田所雅之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
新規事業がうまくいかなのはなぜ、その答えは組織の構造によるもの、解決策は3階建て組織を構築すべし、という内容ではありますが、その結論以上に著者によるイノベーションへと至るロードマップが示されている点にこそ、この本の価値があると思います。これっていわゆるコンサルが企業を診断し改善する際の常套手段みたいなものなのでは、とも思う。そう考えると読者層のうち多くを占めるであろうビジネスパ-ソンみなさん自身が勤める企業における改善のための参考になるのでは。自分でもイノベーションを起こしてみたくなりましたし、また起こせるのでは!?という錯覚も覚えてしまいました。そんなに簡単なことではないのでしょうけれども…。
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Posted by ブクログ
ネタバレ『「起業参謀」の戦略書』田所雅之著 読書メモ
■本質と概要
「起業参謀」とは起業家の右腕として機能し、ビジョンを現実のビジネスに変換する役割を担う存在。本書は田所氏がその役割を「漫才のボケとツッコミ」に例え、体系的にまとめた一冊。Why型思考の起業家とWhat型思考の起業参謀が互いを補完し合うことで成功確率が高まるという洞察が印象的。
■重要キーワード解説
・5つの眼: 起業参謀が持つべき複眼的視点
- 鳥の眼(全体俯瞰):市場全体の把握
- 虫の眼(顧客理解):個別顧客の深い理解
- 魚の眼(仕組み構築):持続的に勝ち続ける仕組み作り
- 医者の眼(メタ認知促進):起業家の思考を整理
- 人の眼(行動量増加):行動を促す伴走者として機能
・PFMF: Product Future Market Fitの略。未来の市場に製品を適合させる考え方。単なる現在のPMF(Product Market Fit)ではなく、まだ存在しない市場を創造する視点。
・MOAT: 英単語「moat(堀)」に由来する持続的競争優位性。バフェットが提唱した概念で、競合から事業を守る「堀」をいかに構築するかが重要。
・TAM/SAM/SOM: 市場規模を3段階で分析するフレームワーク。
- TAM(Total Addressable Market):理論上の最大市場
- SAM(Serviceable Addressable Market):実際にターゲットにできる市場
- SOM(Serviceable Obtainable Market):現実的に獲得可能な市場
・フライホイール効果: 小さな一貫した行動の積み重ねで生まれる自己持続的な成長サイクル。物理学の「はずみ車」から着想された概念。
・AARRR: 「海賊指標」とも呼ばれる顧客行動分析フレームワーク。Acquisition(獲得)、Activation(活性化)、Retention(継続)、Referral(紹介)、Revenue(収益)の頭文字。
・コールドスタート問題: プラットフォームビジネス初期の「鶏と卵問題」。解決策として「原子的ネットワーク」の構築が重要。
■実践ツール
・起業参謀のアドバイスプロセス6ステップも実践的:
- 現状把握
- 視点導入/抽象化
- 課題設定/解決策仮説構築
- 解決策/具体化(SMART目標設定)
- 腹落ち/実行
- 成果
・メンタリング(起業家が問い、参謀が答える)、コーチング(参謀が問い、起業家が答える)、ティーチング(参謀が問いも答えも提供)を状況に応じて使い分ける重要性も強調されている。
■総評
単なる起業論ではなく、起業参謀という役割を体系化した画期的な一冊。豊富な実践的フレームワークとともに、起業家のバイアスを補正し、行動の質を高めるための具体的なアプローチが提示されている。日本のスタートアップエコシステム発展に不可欠な「起業参謀」の育成に大きく貢献する戦略書と言える。 -
Posted by ブクログ
著者が主張していることは明快だ。
現状の組織のままで新規事業を行うことは、相当無理があると言っている。
どこの会社でも挫折していることだが、既存事業の目指す目標と、新規事業の目指す目標は当然に異なる訳だ。
だからこそ完全に分けて行った方がよいという理屈。
さらに言うと、単に「イノベーション」と言っても、「持続的イノベーション」と「破壊的イノベーション」を分けて考える必要があるということ。
これも非常に納得。
当然に破壊的イノベーションを起こすことが、今後の時代を考えると不可欠だろうと思う。
むしろ破壊的イノベーションを起こせない企業は生き残っていけないだろう。
一方で持続的イノベーションも重要。
この点を社内で考え方を明確に分けておかないと、結果どっちつかずとなってしまう。
目的を誤ってしまうということか。
著者は、「既存事業でキャッシュを稼ぐ」1階、「持続的イノベーション」2階、「破壊的イノベーション」3階と組織を分けることを推奨している。
