藤水名子のレビュー一覧

  • 姫君ご乱行 女剣士 美涼2

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    前巻より、美涼と隼人正の仲が、ちょっと進展する…いや、それより隼人正の心の闇の源であった、許嫁を殺害した人物との決着がこのお話で着きます。かつて隼人正が、いかに深く許嫁の美里を愛していたか、凄絶な剣技や美貌だけでなく、こころのありようの男前さもうかがい知ることが出来るお話です。

    敵は、本来、敵にならないはずの、権力を欲しいままにする者。ひたひたと、無辜のひとの命を奪う魔性です。

    存外に優しい隼人正の素顔が魅力的で、決着がついた時にはホッとします。美涼の一途さ、健気さは、作品に清涼感を与え、読後感を清潔感のあるものにしているのが、際立っています。なんだかんだで進展してほしいような、このままで

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    2020年01月26日
  • 枕橋の御前 女剣士 美涼1

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    藤水名子さん、中国ものをお書きのデビュー時から、大ファンでした。作品を発表なさるベースが割とゆっくりなので、ちょっと寂しかったですが。登場人物が心理的にオトナばかりなので、非常に面白いです。

    両親を知らず、廓から助け出された美少女美涼。最愛の許嫁を殺され、傷心の中で生き、美涼を引き取って養育した美貌の剣士、隼人正。そして隼人正の過去を知る、粋人 牧野大和守。無実の罪を被って島帰りとなった大店の息子で、隼人正と美涼を慕う、強面の中に稚気が光る竜次郎。隼人正に、影のようにまつろう公儀隠密 お蓮。

    それぞれが、それぞれに対して情を厚く持ちながらあえて危険に飛び込んでゆく日々を生きています。活劇の

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    2020年01月26日
  • 赤壁の宴

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    孫策と周瑜が好きならこれを読まないと損します!というぐらいお勧めの一品。でもBL好きな人に限るかなぁ~。私にとっては珠玉の一品です。

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    2012年09月20日
  • 赤壁の宴

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    読み始めたときは、孫策と周瑜の微妙な関係性にドキドキしたのですが
    読み終わった後はひたすら讃辞。

    周瑜の秘めた心情にぐいぐい引き込まれたまま、舞台は赤壁へ。
    ここでいっそ爽やかなくらいにいろんなものが昇華された気持ちがしました。
    周瑜最期のシーンにはもう涙涙です。

    三国志を素材にした読み物はたくさんありますが、「またアレと似てるなぁ~」と思うものが多い中^^;、これはとても読み甲斐があると思います。

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    2010年03月30日
  • 赤壁の宴

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    演義の周瑜の高飛車でヘタレな部分を愛せる人、いや、やっぱり同性愛と言った方がいいんでしょうか、私は好きなので、物語は淡々と進むのに、始終ドキドキして読みました。
    孫策と周瑜がそういう関係になればいいと思っている人は、これでドキドキしましょうううう
    汗の良さが少し分かります。
    尚香もいるよ!

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    2009年10月19日
  • 赤壁の宴

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    半年くらい前から三国志ブームが起きているようなので、読んでみようかなぁと思ってまずは1冊。
    かつくらで周瑜がステキだったので読んでみた。

    良い!
    何より周瑜がステキです。
    心の奥底のドロドロした部分に触れそうなのに、あっさりしすぎているとも読める。
    でも、何よりさらりとした読後感で良かった。
    薦めてくれた方々に感謝!

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    2009年10月07日
  • 涼州賦

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     妙に主人公に惹かれてしまった。いかにも主役!! と言う感じではなく、不器用な所に魅力を感じてしまったからかもしれない。

     若き都督、尚参は賄賂を断ったために命を狙われるハメに、そこを助けてくれたのは賞金稼ぎの豹狄。その後に知り合う居酒屋の小杏とともに、ラストに大活劇が始まる。

     一緒に入っている「秘玉」は中国怪盗小説だ〜!! なんて思ってしまいました。暗号あり、変装あり。
     アップテンポなストーリー、主人公の素直な表現の苦手な所、こういうところに惹かれてしまう。

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    2009年10月04日
  • 偽りの貌 古来稀なる大目付2

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    親子と紛う大目付と孫。
    将軍吉宗の頼みに応え、幕府を守る大活躍!

    大目付を襲う小藩の企み。
    狙われた娘らを救い出し、抜け荷の謎を追う孫勘九郎。
    二つの毒糸の絡みを解す、大目付松波三郎兵衛の推理。

    「御屋敷に賊が逃げ込んだ」との町奉行石河政朝の言葉に、大目付松波三郎べ兵え衛は捜索を快諾するが、用人の黒兵衛は頑なに拒む。賊とは孫の勘九郎だったからだが、訳ありではあった。一方、三郎兵衛は大目付筆頭の稲生正武と一緒のところを襲われそうになる。勘九郎らが追う抜け荷の企みと、大目付二人を狙う小藩江戸家老の端正な顔の裏に潜む毒糸の絡みを解く、大目付の活躍。

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    2025年09月12日
  • 古来稀なる大目付 まむしの末裔1

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    おこぶし‐ば【御拳場】
    〘 名詞 〙 江戸時代、将軍が自ら拳に鷹をすえて狩りをする猟場。厳重な禁猟区で鳥をおどすことさえ禁止されていた。

    「公方様(くぼうさま)」は、時代や文脈によって異なる「公的な支配者」を指す言葉です。

    「御三家」(ごさんけ)は、主に江戸時代に徳川将軍家に次ぐ家格とされた尾張徳川家、紀伊徳川家、水戸徳川家の三家を指します。この三家は将軍の継嗣が途絶えた場合に次期将軍を輩出す役割を担い、それぞれ徳川家康の九男(尾張家)、十男(紀伊家)、十一男(水戸家)を家祖としています。

    古稀とは思えぬ若さ、明晰な頭脳と剣の冴え。
    新しい大目付の誕生!

