片山ユキヲのレビュー一覧

  • 花もて語れ 11
    坂口安吾の『風博士』が面白い。ハナの顔つきが、1巻に比べて随分大人びている。朗読を重ねるとともに、成長している証拠だ。
  • 花もて語れ 1
    朗読の奥深さを知ることが出来たと書いてしまうと、
    とってもうわべだけの感想になってしまいますが…
    言いたいことはそれに尽きます。
    宮沢賢治の「やまなし」とか斉藤 隆介の「花咲き山」とか
    幼少期に読んで内容も知っていたのに、
    新たな作品の情景が浮かび上がってきて、
    すっごい心にストーンと何かが落ちてく...続きを読む
  • 花もて語れ 8
     想いを直さない戦いを続ける宮沢賢治。その想いを自分の願いに乗せて朗読するハナが描かれる第二部完結8巻。

     自分の氷を砕くのは自分。自分を見失い、迷いに迷ったハナ。それでも自分の心に込めた思いで固まってしまった現実を溶かす強さを今回見せてくれました。自分が見て聞いて、満里子から受け取った思いを、両...続きを読む
  • 花もて語れ 1
    「朗読」の魅力がぎゅっと詰められていて、早く次へ次へと読みたくなるのに一コマ一コマじっくり味わって作品を鑑賞したくなるような、それほどの面白さに興奮しました!
    日頃自分が読んでいた小説たちのなかに、こんなにも豊かな世界が広がっていたなんて!と、ついつい読んだことある本も読み返してみたくなる。
    物語が...続きを読む
  • 花もて語れ 8
    構成は「おちついて癒されるために読む」ことを自ら拒否するかのようにモンタージュされ、物語の言葉は別の読み方で捉え直される。そして「注文の多い料理店」にオーバーラップして語られるのは、おそらく震災後の日本と私たちの姿でもある。
  • 花もて語れ 1
    引っ込み思案で人と話すのが苦手なハナ。
    小学生の頃に出会った教育実習生のおかげで朗読の素晴らしさを知る。
    朗読からはすっかり離れ大人になったハナ。仕事で落ち込んでいた時に朗読教室の存在を知り、再び朗読の魅力にはまっていく。

    本を理解する、というのはこういうことかと思い知らされました。
    黙読だけでは...続きを読む
  • 花もて語れ 7
    「花もて語れ」この段は、ほんとうは震災後の生に関するメッセージを描いた物語なのだと思う。震災の話は全く描かれていないが、言葉ははっきりとそれを示しているのが感じられる。物語を朗読するという表現者を描くことで、このようなメッセージが伝えられるということに驚く。その意味でいま読むべき作品。
  • 花もて語れ 6
    友人に勧められて読み始めました。朗読というものにある膨大な情報、そこから紐解かれるひとつの作品の本当の魅力に圧倒されます。文学作品の朗読をテーマにした漫画を黙読するという奇妙な感覚の中、絵とフォントの表現で、知らず知らずのうちに黙読にも抑揚が付く。それがこの作品の没入感になっているのではないかと思い...続きを読む
  • 花もて語れ 3
    花咲き山の女の子優しくて健気だな。やさしいことすれば花が咲くってセリフ好き。朗読を読むときの表情の描き方が素晴らしい。
  • 空色動画(3)
    この漫画はいいですよ!ものづくりの楽しさとか熱さみたいなのがよく分かる。漫画的にもその手があったかという目から鱗の表現もあります
  • 花もて語れ 1
    人と話すのが苦手な主人公が、朗読の才能を開花させていく…。朗読の奥深さ、良さを再認識。また、宮沢賢治のやまなしの解読。ただただ納得、感動するばかり。宮沢賢治は好きだが、やまなしに対してのアレルギーは未だ健在だったので、もう1度読み直したい。そして、2巻も早く買いたい!!
  • 花もて語れ 6
    宮沢賢治ゆかりの場所・岩手県へ
    ハナと満里子は旅するのですが・・・
    なんだか1人の男性をめぐって
    ギクシャクしてますね。
    ふたりの女心が見え隠れする心理描写が
    面白く読めました。

    ハナちゃんスランプから脱け出してもらいたい!
  • 花もて語れ 5
    『たとえば字が汚いと悩んでいる人は、
    実はそのヘンの人より、丁寧な字を書いている。
    本当に字の汚い人は、自分の字の汚さを本気で悩んでないから、字が汚い。』

    『たとえば、自分が優しくないと悩んでいる人は、他人から見たら十分に優しい人だったりする。
    そういうふうに悩む時点で、実はその人は
    十分に優しい...続きを読む
  • 花もて語れ 4
    自分に自信がなくて引っ込み思案で臆病で、
    自分から進んでは何ひとつできない。

    まわりの皆に助けてもらっても迷惑をかけてばかり・・・。

    そんな自分から打破したハナ。

    誰もがそうだろうけど打破するには
    自己アピールやどうしていきたいかの自らの態度
    それから人とのコミュニケーションを全面に押し出して...続きを読む
  • 花もて語れ 3
    このコミックの1巻と2巻を読んでいるときに
    朗読と演劇の違いの疑問を感じていたが
    その答えがズバリ3巻にある!!

    朗読会デビューしたハナたちの題材にした本
    斎藤隆介の「花咲き山」のなかで印象に残った文

    やさしいことをすれば花が咲く。
    命をかけてすれば山が生まれる。
    うそではない、本当のことだ・・...続きを読む
  • 花もて語れ 2
    大人になってからは朗読する機会はまったくない。
    ただ、黙読するのみ。

    2巻を読み終えて朗読会へ足をはこんでみたくなった。
  • 花もて語れ 1
    大人が楽しめるコミックを探していたら推薦されていたので、早速、今発売されている分をまとめて購入してみました。

    「朗読」というものをコミックで表現されている。
    これは新感覚。

    頭の中は「クラムボン」と「かぷかぷ」でいっぱいです。
  • 花もて語れ 3
    花咲き山のあやが我慢する気持ちは
    妹弟をもつ人なら誰もが経験したことがあるのではないか。

    妹弟がいなくても、
    それが友達だったりしても
    自分の欲求を抑えて
    涙をこらえた経験があるはずだと思う。

    そんな切ない気持ちを思い出させてくれた。
  • 花もて語れ 4
    話の構成が素晴らしい。
    朗読題材と、登場人物の経験や過去を
    重ねてこんなに濃密な話を作るなんて!
    感動した!!
  • 花もて語れ 5
    本編のストーリーのほうが朗読される物語の影のようであるが、その劇中劇のような演出が面白い。太宰「黄金海岸」の読みはスリリング。週刊誌連載に移行して、どうなるかと思ったが、いまのところマンネリ化を感じさせない。