これについては個人的にも賛成である。
私の経験談でもあるが、既存の部署の中だけで新しいことを始めるのは実際に無理がある。
実は敢えて「新規事業を立ち上げよう」と言わずとも、現場でも当然に既存事業への危機感はある訳だから「新しいことを始めねば」という思いは当然ある。
実際に動いている人もいる訳であるが、結果を出すのは困難を極める。
今までの仕事の流れの中で改善出来る点はとっくにしている訳だし、今までと変わらないメンバーで仕事をする中で、急に新しいことが生まれる訳がない。
「新しいことを始める」気持ちはあっても、実現できないのが今の状態なのだ。
長らく競争環境が少なく、変化の乏しかった業界については特に壁に直面しているのではないだろうか。
特に「判断する上司が一度も新規事業を興したことがない」という状況であれば、更に成功確率を下げている要因になる。
「何を持って新規事業とするのか」「どうすれば新規事業につながるのか」
この前提のすり合わせをきちんと行うことが大切だろう。
その為にも著者は「企業発イノベーションマップ」が大事だという。
このステップも納得だ。
特にフェーズA・Bの3つ
1)イノベーションの型を理解する
2)外部環境の変化を捉える
3)組織のあるべき未来を構想する
は個人的にも本当に大事と思う。
まずはこの3点を順に行わないと先に進めないと思うのだ。
上司は自分が新規事業を立ち上げたこともないくせに、打ち出の小槌のようにポンと出てくると思っている。
絶対にそんなことは地道な作業が必要だし、100個のアイディアで1個形に出来ればよい方かもしれない。
そういう視点でみなければいけないが、まずは植物で言えば「土壌づくり」からということだ。
どうしても何からスタートしてよいか分からずに、メンバー間で話がゴチャゴチャになってしまう。
大体「新規事業」という未知なものを扱うのに、みんなで議論を進行するのも本当に難しい。
会議ファシリテーターの腕にもかかるし、新規事業担当者のリーダーの能力に頼る部分が大きい。
いずれにしても企業は新規事業を興していかないと、座して死を待つのみとなってしまう。
すでに「生きるか死ぬか」の時代に突入しているのだ。
そういう意味でも、新規事業担当者は相当の覚悟が必要だ。
一番大切なことは、案外とこの「覚悟」なのかもしれない。
(2022/5/21) -
Posted by ブクログ
起業のお勉強。
■PFMF
スタートアップの本質は、それまで存在しなかった市場を作ることであり、場合によっては、既存のやり方を根本から覆してしまうような「10倍~20倍以上」の効率的なソリューションを提案することだ。それを実現させるには、まだ見ぬ少し先の未来に対して、最適化する視点が必要である。私はこれをPFMF(Product Future Market Fit)と呼んでいる。
■VCをやっていたときに投資判断するときやスタートアップを審査ときに必ずしていた質問
「あなたが解決しようとしている課題の現状の3つの代替案を教えてください」
「それに対してあなたの提供するソリューションは、顧客から見たときにどう優れているか定量的、定性的に教えてください」
■フィージビリティとスケーラビリティの両立
…いきなりTech touchメインのSaaSで、システムオンリーから始めるのではなく、まずはコンサル事業の(High touch)から始める。その中で、徐々に標準化とシステム化を進めていきSaaSに転換(ロータッチ/テックタッチ化)していく。
例えば、コンサルで展開しながらも一定のパターン化ができる箇所を見つけ出し、そこはシステム化していくなどのロードマップを作っていく。
■イノベーションモデル(型)
1.中間プロセスの排除
2.バラバラな情報を集約
3.新しいコンビネーション
4.タイムマシン
5.ローエンド破壊
6.バンドルのアンバンドル化
7.使われていないリソースの活用
8.戦略的自由度
9.アービトラージ
10.As-a-Service化
■スケール前の段階におけるスタートアップの平均人数
成功したスタートアップがスケールする前の平均メンバー数は7.5人未満。
一方、失敗したスタートアップはスケール前のタイミングで20人近くに達している。
■OKRとMBOの違い
グーグルが実装して有名になった目標管理方法だが、MBOと異なるのは、最初に到達できないような非常にチャレンジングな定性的なObjectを決めてから、それに対する主要な成果を定量的な指標を使って決める点だ。
■エレベータピッチ
我々は(対象カスタマー)の抱えている(ニーズ)を満たしたり、解決したい。
(プロダクト名)というプロダクトは、
(重要な利点、対価に見合う説得力のある理由)をカスタマーに提供することができる
このプロダクトは(代替手段の最右翼)とは違い、
(差別化の決定的な特徴)が備わっている
アナロジー:”我々は、(アナロジー)である”
■ショートピッチ
・Tag Line:一言で言って自社のサービスは何か?