    常陸の極小藩への誹謗中傷、調べ

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    2025年09月05日
  • 行者と姫君 古来稀なる大目付4

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    三郎兵衛の隠し子?
    悪者に切られてしまった思いの人(本当は生きていて悪者に使われていたってことがなくて良かったというのだろうか)

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    2025年04月18日
  • 与力・仏の重蔵3 奉行闇討ち

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    第三弾
    段々と面白くなるか、しかし、今後の展開のスピードは?
    老中水野と矢部の確執は一方的、背後で暗躍する賊も同様に一方的?
    青次の惚れた女はくノ一、和泉屋の企みは?
    何か矢部奉行一人が達観した感じ

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    2015年08月31日
  • 与力・仏の重蔵4 修羅の剣

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    第四弾
    夜鷹殺しの犯人探しに執念の密偵喜平次の過去、そしてお悠と新吉共に昔を思い出しながら
    そして犯人の背後で暗躍する鳥居と手下の刑部、矢部と鳥居の暗闘は

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    2015年08月26日
  • 与力・仏の重蔵 情けの剣

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    第一弾
    中国題材の物は読んでいるが日本物は初めて!
    どうも南町奉行矢部そして鳥居、背後に控える老中水野
    どうも私の嫌いな設定、しかし架空の登場人物に関しては面白そうである。
    過去を引きずりながらの活躍になるのか?
    幼馴染とは?

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    2015年08月26日
  • 公子曹植の恋

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    『三国志』関係の小説は多いが、この本は「主人公の曹植と兄嫁の甄氏の悲恋」を描いた異色作。甄氏の夫で実の兄・曹丕との確執だけでなく、他の兄弟への愛も描かれており、面白かった(曹丕が冷酷すぎるような気もするが)。

    「私は人を恋うる資格もなかった」という曹植の嘆きが悲しい。「詩人」としての曹植も描かれているが「亡き甄氏への愛」を歌ったという伝説がある『洛神の賦』に触れていないのが寂しい。『洛神の賦』のような悲恋小説だと紹介しておく。


    洛神の賦 曹植

    黄初三年、私は宮中に参上し、帰路、洛水を渡った。
    昔の人の言い伝えでは、この川の神の名は宓妃という。
    私は、遠い昔、宋玉が楚の襄王に
    神女の事を

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    2013年04月20日
  • 公子風狂 三国志外伝 曹操をめぐる六つの短篇

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    4-06-273099-5 324p 2001・3・15 1刷
    △三国志をひと通り知ってから読まないと初読では背景がつかめないかも
    ◯漢検の準1級以上の漢字がたくさん出ますが ふりがながあるのと文章に感情移入できるので読みやすいです
    ◯曹操、曹昂、曹丕、曹叡
    丁夫人、甄夫人、郭皇后がメインで
    内容としては曹家の男女間のお話ですが
    三国志を知っているなら
    登場人物や時代背景を著者が取材、研究をしているのがよくわかります

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    2017年12月23日
  • 王昭君

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    ネタバレ

    古書購入

     歴史小説。三国志よりだいぶ前。
     画家に賄賂を贈らなかったため、醜くかかれ、時の皇帝はその絵を見て薄幸の美姫、王昭君を匈奴の王に嫁がせることにする。が、嫁ぐ日に、皇帝は彼女の姿を見て、その美しさを知って惜しむ、というのが本来の物語。

     この王昭君。狭いところが大嫌い。田舎が嫌い。なぜなら、みんな知りあいで、狭い世界だから。弟を言いくるめて、叔父(都在住)の元勉強に行きたいと言わせ、自分もちゃっかりついていく。そして都会にもすぐにあきる。だって、狭いんだもの。で、広さを求めて、後宮へ。(行動選択がめっちゃ間違ってる) 当然、後宮にもあきる。だって、狭いんだもの。(当たり前だ)
     

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    2011年05月29日
  • 王昭君

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    王昭君という女性にはなんだかはかない弱弱しいイメージがあったのだが、本作はそれを覆してくれる。
    でも、よく考えれば、当時の宮廷から匈奴へわたって生活し、汗の妻として過ごしたのだからそう弱弱しくもなかろう。

    あまり史実に伝わってこない人物に関する想像はかくも楽しいから
    歴史小説はやめられない。

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    2010年10月25日
  • 公子風狂 三国志外伝 曹操をめぐる六つの短篇

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    この人の三国志物は好き。
    扱っているのが曹家なせいか、ちょっとドロドロしています。

    ところで、「女王の悪夢」に出て来る、曹丕の男寵の名前が「トウ通」なのが微妙に気になって仕方がないです。
    同じ文帝でも、前漢の方の文帝の男寵では?

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    2010年06月10日
  • 王昭君

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    歴史や民話に伝わる王昭君とは違う作者独自の解釈の王昭君が描かれています。派手な戦闘や権謀術数はありません。ただ一人の女性が異国へ嫁ぎ、子をうみ、生きたお話。個人的には二番目の旦那さん、若鞮単于とのどこかとぼけた夫婦の会話が好きです。彼女は宮廷で見つけられなかったものを、草原で見つけたのでしょうか……。

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    2010年01月29日
  • 王昭君

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    世界史ででてきた王昭君。
    気になって読んでみた。
    ありえないって思う展開が多いけど
    でも、結構好きだったなぁ。

    ちょっとスニーカー文庫っぽいかも。

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    2009年10月04日