マルクス・アウレリウスのレビュー一覧
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いつでも、何度でも読み返す一冊。
これまで座右の書といえば、アルケミストや、考えない練習を挙げていましたが、この本を読んでからは、迷わず一冊に加えました。
ローマの皇帝という、社会的地位の頂上にいながらも、質素倹約を旨とし、驕らず高ぶらず、誠実であろうとする、マルクスの達観した価値観に触れることが出来ます。
ストア哲学者でもあるので、ロゴス(理性)の大切さやミニマリストの源泉となるような言葉に出会えます。
人生に大きな影響を与えてくれました。
よく宝くじを当てた人が、その大金に人生を狂わされる、という不幸話を聞きますが、彼ならそんな態度は取らず、あたかも外れたかのように日々過ごすのでし -
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ネタバレ23.就活が上手くいかないときの私と重なり、ただ立ち止まって挫けるのではなくその時できる最善の方法を模索するべきだった。「運命」を信じていない訳ではなかった。落ちても縁がなかったのだ、と考えてはいたもののどこかで落ち込んで、未来を暗くして不安を感じていた。「自発的に」という意識が私には無かった為、一度試みてみようと思う。
32.美しいものに賞賛はいらない。軸・信念を持っている自分に自信があるのにも関わらず、他人からの評価が気になるのは何故か。本当に綺麗な心で美しさを持っている自信さえあれば他人からの評価がなくて良いのではないか。そう思わされた一言だった。
評価に執着することで、心も醜くなるこ -
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五賢帝時代の最後の哲学皇帝、マルクス・アウレリウスが日記帳のようなものに書き綴った内省の書。
2000年が経った今も哲学書の最高峰として燦然と輝いているのには驚きですが、久々に再読。
私自身も内省する事が多く、周りに振り回されない性質だと思っていたのにここ最近はどうも自我を見失っている気がしてなりませんでした。
そのせいで前に進む事が出来ていない事に気付き、一度自分の原点を見つめ直そうと選んだのがこの『自省録』です。
そもそも禁欲主義であったマルクスとはスタート地点からして違うのですが、それでも金言の数々が心に刺さりました。
中でも自分に響いた一説をご紹介。
「どんなに小さな事であっても、 -
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「誰か悪事をなしたのか?いや、その人は自分自身に悪事をなしているのだ。」
「ものごとがまことしやかな印象をもって立ち現れるときは、横たえて丸裸にし、いかに取るに足らないものかをよく観察し、礼賛することばをすべてはぎとってしまわなくてはならない。」
「いつも考えていることが精神をかたちづくる」
「なんと恥ずべきことか!わが人生では肉体がまだもちこたえているというのに、魂のほうが先にくたばってしまうとは。」
「思い込みを捨てれば不平は消える」
「苦痛と思うから苦痛になる」
「他人には、その人なりの判断基準があって、その基準にしたがって発言し、行動するからだ。」
「苦痛には限界があり、 -
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自省録という和訳は、タイトルとして適したものだと感じました。
メディテーションというタイトルもいいです。
仏教のダンマパダを読みましたが、無常や業について同じことが書かれてあり、これは矛盾の生じることのない真理について書かれた本なのだと思いました。
ダンマパダ以外の仏教の聖典のなかには、真理ではないものが混ざっているので、取捨選択の未だ難しい未熟な私にとっては、とても有り難い本でした。
紀元前にこんな素晴らしい方がいらっしゃって、時を超えて言葉を受け取れたことを幸せに思います。
聖人君子でなく、葛藤しながら、より良く生きようとする生き様に胸打たれます。
ストア派のことをこの本で、知りま -
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繰り返し読むと『自省録』の良さがじわじわわかってくる。
これは、超訳なので、全く難しくない。けれど、物足りないので、超訳じゃない本を読んでみよう。
『自省録』は2000年前のローマ皇帝の「瞑想記録ノート」らしい。
2000年前なので、キリスト教の思想が入ってないので、下手に近代の哲学書を読むより共感ポイントが多い。
仏教に近い思想だと思う。
よく考えたら、ローマとインドは交流があるのだから、2500年前に誕生した仏教の思想が伝わっていても自然なことだなと考えるのだけど、どうだろう。
ただ、仏教の「無我の境地」のような極端さはない。
だから、「人間は、秩序をもって、理性的に生きたほうがいいん -
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ネタバレ目次
・「いま」を生きよ
・運命を愛せ
・精神を強く保て
・思い込みを捨てよ
・人の助けを求めよ
・他人に振り回されるな
・毎日を人生最後の日として過ごせ
・自分の道をまっすぐに進め
・死を想え
こういうのって一気に読むものではなく、少しずつ心にためながら読むものだよなーと思ってお風呂読書の友にしていましたが、読んでいる時には「うんうん」と思っていたはずなのに、読み終わるとあんまり覚えていないのはなんでだろう。
多分、人に読ませるために描いたものではなく、自分自身が読むためのものだから、大事なことは何度も何度も繰り返し出てくるし、ごくあっさりとした記述も多い。
要は、自分に分かればいいとい -
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ユッキーの本棚から
道徳とか倫理とかってお話しなんだけどね
二世紀後半のローマ皇帝マルクス・アウレリウスのお言葉です
でね、まぁ例えば「他人には見返りを求めず親切にしよう!」ってなことを言う訳です
そりゃまぁその方がいいよね
当たり前よねって思うんだけど
じゃあどうしたらそんなこと普通にできるようになんのよ?ってことだったり、なんで親切にした方が良いの?ってことをとことん考えるのが「哲学」な訳です
(一門に分かりやすいようめちゃめちゃざっくり言ってますよ)
『自省録』言うてるわけなので、マルクスは主に自分との対話でそれをやってるわけね
で、なるほど〜って思うわけ
マルクス良いこと言うな -
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この本の内容はまだ自分には少し難しい部分もあって、理解しきれないところもあった。しかし、若いうちにたくさんの経験を積んで、いつかこの内容をもっと深く理解できるようになりたい。
他人の評価を気にせず、自分が正しいと思う道を突き進む重要性を実感する作品だった。彼の言葉は一見厳しそうだが、その厳しさの中にも優しさが感じられ、特に『死を恐れるな』という言葉が印象に残った。自分にはとことん厳しかったマルクスだったけど死を恐れるなって沢山書いてあったことから見ると、マルクス自身も死が怖かったから自分を戒めるために死を恐れるなって何度も書いていたのかな。マルクスの精神力の強さを実感するとともに、五賢帝最後の -
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ネタバレローマ皇帝でありながら、生涯を通じて哲学的思索を探求し続けたマルクス・アウレリウスの書。
彼の生きた時代はストア哲学が大いに流行った時代でもあったそうなので、彼の思想的スタンスもストア哲学そのものです。
あとがきにもありますが、彼が皇帝を務めた時代もローマ帝国は動乱の中にあって、彼自身も外敵との戦いのために幾度となく遠征に赴き、そして最後はその陣中で没しています。
そのような多忙を極める公務の中にあって、体系だった研究はさすがに無理な話。そのため本書は彼が公務の合間に思索したり、ふと思いついたことを書き綴った内容が中心になります。
個人的にはそのようなスタイルでまとめられた本書は非常に読みや