細田昌志のレビュー一覧
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確か…力道山が自分の半生を自分で演じた変わった映画の題名は「力道山物語 怒涛の男」だったような…ってことを思い出させるくらい、力道山の妻も「怒涛の女」でした。ただし、「怒涛の男」はマチズモの大奔流であるのに対して、「怒涛の女」はその激流に翻弄されるというより、乗りこなしていくサーフィンの達人のような人生なのです。淡白と言えるくらいの執着の無さと、すべてを受け入れる寛容性に眩しさを感じました。もしかしたら戦後日本の気分とは、こう言いう楽天性だったのではないでしょうか?逆に「力道山未亡人」という視点から見ることで戦後の男たちの欲望と謀略と野心の物語もくっきり浮かび上がります。そしてプロレス業界に埋
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「野口修を書くということは、野口家について書くということです。そこに触れないと意味がない。あなたは、そのことをわかっていますか」
「野口家というのは特殊な家なんです。古い関係者でも、その背景についてはあまり知らないし、知ろうとしない。蓋をしているものを開けることになりかねないから。いろんなものが出てしまいかねないから。あなたは、そのことを判った上で取材をしていますか」
作家の安部譲二を自宅に訪ねた際、開口一番迫られたという。
「喉元に刃物を突きつけられた気がした」と筆者は述懐する。
その緊張感の中、そして、出版元が決まらない中、取材は10年の時を重ねる。
執筆途中からは、水道橋博士の -
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今年の3月26日沢村忠死去。死因肺がん。この本の出版は「沢村忠に真空を飛ばせた男」野口修の死には間に合いませんでしたが「飛ばされた男」沢村の存命中になされたことはよかったような気がします。きっと「キックの鬼」はこの本のこと知らないまま召されたとしても。2010年に取材開始、10年かけて著者ひとりでコツコツ積み上げた、キックボクシングの創始者、野口修の評伝です。水道橋博士とのYouTubeでの対談で、もし本という出口が設定されなければ、今でも取材続けているだろうと笑ってました。ものすごい労作です。今はまったく光の当たらない稀代のプロデューサーの個人史なのですが、結果的には大きな昭和史になっていま
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空手チョップである
ご存知力道山の必殺技である(正攻法)
一生一緒にいてくれや♪
それは三木道三
いや一生どころじゃない
たった半年の結婚生活で未亡人となってしまった力道山の奥さん田中敬子さんの後半生を綴ったノンフィクションである
力道山はもちろん、馬場も猪木も出てくる
昭和のプロレス界のゴシップも満載
プロレスと言えば東スポです
もう嘘か真かという話が楽しいw
それにしても敬子さん
力道山が亡くなったときには、今の価値で数十億という借金を背負わされているんだけど、最終的には紆余曲折ありつつ返済してるのよね
すげー
なんか、けっこう流されてるだけの局面もあるんだけど、バイタリティ溢