唐木田みゆきのレビュー一覧

  • ブルックリンの死

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    離婚して地元に戻ってきたシドニーは、近隣住民が次々と引っ越していることに驚く。成り行きで向かいに引っ越してきた白人男性のセオとイベントのために街の歴史を調べるうちに、街ぐるみの陰謀に気づいていくが……衝撃のホラースリラー。

    前半は人種差別や貧富の差などを扱いつつ、後半一気に話は進む。……文字通り、「一気に、ジェットコースターみたいに」話が進む(笑)
    もうね、ハチャメチャで面白い。後半は映画を見ているみたいやったわ。アクションありロマンスあり。日本人には馴染みにくい話かもやから入り込むまで時間かかる→

    かもやけど、面白いんでホラーとグロが大丈夫なスリラー好きにはオススメ。
    ただ、ミステリーで

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    2022年09月02日
  • とむらい家族旅行

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    中盤からじわじわハマっていく感じ。
    最後は『殺人記念日』の作者らしい急展開。
    『俺たちに明日はない』を映画で観たときに、ボニーとクライドの話をWikipediaで読んだりしていたからか入り込みやすかった。

    後日談が欲しかったな。

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    2022年06月18日
  • とむらい家族旅行

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    祖父の遺産を受け取るため遺言に従って旅に出る三兄妹。昔に祖父と言ったアメリカを横断する旅行の再現をする。その道中で不思議なことが起きたり家族間の知らなかったことや居なくなった長女のことへの疑問が出てくる。仲のいいわけじゃない兄妹で道中は不満、苛立ちがありながら遺産のためになんとか進んでいく。あまり起伏のある展開ではないけれどラストで大きなものが待っていて意表をつかれる展開。前作の『殺人記念日』もそうだけれど一癖ある作品でこの先も読んでいきたい作家さん。

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    2022年05月29日
  • ブルックリンの死

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    スリラーと聞いたが、最初の展開は緩やか。その中にも性差や貧富、白人と有色等様々な問題を提起していてその日常のつぶさにやり切れない思いをした。この人は信用出来る人か否か、シドニーと共にハラハラするうちに事態は思わぬ展開をする。最後のスピード感と盛り上がりは映画のワンシーンの様だった。

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    2022年04月20日
  • 殺人記念日

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    途中少し中だるみしてしまいましたが、最後は一気に読めました!

    サイコパス同士がパートナーになったらどうなるのか?を、描いたような作品です。
    最後の「え、そう来る?!」みたいな落ちにはぞっとすると同時に笑ってしまいました。。

    トリックだらけの古典的なミステリーというより、ポップなサスペンスミステリーが好きな方にはぴったりだと思います!!

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    2022年04月16日
  • ブルックリンの死

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    褐色砂岩の由緒ある住宅が並ぶブルックリンの一角。ここで育ったシドニーは、古くからの隣人がつぎつぎと新しい住民に入れ替わっているのに気づく。そんな中、彼女は地域の歴史探訪ツアーを新住民のセオと企画することになる。街の歴史を調べるうちに明らかにされたさらなる不穏な状況は、偶然と妄想の産物か、それとも危険な陰謀か。その驚くべき真相とは――都市再開発の負の側面を背景に描いたエドガー賞受賞スリラー。

    不穏な「街殺し」計画が、後半思わぬ展開に。
    こんまりさんが登場していました。

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    2022年04月04日
  • 生物学探偵セオ・クレイ 街の狩人

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    ネタバレ

    生物学探偵セオの二作目。

    セオは前作の殺人鬼との対決で人生が変わったらしい。
    国防情報局で働いているだけでなく、
    自分が狩りをする方の人間だと自覚したようだ。
    そして、悪党だとわかっていても行方不明の息子を探す男を
    手助けすることに。

    前作と違って、強い女性ジュリアンが活躍しないことや、
    私刑を示唆するようなラストであること、
    いかに前作後に訓練を受けたからといって
    マジシャンさながらに手錠を外し、
    格闘家さながらにその手錠を屈強な男にたたき込むのは
    ちょっと無理があることを加味しても面白かった。

    独創的な捜査方法で次々と真実を明らかにするからか。
    庭に埋められていた犠牲者たちの骨を犬が

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    2022年04月03日
  • 生物学探偵セオ・クレイ 森の捕食者