・Issues/Solution:どういった問題を解決しようとしているか
・Market Size/First Market Segment:どれくらいの潜在的なマーケットがあるか?今後どのくらいのサイズになりそうか?最初はどの市場セグメントから行くのか?
・Why Now?:なぜ今なのか?
・Traction/Insight:現在のトラクションは?どんなインサイトを得たか?
・Why us/Team:実績、専門分野、企業の経緯、なぜ自分たちがやるのか?
・Defensibirity:どうやって競合優位性を構築するのか?
・Business Model/Key KPI:どういったビジネスモデルか?ビジネスはスケーラブルか?
・Competition/Current Alternative:競合や代替案は?
・Business Roadmap:スケールするためのビジネスロードマップは?
・Big Ask:どれくらいの資金調達を考えているか?
■インサイトとは
・なぜマーケットがあると言えるのか?潜在的な市場はどれくらいのサイズがあるか?
・(トラクションがあるなら)なぜカスタマーは、あなたのサービスに熱狂するのか?
・他の現場の代替案ではなぜ十分でなく、あなたのサービスを選ぶのか?
・マーケットにどのような変化があったのか?(新しい流通チャネルが生まれた?新しいテクノロジーが誕生したから?コストが劇的に下がった?新しいカスタマーの需要に対して、供給が追いついていないところはどこか?なぜ今なのか?) -
Posted by ブクログ
起業のお勉強。
■PFMF
スタートアップの本質は、それまで存在しなかった市場を作ることであり、場合によっては、既存のやり方を根本から覆してしまうような「10倍〜20倍以上」の効率的なソリューションを提案することだ。それを実現させるには、まだ見ぬ少し先の未来に対して、最適化する視点が必要である。私はこれをPFMF(Product Future Market Fit)と呼んでいる。
■VCをやっていたときに投資判断するときやスタートアップを審査ときに必ずしていた質問
「あなたが解決しようとしている課題の現状の3つの代替案を教えてください」
「それに対してあなたの提供するソリューションは、顧客から見たときにどう優れているか定量的、定性的に教えてください」
■フィージビリティとスケーラビリティの両立
…いきなりTech touchメインのSaaSで、システムオンリーから始めるのではなく、まずはコンサル事業の(High touch)から始める。その中で、徐々に標準化とシステム化を進めていきSaaSに転換(ロータッチ/テックタッチ化)していく。
例えば、コンサルで展開しながらも一定のパターン化ができる箇所を見つけ出し、そこはシステム化していくなどのロードマップを作っていく。
■イノベーションモデル(型)
1.中間プロセスの排除
2.バラバラな情報を集約
3.新しいコンビネーション
4.タイムマシン
5.ローエンド破壊
6.バンドルのアンバンドル化
7.使われていないリソースの活用
8.戦略的自由度
9.アービトラージ
10.As-a-Service化
■スケール前の段階におけるスタートアップの平均人数
成功したスタートアップがスケールする前の平均メンバー数は7.5人未満。
一方、失敗したスタートアップはスケール前のタイミングで20人近くに達している。
■OKRとMBOの違い
グーグルが実装して有名になった目標管理方法だが、MBOと異なるのは、最初に到達できないような非常にチャレンジングな定性的なObjectを決めてから、それに対する主要な成果を定量的な指標を使って決める点だ。
■エレベータピッチ
我々は(対象カスタマー)の抱えている(ニーズ)を満たしたり、解決したい。
(プロダクト名)というプロダクトは、
(重要な利点、対価に見合う説得力のある理由)をカスタマーに提供することができる
このプロダクトは(代替手段の最右翼)とは違い、
(差別化の決定的な特徴)が備わっている
アナロジー:”我々は、(アナロジー)である”
■ショートピッチ
・Tag Line:一言で言って自社のサービスは何か?
