唐木田みゆきのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2017年発刊の現代心理サスペンス。 完璧主義者の建築家エドワードの建てた住居は最新鋭の技術でコーティングされた質素で要塞のような家。 徹底した管理と監視、厳しい条件を課せられた上で入居を許された者が本作の主人公の一人ジェーン。 そしてその家でかつて死を遂げた過去の住人がもう一人の主人公エマ。 現在と過去を交互に描き、エマの死の真相とジェーンの行末、家に隠された秘密を追ってゆく・・・。
二人の主人公を交互に展開していくのですがそのスパンが驚く程短いです。 僅か5ページ程で主人公が入れ替わり進行していきます。 しかし不思議なことにまったく読みにくさや混乱はないです。 時系列は違えど二つの物語は謎を提示し解き明かし、読者を一つの真実に導いてくれます。 人の心を支配するような家で繰り広げられる肉薄した心理サスペンス、勿論犯人当てという所でしっかりミステリの体裁を保っています。
作者が真珠王御木本幸吉を出してきたり日本通?なのかは定かではないですが日本の文化が度々触れられています。 -
Posted by ブクログ
ベーカー街擁するロンドンも“殺人事件“が多いことで知られていますが、近年ではニューヨークもそれに匹敵する“殺人事件“が生まれていますよね
実際どちらが多いんですかね
誰か数えた人いないのでしょうか
さてそんなニュヨークにあるブルックリン地区のお話しです
ブルックリンといえばもともとは黒人やヒスパニック系が多く住んでいて治安の悪い場所の代名詞みたいな言われ方をしていた時期もありますが近年では白人のホワイトカラーの中流層が多く住むようになり黒人やヒスパニック系の人たちは減少傾向にあるようです
作者はそんなブルックリン地区の現状を『ブルックリンの死』と捉えているようにもとれます
うーんどうもあまりピンとこないんですよね
物語の根底に人種差別や白人至上主義への反感があることは分かるんですが
そして物語のクライマックスもなんとなく盛り上がりに欠けた気がするんですね
で盛り上がりを大きくさせるためには良き隣人たちへいかに感情移入させるかだと思うんですが
隣人たちにしわを刻む作業にあまりページ数がさかれてなかったんですよね
恐らく潜在的な差別に日常的にさらされてるような人たちだったらさほど難しくなく入っていけたんでしょうね
要するに大西洋を横断して喜望峰を周りインド洋を遥か越えて辿り着く島国の片田舎に育った人に向けて書いた物語ではないよってところに集約されちゃうのかな〜?
周囲の環境や立場の違いを想像力で飛び越えて行くのが読書の醍醐味であるわけですが
そこを助けてくれるような書かれ方ではなかったよな
そんな感想です -
Posted by ブクログ
アイルランド沖の孤島、人気オンライン雑誌の編集長ジュールと、人気サバイバルTV番組主演ウィルとのプチセレブ挙式が開かれる。
冒頭、嵐に見舞われた野外大テントでの挙式も何のその、浮かれ騒ぐ出席者一同を襲う停電からの、外から戻ってきたウエイトレスの一人が死体を目にしたと告げる場面から始まる。
英国近郊の絶海の孤島、死体といえば、、、。
ねぇ。
あとがきでもさもオマージュ作品かのように触れているのだが、冒頭のつかみ以降は時を遡り、挙式参加者達の目線で描かれるいわくありげな群像劇となり、一向に死体が出てこない。
どちらかというと、誰もが怪しい過去を秘めていて、最初の死体がどこに終着するのかの不穏な空気を楽しむサスペンス。
サスペンスとしての緊迫感は良く、途中まではいい感じだったのだが、いかんせん引っ張りすぎなのと、解きほぐした糸のつながりがあまりにも一点集中過ぎて、もう一ひねり欲しかったところ。