唐木田みゆきのレビュー一覧

  • ミセス・ワンのティーハウスと謎の死体

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    『ミセス・ワンのティーハウスと謎の死体』
    ジェス・Q・スタント 著
    唐木田 みゆき 訳

    著者は子どもから大人まで幅広い年齢層を対象に小説を執筆ている作家で、オックスフォード大学でクリエイティブ・ライティングの博士号、カリフォルニア大学バークレー校で英文字の学士号を取得している。インドネシアとシンガポールで育ち、現在は夫と2人の娘とともにジャカルタ在住。

    著者の育った環境が本書にも活きているのでしょう、文化の違いも愉しめる要素になっていると思います。
    主人公のヴェラ・ワン・チュウチュウ(以下;ヴェラ)は六十歳、毎朝四時半きっかりに目覚め、息子のティリーにメールを送り付けます。(殆ど一方的な内

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    2025年11月19日
  • 訴訟王エジソンの標的

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    ネタバレ

    テスラとエジソンが、電流の交流vs直流で戦ったことは知っていましたが、そこにウェスティングハウスやJ.P.モルガンも絡んでいたという事までは、勉強不足のため知りませんでした。

    本書は、歴史的な事実を下にしながらも、適切に改変され、丁度良い物語小説に作り上げられています。

    作者は、元々映画の脚本家であるので、確かに映画やテレビドラマのような、ギリギリのピンチまで追い込まれながらも、大逆転してしまうという物語になっていますが、実はそれって、本当にあったりしているんですよね。

    意外だったのが、主人公の弁護士と、それに関連する女性の話。この人物たちについては、完全に作者の創作上のものと思っていた

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    2025年10月27日
  • ミセス・ワンのティーハウスと謎の死体

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    主人公のミセスワンのとんでもないキャラが面白かったです。とんでもなさではアガサレーズンを超えてますね。お茶も料理もすごく美味しそうでよいです。お店のホコリをかぶったお茶は風味が飛んだりしてないんだろうか。

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    2025年10月25日
  • ミセス・ワンのティーハウスと謎の死体

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    ティーハウスのオーナー、ヴェラ・ワン・チュウチュウは60歳。たくさんいた常連客も高齢化で、今はたった一人。そんな店で、一人の男が死んでいた。警察がやってきたけれどヴェラが期待するような科学捜査などは行われず、事故で決着してしまう。それを不満とするヴェラは、独自の方法で容疑者を特定して犯人探しに乗り出す。あまりに独善的で、最初は苦手なタイプと思ったのだけど、彼女の武器は美味しいお茶と料理。気がつくと、私自身が彼女のファンになっていた。(正確には、彼女の料理のファン。考え抜かれた薬膳茶も捨てがたい。)最初は人生に問題を抱えていた容疑者たちも、ヴェラの勢いに巻き込まれていくうちに、自信を取り戻してい

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    2025年09月26日
  • ミセス・ワンのティーハウスと謎の死体

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    ヴィラ·ウォンの世界に名だたるティーハウス!!!

    寂れた店の、大仰なキャッチコピーが、最後に燦然と輝いて泣きそうになる。

    こんな展開になるとは思わなかった。

    ヴィラも、ジュリアも、リキも、サナも、オリヴァーも。登場人物みんな初登場は、イラッとする要素がある。

    誰も清廉潔白ではなく、「さすがにそれはやっちゃダメ」という、共感、応援できない要素が、全員にある。

    なのに、どうしよう。
    読み終わったら、みんな大好き…!

    弱さも間違いも、ヴィラがずいずいと、おせっかいにかき乱して。後悔も間違いもぶっちぎって前にすすめようとする。

    全員にどこか哀愁があり、憎めない。
    幸せを祈ってしまう。

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    2025年08月27日
  • ミセス・ワンのティーハウスと謎の死体

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    めちゃくちゃパワフルなおばあちゃんが主人公!
    笑えて、ちょっぴり切ないミステリー


    autumn522akiさんのレビューに惹かれて読みました
    ありがとうございます(⁠◍⁠•⁠ᴗ⁠•⁠◍⁠)⁠✧⁠*⁠。



    主人公・ヴェラは、サンフランシスコのチャイナタウンに店を構える中国茶専門店〈ヴェラ・ウォンの世界に名だたるティーハウス〉の店主。
    昔は繁盛していたが、今は開店休業状態。

    そんなある朝、店の真ん中に死体が転がっていた!



    ヴェラは刑事ドラマが大好きで、まるで探偵になった気分で捜査に乗り出す。
    事件現場に現れた若者たちを勝手に容疑者扱い!