・Issues/Solution:どういった問題を解決しようとしているか
・Market Size/First Market Segment:どれくらいの潜在的なマーケットがあるか?今後どのくらいのサイズになりそうか?最初はどの市場セグメントから行くのか?
・Why Now?:なぜ今なのか?
・Traction/Insight:現在のトラクションは?どんなインサイトを得たか?
・Why us/Team:実績、専門分野、企業の経緯、なぜ自分たちがやるのか?
・Defensibirity:どうやって競合優位性を構築するのか?
・Business Model/Key KPI:どういったビジネスモデルか?ビジネスはスケーラブルか?
・Competition/Current Alternative:競合や代替案は?
・Business Roadmap:スケールするためのビジネスロードマップは?
・Big Ask:どれくらいの資金調達を考えているか?
■インサイトとは
・なぜマーケットがあると言えるのか?潜在的な市場はどれくらいのサイズがあるか?
・(トラクションがあるなら)なぜカスタマーは、あなたのサービスに熱狂するのか?
・他の現場の代替案ではなぜ十分でなく、あなたのサービスを選ぶのか?
・マーケットにどのような変化があったのか?(新しい流通チャネルが生まれた?新しいテクノロジーが誕生したから?コストが劇的に下がった?新しいカスタマーの需要に対して、供給が追いついていないところはどこか?なぜ今なのか?) -
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新規事業のお勉強。
■事業の「インタンジブル」を考えるときのポイント
Can-自社の保有資産/コンピテンシーを活用できるか
Get Paid-将来的にどれくらいの市場があるか
Roadmap-自社のビジョンと合致しているか
Synergy-既存事業との相乗効果が期待できるか
Want-担当者に「内発的動機」があるか
■「4つの壁」を越えたかどうかを判断するときのポイント
①CPF/PSFの壁
②PMFの壁
③UE/Scalabilityの壁
■企業イノベーションマップ
【フェーズA】イノベーションを理解する
ステップ1 イノベーションの型を理解する
→つまずき:イノベーションの「2つの型」を区別できていない
→その結果:持続的イノベーションにとらわれ、破壊的イノベーションに敗北する
【フェーズB】ロードマップを明らかにする
ステップ2 外部環境の変化を捉える
→つまずき:「確実に起こる将来の変化」を把握しないまま走ってしまう
→その結果:短期目線になり、「未来のマーケット」にフィットできない
ステップ3 組織のあるべき未来を構想する
→つまずき:「中期経営計画」レベルの未来しか見えていない
→その結果:サクセストラップにはまり、あるとき「手遅れ」になる
【フェーズC】イノベーションの土壌をつくる
ステップ4 社内リソースを明確にする
→つまずき:部署間の縄張り意識が強すぎ、組織が縦割り化する
→その結果:社内に無数にあるイノベーションの種が見落とされる
ステップ5:イノベーションの土壌を耕す
→つまずき:社内の視座を高めないまま、新規事業に突き進む
→その結果:イノベーションが「種」や「芽」のままで終わってしまう
【フェーズD】組織をアップデートする
ステップ6:先進的な組織とは何かを理解する
→つまずき:「階」を分けないまま、新規事業を走らせてしまう
→その結果:社内にハレーションが起き、「無難な事業」が量産される
ステップ7:「3階建て組織」を実装する
→つまずき:「自前のイノベーション」にこだわり、身動きが取れなくなる
→その結果:「1階建て」組織から「3階建て組織」へと進化できない
ステップ8:イノベーションを会社の文化にする
→つまずき:「3階建て組織」のなかでの新陳代謝が起こせない
→その結果:イノベーションが持続性を持った組織文化として根づかない -
Posted by ブクログ
新規事業のお勉強。
■事業の「インタンジブル」を考えるときのポイント
Can−自社の保有資産/コンピテンシーを活用できるか