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    ネタバレ

    「パードレはもいない」の後ろの広告で見て。

    生物情報工学の教授セオは、
    殺害された被害者がかつての教え子でだったため、
    いきなり容疑者扱いされる。
    警察は熊に襲われたと結論づけるが、
    セオは科学的な追及で犯人は人間だと考え、
    データを集め分析し、
    同じ犯人の被害者と思われる女性の周囲を調べに行く…。

    殺人者とホホジロザメの捕食のパターンが同じだと比較したり、
    植生を調べて死体を発見したり、
    さらにパターンから次々死体を発見したりと、
    追及手段が面白かった。

    発見した死体を警察で匿名で通報したり、
    犯人に脅されて死体を盗んで身代わりとしたりと、
    型破りなのも。

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    2022年03月30日
  • ゲストリスト

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    孤島で行われた結婚式。それぞれの思惑が交差する時事件は起こる。殺されたのは誰?誰が殺した?被害者が最後までわからないドロドロ愛憎ミステリー。男性キャラが軒並みクソやけど、最後のまとめ方は圧巻。スッキリ!

    正直半分ぐらいまで登場人物が嫌過ぎて読み進めるのに体力いるけど、後半の展開はすごい。ラストのまとめ方が最高に気持ちいいから、男性キャラに理想を求めない方にオススメ(笑)

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    2022年03月21日
  • ゲストリスト

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    ネタバレ

    胸くそ悪い登場人物ばっかり。羽目を外した男たちはタチが悪くて、読んでいて憂うつになりそうだったが、やがて様々な過去の事件の真相が見えてくる。このまま復讐劇に繋がっていくのかと思ったが、殺人は最初から計画されていたわけでなく、1人の男があっけなく刺されて、犯人誤認のまま終わってしまった。もうちょっとその後の展開が欲しかった。

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    2022年03月10日
  • ゲストリスト

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    殺されるの誰ですかと一気読み。
    あのノリの悪ふざけグループが厭すぎて厭すぎて。
    面白かったでござる。

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    2022年02月09日
  • 殺人記念日

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    ネタバレ

    精神病院から退院し、妻ミリセントにつきまとい始めた義姉のホリーを不可抗力で殺してしまった”わたし”。
    それをきっかけに殺人の蜜の味を占めるようになる夫婦2人のサイコパス小説。

    自分達の所業を、町のかつての伝説的殺人鬼になすりつけようとするが、友人、家族に思わぬ影響を与えてしまい、困惑する展開に。

    アメリカ発と思えないフレンチミステリ的設定。
    子ども達の肉体的、精神的な負担・異常を気遣いながらも、自分達に捜査の矛先が向かわないよう苦慮するシュールな場面。
    夫婦の甘い出会いを思い返し、なぜこんな現在になってしまったんだと回顧する哀愁漂う想起。
    サイコパス的人生と家庭の両立というありえない設定を

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    2022年01月22日
  • 殺人記念日

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    ふとしたきっかけで殺人を犯してしまった夫婦。その殺人にときめきを感じ、そこからターゲットを探しまた殺人を犯す。そこからの計画の面白さや、夫婦とその子供たちの生活と裏と表のようなものが描かれていく。中盤から後半にかけての展開、予想外の方向へと動き出す事件。最後に追い詰められていくのは誰か。最後まで緊張感を保たれていて一気読みでした。

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    2021年04月16日
  • 殺人記念日

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    倦怠期を殺人という共通の趣味で乗り切ろうとする夫婦。相当イカれてる!早いとこ酷い目に遭いますように…と願をかけながら読み進める。過去に女性たちを殺害していたシリアルキラーの名を語り始めたところから、計画の歯車が狂い出して最後は意外な結末に!
    しかし息子と娘がかわいそうでな。面白かったけど子供にトラウマを植え付けて胸糞悪かった。

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    2021年03月31日
  • 生物学探偵セオ・クレイ 森の捕食者

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    【腹減り度】
    なし
    【食べ物の割合】

    【1番美味しそうだったもの】
    ダイナーのチェリーパイ(作中見るに美味しくは無さそうだけど)

