村と日本がつながってしまう。
ネパール人コックとその家族、特に連れてこられた子供達の苦境を聞くにつれ、普段行っているインネパレストランに対する見え方が変わってしまいました。 -
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とてもおもしろかったです。
近所の3軒のインドカレー屋も、うち1軒はガパオライスやカオマンガイなどの東南アジア料理も出すようになった。別の1軒はもつ鍋を提供するようになった。残りのもう1軒もナンのおかわりが焼きたてじゃなくなった。ちょっと前まではハーフサイズナンをお願いすると半量の生地をいちから焼いてくれたのに、今は半分に切られたナンが提供される。
食文化に対するこだわりより、お客の需要が優先なのだ。(P152
あらゆるコストが高くなってる時代に無理なのかもしれないけど、おざなりなインネパでなく、純粋においしいインネパのインドカレーが食べたいと思うのは欲張りなことなのかな?と考えます。 -
Posted by ブクログ
カレーを食べ歩いているが、大きく分けると
・老舗系(独自の味を構築した店、ボンディとかデリーとか)
・インネパ系(ナン+カレー)
・日本人がつくるスパイスカレー
にわかれる。
で、インネパ系は胃がもたれるし、ナシゴレンやフォーまであったりして、個性がなく、意味不明に思えて、ほぼ行かなくなった。なんでこんなふうになってしまったのだろう?と疑問を持っていたが、この本が答えをくれました!
。。。
まとめる
初期。インド人が日本で飲食店を出すにあたって、ムガール帝国の王朝料理を選んだ。だからリッチな材料で普段食べないものが多い。
カーストの縛りのないネパール人が働き手として都合が良く、インド料理の店で修行し、インド料理の店を続々と開店させた。ネパール人は料理どうこうより、出稼ぎとして考えているので、同じ料理を踏襲(まね)した。
この背景にはもともとゴルカ兵という傭兵制度がネパールにあり、海外で働く文化がベースにあった。
日本はビザの関係でいきなり帰国させられることもあるから、最近はオーストラリア、カナダ、アメリカに移る人も増えている。
呼び寄せた家族が日本に馴染めない、グレる、せっかく馴染んだのにビザのために帰国になる等々、家族の問題、教育問題も根深い。
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Posted by ブクログ
街中でよく見かける「インド料理屋」
どこに行っても店構えやメニュー(ナンとカレーとタンドリーチキン、サラダにオレンジのドレッシング)、なぜかネパールの方が切り盛りしている点など、何かと似通っているので、絶対に何かウラがあると思っているところに本書を見かけたので思わず購入
てっきり、ウラで取りまとめている大きな組織があるとばかり思っていましたが、そんなものはない、といきなり書かれていてびっくりしました
どこも似通っているお店の形態に至った経緯には、日本の時代背景とネパールの出稼ぎ文化が関わっているお話、パイオニアはインド人で、元々は日本では高級志向だったこと、それがいつしか大衆化して、ネパール人が関わるようになったことが、その理由と共にわかりやすくまとめられていました
本書では、そのような形態のお店を「インネパ」と呼んでいました。出されてくる料理は純粋な現地の料理ではなく、日本で根付いてきた過程で、かなり日本人の好みに合わせた独自の進化を遂げていることがわかりました。
また、海外の皆さんが日本に滞在し続ける難しさ、ビザの問題、教育の問題、人材ブローカーの闇など、闇の部分もいろいろ書かれていて勉強になりました
ネパールの皆さんは我々日本人よりよっぽどアグレッシブでチャレンジャーだなあ、という印象も持ちました
個人的に気になっていたことは全て網羅されていて、それ以上の内容にまで踏み込まれていた内容だったので非常に面白かったです
近所に行きつけの「インネパ」のお店があり、いままでとはちょっと違う目線にはなってしまいますが、ネガティブな意味ではなく、いい意味で改めて伺いたいなぁと思いました