Get Paid−将来的にどれくらいの市場があるか
Roadmap−自社のビジョンと合致しているか
Synergy−既存事業との相乗効果が期待できるか
Want−担当者に「内発的動機」があるか
■「4つの壁」を越えたかどうかを判断するときのポイント
?CPF/PSFの壁
?PMFの壁
?UE/Scalabilityの壁
■企業イノベーションマップ
【フェーズA】イノベーションを理解する
ステップ1 イノベーションの型を理解する
→つまずき:イノベーションの「2つの型」を区別できていない
→その結果:持続的イノベーションにとらわれ、破壊的イノベーションに敗北する
【フェーズB】ロードマップを明らかにする
ステップ2 外部環境の変化を捉える
→つまずき:「確実に起こる将来の変化」を把握しないまま走ってしまう
→その結果:短期目線になり、「未来のマーケット」にフィットできない
ステップ3 組織のあるべき未来を構想する
→つまずき:「中期経営計画」レベルの未来しか見えていない
→その結果:サクセストラップにはまり、あるとき「手遅れ」になる
【フェーズC】イノベーションの土壌をつくる
ステップ4 社内リソースを明確にする
→つまずき:部署間の縄張り意識が強すぎ、組織が縦割り化する
→その結果:社内に無数にあるイノベーションの種が見落とされる
ステップ5:イノベーションの土壌を耕す
→つまずき:社内の視座を高めないまま、新規事業に突き進む
→その結果:イノベーションが「種」や「芽」のままで終わってしまう
【フェーズD】組織をアップデートする
ステップ6:先進的な組織とは何かを理解する
→つまずき:「階」を分けないまま、新規事業を走らせてしまう
→その結果:社内にハレーションが起き、「無難な事業」が量産される
ステップ7:「3階建て組織」を実装する
→つまずき:「自前のイノベーション」にこだわり、身動きが取れなくなる
→その結果:「1階建て」組織から「3階建て組織」へと進化できない
ステップ8:イノベーションを会社の文化にする
→つまずき:「3階建て組織」のなかでの新陳代謝が起こせない
→その結果:イノベーションが持続性を持った組織文化として根づかない -
Posted by ブクログ
ネタバレ『起業の科学』の田所さんの最新作。
大企業イノベーションにまつわる落とし穴とそのチェックポイントが体系的に示されている。個人的印象として著者はかなり文章がうまく、読んでいて疑問に思う点にも先回りして答えてくれているので、読後の納得感がかなり高かった。
起業の科学を読んでいれば良い点も多いのと、著者がネット上に公開している情報の中に書いてある内容がかなり含まれている(それを分かった上で知識を整理したくて購入した。)。
以下、特に示唆的であった点。
・イノベーターは未来を見通し、信じ、そこに張って突き進む力が圧倒的。自分にそこまで「未来を信じる力」はあるか?と考えさせられた。
・大きな未来像は、ある意味直感に依存する領域。そうやって構想した未来に責任を取ることこそがリーダーの仕事。
・イノベーションのためには、未来の市場にフィットすること(PFMF)。そのためにPESTのメガトレンドを理解する。その上で自発的にシナリオを考える力が求められる。
・企業発のイノベーションは以下のステップを踏む。
○フェーズA
ステップ1:イノベーションの型の理解
ービジネスの本質を捉えて長期的な製品・サービス戦略を練る
○フェーズB
ステップ2:外部環境の変化を捉える
ー未来のトレンド(PEST)の理解
ステップ3:組織のあるべき未来の構想
ー未来を志向し、wantを明確化。カニバリを恐れない
○フェーズC
ステップ4:社内リソースの明確化
ーcanの明確化。主に顧客・チャネル・技術ノウハウ・人材
ステップ5:イノベーションの土壌を耕す
ーイノベーションを正しく理解。Why人材だけを目指さない。土壌となる基礎知識(スタートアップの動向など)を身につける
○フェーズD
ステップ6:先進的な組織とは何か理解する
ー1〜3階のあるべき姿を理解
ステップ7:3階建て組織の実装
ー大企業は自前に拘らずオープンイノベーションを活用する
ステップ8:イノベーションを会社の文化にする
ー4段階で評価指標も分ける