子供の頃から人付き合いが苦手な、ハナと五十土さん。
ハナは他人を恐れて、空想の世界へ逃げ込んでしまうクセがある。
五十土さんは、家では現実から空想の世界へ逃げ込むけれど、現実から逃れられない学校では、周りの人間をよく観察してきた。
そんな似た者同士のような二人だが、朗読劇をする時に違いがでてくる。
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この本巻では謎だった五十土さんが、ニューヨークからやってきた理由がやっとわかるし、夢野久作の『瓶詰地獄』を朗読劇に選んだのも、ある人達へのメッセージが込められている。
真実を伝えるには、このコンクールでの舞台がチャンスの場で、五十土さんの勇気と熱演に作品の観客共々、拍手喝采したい。