    なのにヴェラは彼等を容疑者として疑いながら

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    2025年08月18日
  • ミセス・ワンのティーハウスと謎の死体

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    ミセスワン 中国茶専門店のおばあさんが主人公
    お店は 今はさっぱりで
    お客さんはアレックスだけ
    その朝 おきてきたら 店に死体が転がっている。
    うわあい!探偵ごっこができる!
    と5人の容疑者を探る
    でも 仲良くなって友だちになる。
    このワンさん 中国茶もすごく飲んでみたくなるし
    作る料理も美味しそう!
    容疑者にされた5人は みんな自分に自信がない。
    ワンが その自信を立て直す、
    うわあ 凄腕!
    犯人は いなかったのか?
    最後にどんでん返しが待っています。
    ちなみに ワンさんの息子ティリー君は とてもいい子で有能でした。
    こんな息子が欲しいわ!
    中国人のママがみんなこんなふうだったら 大変ですね

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    2025年04月19日
  • ミセス・ワンのティーハウスと謎の死体

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    ★5 悩んでる人は読んでみて!パワフルおばあちゃんの事件簿 #ミセス・ワンのティーハウスと謎の死体

    ■あらすじ
    アメリカ、サンフランシスコの中華街で中国茶の専門店を営むヴィラ・ワン。60歳の彼女は既に夫を亡くし、息子とは別居、日々細々とお店を営んでいた。ある日、彼女の店で身元不明の死体が発見されてしまう。

    刑事ドラマに興味があった彼女は、警察に捜査協力を乗り出すも迷惑がられてしまう。しかし彼女は現場捜査や関係者への聞き取りなど勝手に捜査を始めてしまう… 何でも気がすむようにしないといられない、超絶パワフルおばあちゃんの事件簿。

    ■きっと読みたくなるレビュー
    爆笑★5 今年一番のスーパーキ

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    2025年04月04日
  • とむらい家族旅行

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    祖父の遺骨を携えて、生前の祖父と一緒に行った旅程を一からなぞる兄弟の話。問題なのは兄弟があの時より一人減っていること、生まれも育ちも違う兄嫁が加わっていること(途中で帰ったけど…けど?)、じわじわ追跡してくる謎の車、不穏な空気。読んでいて心休まることがない、けど、引き込まれる。語り手である次女が色んなことを読み手に隠していて、旅が先に進むごとに少しずつその隠れ蓑が剥がれていく。

    色々あってちゃんと目的地には辿り着くんだけど、これほど辿り着かなければよかった、思う目的地があるだろうか。。
    あまりに誰も救われない結末に、しばらく何も考えられなかった。いやいやいや…となるけど、逆にむしろ爽快なくら

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    2024年09月29日
  • 殺人記念日

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    ネタバレ

    主人公は、子供の成長やライフステージの変化などによって家族の形が変わっていくことに複雑な思いを抱きながらも、それでもふとした時に感じる変わらなさを愛するという、いかにも普通のお父さんなのに一方では未だ捕まっていない、現在進行形で犯行を企てている殺人犯でもあり、彼の中では家庭の悩みと犯行に関しての悩みが複雑に絡まり合っています。彼は異常だけど、描写されている思考それぞれにはかなり多くの部分で共感できてしまうところが怖くもあり、面白くもありました。

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    2024年09月10日
  • ゲストリスト

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    ネタバレ

    ルーシー・フォーリーの初翻訳。もしかしたらデビュー作かも。かなり評価は迷ったけど、星4寄りの星5で。

    アイルランド沖の孤島で行われる有名俳優と若き女社長の結婚式。
    嵐が近づく中、いよいよ式も盛り上がってきたところに停電が。そして響き渡る悲鳴。どうやら誰かが殺されたようだが。。。という冒頭に始まり、おおよそ5人の視点で物語は進む。

    おそらく一番評価が割れるところだと思うが、誰が殺されたのか、本当に最後の最後まで伏せられた状態で進む(途中ダレるかどうかで評価が分かれそう)。中編だったら、文句なしの作品だったかもしれない。
    殺した犯人ではなく、殺されたのは誰なのか、そこに特化したスリラーであり、

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    2023年04月13日
  • 生物学探偵セオ・クレイ 森の捕食者