    *感想*
    章が短いコマ切れで、とんとん拍子で話が進むので次々場面が変わる割にかなり読みやすい。
    ヒロインのジリアンの、健康的なセクシーさと非常に可愛らしいキャラクターが◎。主人公のセオクレイは頑張ってるけどちょっと情けない。
    本当にいるのかわからない、見えない敵を追うセオクレイは異常者のよう。ていうかあんなに死体掘り当てて送りつけてたら怪しすぎてセオクレイが捕まると思うのだけど。頭のおかしい学者程度の扱いなのでちょっと疑問だった(張られてたけど。)

    タイトル

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    2020年11月06日
  • 訴訟王エジソンの標的

    ネタバレ 購入済み

    「今の」発明家を描く歴史小説

    発明家には3種類ある。
    アイデアを考え理論を作り出す者、理論を商品にして売る者、新しい商品を社会に不可欠な産業システムに変える者。
    それぞれテスラ、ウェステイングハウス、エジソンを指していて、今作ではこの3人の対立構造が主題となる。

    一般的な発明家のイメージである知的好奇心のままに研究し続けるのはこの中でテスラだけだ。しかも彼はこの3人の中で一番蚊帳の外。
    なぜなら彼のような好奇心だけで、悪く言えば暇つぶしに研究をしても儲かることはない。新しい理論を商品に変えなければ資本主義は儲からないし、もっと儲けるためにはその商売が不可欠になるぐらいにシステム化する必要がある。

    章の合間

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    2020年06月12日
  • 訴訟王エジソンの標的

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    ひょんなことからウェスティングハウスの顧問弁護士になった若手ポール。エジソンのエジソン・ジェネラル・エレクトリックから300件以上訴えられている。どうすれば、エジソンに勝てるか?発明界の巨人に挑む姿を描くドキュメント風小説。

    かなり事実に基づいているらしく、こんなことがあったのか驚きながら読んだ。(一応、エジソン=悪辣なヒール、ポールとウェスティングハウス=善人的に読み取った)

    人物造形やストーリーが素晴らしいのだけれど、長い。レストランで何を食べたかなど瑣末な描写はもう少し控えて、三分の二ぐらいに抑えてくれればさらに良かった。

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    2019年07月11日
  • 訴訟王エジソンの標的

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    ニコラ・テスラが、頬ひっぱたいて「シャキッとしろ!」と言いたくなるような人物なのは良かった(結構イライラさせられた)
    ただ主人公にも同様にイライラ、他の本ではみられない悪ーいエジソンに苦戦を強いられダラダラしてる感じがした。
    エジソンとウェスティングハウスの電流戦争が題材

    実在の人物や社名。モノが効果的に出てくるのが面白い。
    合間に古今東西発明にまつわる人(だけでもないが)の言葉が引用されてサクサクと小刻みに読める。
    だけど期待したより淡々と進むので火花が出る激しい闘いではなかったが、むしろヒロインとくっつかずも想いが交差した空気感のほうがバチバチとした磁場が発生してるかの様だった。

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    2019年06月26日
  • 生物学探偵セオ・クレイ 森の捕食者

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     マジシャンの書いた小説。なるほどと思う。東野圭吾の『ガリレオ』シリーズのような理系探偵のサイエンス・ミステリかとの予想を大きく覆し、本書はまるで、全体が仕掛けにみちたイリュージョンのようなエンターテインメント小説なのだった。火器や炎や鉤爪の活劇とバイオレンス・アクション。一人称現在形でのリズミカルな文体に着いてゆくだけで、探偵セオ・クレイの被る肉体的被害を自分が受けているかのような痛々しさに痺れてくる。

     生物学探偵というタイトルから地味な先入観を持ってしまうこのヒーローは、一見普通の大学教授、かつフォールド・ワークと最先端のデジタル技術を駆使する研究者でありながら、実は真実を手にするため

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    2019年05月27日
  • ビューティフル・デイ

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    映画もとても良かったので原作も購入。
    こちらもすごく良かったです。薄暗く透明感がある、しかし不鮮明なネオンライトに照らされて、どこか息苦しい話の中、最後の瞬間の力強さに完全にその世界観へと引き込まれます。映画と内容は違うけれど、原作の雰囲気、主人公の解釈を大きくは違えない、道筋が少し違うだけなのだと思わせてくれる。
    映画 、原作、どちらも好きです。

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    2019年01月14日