藤崎彩織のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2023/05/03
SEKAINOOWARI(セカオワ)のピアノを務めているsaoriさんこと藤崎彩織さんの書いたエッセイ本。今回の内容は、藤崎さん自身の妊娠から出産とその後までの話が、時系列に沿ってかなり赤裸々に語られている本。
読んでみての印象は「世の中の男性はこの本を読んだ方がいいんじゃないだろうか!?」ということ。
奥さんが妊娠してから出産に至るまでの体調の変化や気持ちの変化、言葉では「産後うつ」という簡単な言葉で表現されているものが具体的にどういう状態で、どのような心境になるのか、というような多くの夫婦が妊娠、出産、子育てを通してぶつかったであろう壁について、さおりさんの言葉でわか -
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大学生になって友達が上手く作れなくて、微妙に馴染めないサークルとか、よくわからないけどとりあえずこなす課題とか、これからのこととか、自分の要領の悪さとか、そんなことをすごく悩んでいる中でねじねじ録読みました。
悩みって似たり寄ったりだけど人それぞれで、自分の言葉全部を出すことができなかったり、そもそも吐き出すことを億劫に感じて結局1人で抱え込んでしまうことが多いけれど、ねじねじ録を読んで、それでいいよってさおりさんが肯定してくれた気がしました。
それと日々考えていても、結局「綺麗事」で終わってしまう、ジェンダーの問題とか、私は当事者じゃないけれど強く疑問に思っていて、何か報道されたりするた -
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2021/01/08
SEKAI NO OWARI のピアノ伴奏をしているsaoriさんこと藤崎彩織さんのエッセイ第二弾。ねじねじ録に引き続き読みました。
今回の読書間奏文は、前回のねじねじ録が、結構「セカオワ色」が多かったように感じたところから変わって、本当に日常をsaoriさんが生きていて感じたことや考えたことをsaoriさんが読んだ本の一節を引用しながら彼女の経験を重ね合わせて紡ぎ出された言葉を中心にまとめられています。
バンド活動のことに関してはもちろんそうですが、日頃生活をしている場面で触れた光景、見た光景、経験したことなどを小説の一節と結びつけて考えていくことができる凄さと、その発 -
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2021/10/03
ふたごに続いてSaoriさんのエッセイということで、即買い。ミュージシャン、アーティストというのも表には見せない苦労がたくさんあるんだなぁと、何だかSaoriさんの心の内側を垣間見れるような、この人の等身大の気持ちが書かれているというのがすごくよく伝わってくる文章だと思いました。
Saoriさんは結婚もされて、お子さんも出産し、そんな中でSEKAI NO OWARIの一員としての活動もしていて本当にすごいなと思います。
家族を持つことによるバンド活動への影響や、それを乗り越えてさらに頑張ろうとするけど、時々弱い姿も見せて…という情景が想像できるようなストレートな文章が綴ら -
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2020/09/27
SEKAI NO OWARIのピアノを担当しているSaoriさんこと藤崎彩織さんの書いた小説。豪華にも解説は宮下奈都さんが書いているから気合の入れようが違うなと感じました。
もともとセカオワ自体もすごく有名だからころバンドの人間が書く小説というのにもとっても興味があってちょうど文庫化していたので買って読んでみました。
どうしてもさおりさんが有名であることで、あーセカオワってこうやって出来上がって今の形になっていったんだなぁと結成までの背景的な感じで読むこともできますが、それを全く知らなかったとしても1つの物語として出来上がっているなと感じます。
何より言葉選びが多彩で色々 -
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本に対する思い、音楽に対する思い、社会に対する思い、普段の人前に立って煌びやかな世界にいる時とは違ったパーソナルな思いがたくさん込められていた。現実から逃げるための本が、彼女の感性を豊かにしていた。冷静でいて、感情的な彼女が何かを考える時、隣に本がいたのだなと思うと、自分と同じ点があって嬉しくなった。彼女が最近作詞を務めた曲は、初め深瀬さんが書いたと勘違いするくらいに彼の考え方が反映されていた。でもこの本を読んで、彼女が様々なものを吸収し、消化し、吐き出しているのだと納得がいった。彼女の価値観がファンを超えて読者に吸収されていくのだろう。
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Posted by ブクログ
感想が苦手だ。映画を見に行った後、どうだった?と聞かれても、良かった、面白かった以外のものが出てこない。また作品に涙を流す人を羨ましいと思う。涙にはデトックス効果があって、実際泣いたという事実は、自分の感受性や弱さを肯定する効果があると思う。
音楽のルーツはSEKAI NO OWARIだった。テレビで見た彼らの演奏に凄まじく心を動かされた。煌めきのようなメロディーそして歌詞、クリスマスに彼らのCDをねだったのも覚えている。Saori、況や藤崎彩織は間奏文として、日常と本を組み合わせて文章を綴る。日常がメロディーなら本を読むために一点に視線を集中させるその瞬間は間奏になり得る。バンドが軌道に乗っ -
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2024.11.18
セカオワのサオリさんのエッセイ。とても良かった。
子育てのこと、アーティストとしての活動のこと、深瀬さんとの喧嘩、かわいい両親についてなど諸々。
“数えきれないほど喧嘩をして言い合って来た私たちだけど、本当に伝えたいことは言葉にならないのかもしれない。
詩を書き、文章を書くことを生業にしている私たちが「本当に伝えたいことは言葉にならない」なんて思ってしまうと元も子もないけれどら「ごめんね」「いいよ」では済まなくなってしまう大人の世界では、多くを語らずに乾杯するということが、どんな言葉よりも意味を持つことがあるのだ。”
“子供に説明しようとすると、総じて良い人間になろう