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    一応ミステリなのかな?いわれればありそうでなかった、シュミレーションモデルを推理の材料にしちゃうミステリ。確かに要素を恣意的に選択してプログラムかけたら傾向でまくりだろうなと。
    しかし主人公が天才過ぎてちょっとやりすぎ~。生物、化学、医療系、プログラム系、実地もおっけーとかないやろw題名からインディージョーンズの生物学者ver.なのかと思ったけど、生物学者の範疇超えすぎw
    あと、人の感情がわからない病(単語忘れた)だったら、話相手の微妙な心の機微とかわからんのではないかと思った。
    ま、なんちゃって理系だもんで全体的には好きです。海外ドラマとかにしたら受けるかもしれない。読み物としては万人にはオ

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    2023年01月10日
  • 生物学探偵セオ・クレイ 街の狩人

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    あっという間に読んでしまうある意味コスパが悪いミステリー
    進化を続けるクレイ博士の活躍は、マニアックに面白い。
    こんなのありかなという評価も読むが、だって小説だもの。科学的マニアックさと、展開に引き込まれ、読み終わり、翻訳ないので洋書によーいどん、すべてよみおわるひがこわいけど止められない。

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    2022年07月30日
  • 殺人記念日

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    ネタバレ

    これはめちゃくちゃ面白い!
    翻訳とは思えないほど文章が読みやすく、500頁超えだがグイグイ読まされる。終わりに近づくにつれてどんどんのめり込み、そしてあのラスト。

    夫婦のシリアルキラー→妻の裏切り(寝たことへの復讐)→逃避行、家族総出の直接対決→妻が死に、夫は正当防衛で無罪に→そしてまた...

    この流れ、もう完璧。
    緊急情報カード、目薬などのキーアイテムの使い方もまた見事。サスペンスはどうもハマれないものが多いのだが、これは最高。

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    2022年07月15日
  • 生物学探偵セオ・クレイ 街の狩人

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    第一作の破天荒な行動こそやや控えめになったものの(学者さんだしそりゃ学習するでしょ)ヒーローぶりが身に付いてきたぶん(それも意想外な特技を披露するほどに)活躍譚の内容がさらに充実してきた感じで三作目が待ち遠しいのだが、今回は控えにまわったガールフレンドがいよいよ表舞台に登場してくれるのではないかと期待が高まる。随所に差し込まれて物語の進展に寄与する科学トリヴィアのあれこれも楽しみ。

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    2021年06月08日
  • 生物学探偵セオ・クレイ 森の捕食者

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    生物学探偵なる呼び名が惹起するイメージから遥かにかけ離れた破天荒かつ突飛な行動力(警察から証拠を盗みつつ自ら死体を発掘して回る)とコンピュータを駆使する冷徹な論理的思考が奇妙にも同居した新米探偵が初登場。終盤いよいよ真犯人と対峙してどんどん緊張感が高まっていく中、ランス・アームストロングをも凌ぐドーピングの果てに渦中に飛び込んでいくはちゃめちゃなクライマックスに大興奮してしまいました。

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    2021年05月13日
  • 殺人記念日

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    ネタバレ

    どうしても大好きな富樫倫太郎さんのSROシリーズを思い出さずにはいられない。アメリカの近藤房子と言いたくなるわたしの妻。

    これはおもしろかった。一気に読めた。

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    2021年05月02日
  • 殺人記念日

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    一人称のミステリー。面白くて一気読み。新しい犯罪を計画しながら過去の事件も徐々に明かされる構成。日頃の会話から子供を大切に思ってるありきたりの家族の様だが実は‥どんどん引き込まれていった。今は今年1番かも。

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    2021年04月12日
  • 殺人記念日

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    最初の50ページを超えたあたりから面白くなっていって、8時間くらいぶっ続けで全部読んだ。分厚くて何日かかるかと思ったけれど、嬉しい誤算。

    映画化したら絶対観る。

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    2021年04月04日
  • 生物学探偵セオ・クレイ 街の狩人

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     理科系が苦手な人はタイトルを見て本書を避けようとされるかもしれないが、理科系が苦手なぼくでもシリーズ一作目『生物学探偵セオ・クレイ 森の捕食者』ともども本作をしっかりと存分に楽しめたことを保証します。前作よりも理科系とかハイテク数学系などの場面に多くページが割かれている印象はあるものの、それらがストーリーや捜査に重要な小道具の役割を果たしてくれること、またそれら小道具の斬新さ、アイディアの豊富さで、理系云々以上にミステリー・ファンの好奇心をすごく掻き立ててくれるので是非ご安心頂きたい。

     小道具ばかりではなく、セオ・クレイの持つ理系学者風の一風変わったキャラもなかなか読みどころである。譲歩

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    2020年03月27日