佐橋亮のレビュー一覧
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田中均という名の外交官については認識がなかったが、
彼が係ったという外交問題、日米半導体交渉、日朝問題 拉致被害者、北方領土、
竹島 慰安婦問題、、、これらは当然知っている。
脚光を浴びるのは首相たち政治家。小泉、福田、安倍。
半導体ではシェア20%をアメリカに約束した形となった渡辺美智雄、、
これが結果的に日本の半導体産業を破壊したことになる。
外交官、つまり官僚は政治家に知恵は吹き込んでも、決定権はない。
私はかねて日本の官僚が日本をダメにした、と言ってきた。
頭の固い古い、偏差値エリートが、世の中の流れを理解せず、日本を取り残したと。
この本はオーラルヒストリー、田中氏の語りを三人の編 -
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米中対立
アメリカの戦略転換と分断される世界
著:佐橋 亮
中公新書 2650
なぜ、米中は今日のように対立するに至ったかを語る書
常に思うことであるが、アメリカにとっての重荷とは、自国民の安全を保障するとともに、同盟国のそれをも担保しなければならないことである。
始点は、1969年、中ソ国境紛争だ。
アメリカは、万が一にも、中国がソ連に敗れるようであれば、微妙なバランスを保っている冷戦構造が大きく東側に傾き、アメリカが一気に不利になるのではないか、との恐怖からだった。
そのため、1971年キッシンジャーが、1972年ニクソンが電撃的に訪中し、米中関係を早急に改善しようとした。いわゆる -
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米国が中国に対して信頼→関与→疑念→対立と変化していく様子を描いた本。冷戦下での支援に始まり、天安門や台湾海峡危機を経ても政治改革・市場改革・国際社会での責任の3つの期待を含む[経済成長による民主化論]が(産業界の後押しもあり)主流で懸念論は少なかった。オバマ政権でもG2案(マジで嫌い)を始めとした関与論者が多かったが、段々と強圧的な中国の姿や中国の国際社会での無責任さ、経済の急成長によって脅威論者が増えていった。個人的に見逃せないのが2015のAIIBだ。あそこで米国は主導権を握られる怖さを感じたのではないか。トランプ政権が大転換の要因。従来の産業界・専門家は中国擁護論が多かったが、政権の中
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ネタバレ1979年の米中国交正常化・鄧小平訪米から現在に至る米中関係を丹念に調べ上げた点で白眉の出来と思います。さらに、こうした事実を振り返り、米国側の対中意識の変化を論じた優れた著作です。
1979年の米中国交正常化により、米国は中国の成長を支援する「関与政策」を立ち上げ、「しぶとく」支援を続けたとあります。これには、中国の経済成長による「三つの期待(政治改革、市場化改革、国際社会への貢献、への期待)」が米国側にあったためですが、その後、①「三つの期待」は習近平政権によって裏切られた、②中国経済がここまで成長するとは予想せず米国側が焦燥感を持った、ことから米国内での意識が変化。そのなかで、オ -
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今世界で起こっている変化の底にあるのは『西洋の敗北』、宗教ゼロになりアメリカとヨーロッパがニヒリズムに陥っているからとトッドは言う。
下部構造である経済に政治は規定されるが、可視化されている経済の水面下には、教育があり、宗教があり、家族構造があるとはトッドの分析。
宗教ゾンビ化がナショナリズムを生み2度の世界大戦を起こし、戦後に宗教ゼロが始まりニヒリズムからの世界の混乱が起こっている。
トランプがいなくなってもこの潮流は止まらない。日本はどうすべきか、自分はどうすべきか、まだまだ答えは出ないが、トッドは考える方向性を示してくれていると直感的に思う。 -
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米中国交正常化への過程を博士論文で扱った著者がその続編となるような本をということで、まだ現在進行形で史料は乏しいながらも同時代のアメリカの記事や論考をもとに、アメリカの対中政策の変化を書いている。
冷戦期に対立から対ソの観点から米中は接近する。これ以降、アメリカには政治改革、市場化改革を進め既存の国際秩序に貢献するという3つの期待があった。90年代以降に台湾問題や技術流出等を巡って警戒感は強まりつつも、関与指示派が多数を占めていた。しかし、オバマ政権で中国の脅威が認識され、緩やかに戦略転換が始まる。トランプ政権では3つの期待への失望から関与政策が見直された。
アメリカの対中政策の見直しはかなり -
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エマニュエル・トッドをはじめとする対談集をまとめた一冊。一見、表紙の方々が一堂に会して対談したものと勘違いして購入してしまったが、それぞれ別々に開催されたイベントであった。『西洋の敗北』を出版した後の反響や、不安定な国際情勢において日本の良さをどのように生かしていくか、示唆を与えてくれるもの。親日家であるエマニュエル・トッドが広島の原爆資料館を視察してもなお、日本の核武装を推奨していることについて、いろんな対談者が質問しており、興味深い内容であった。東アジアにおいて日本が極めて微妙なパワーバランスの中に位置していることを痛感させられた。
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