吉田敏浩のレビュー一覧

  • 「戦後再発見」双書5 「日米合同委員会」の研究 謎の権力構造の正体に迫る

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    日米合同委員会で決定された数々の不平等密約は、安保条約により、アメリカが日本を防衛してやるのだから、米軍関係者が日本で事件・事故を起こしても、不問に付せよ、という文脈が成立しそうである。

    外務省は、日本国民よりも、米軍に優遇権利を図ろうと仕事をしている。こんな状態で、わが国が主権在民国家とはとても言えない。だから、中国から、日本はアメリカの従属国と言われるのである。

    1952年の日米合同委員会で承認された事項ことの一つには、米軍関係者の事件・事故に関する密約があった。すなわち、米軍関係者による事件・事故の被害者からの損害賠償請求の裁判に、米軍側はアメリカの利益を害するような情報は証拠として

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    2025年09月13日
  • ルポ 軍事優先社会 暮らしの中の「戦争準備」

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    この新書に書かれている問題意識には共感するところ大だ。
    しかし、そうだとすると、この新書のタイトルには違和感があった。
    軍事優先社会、、ではなく米軍優先社会 なのではないか?

    もし著者と認識が違うとしたら、
    私は、ある一定条件の下であれば、日本は軍事費を今より増やしていいと思う。
    ある条件とは、今のように対米追従で、アメリカの言うことを全部鵜呑みにする、
    というのを一切やめて、自国で考えて、自国防衛のために軍事に金をかける、
    ということだ。
    いま日本を本気で守るとしたら、オスプレイでもなければFなんとかでもないし、
    大陸間弾道ロケットでもないだろう。
    アメリカのお古を高値でかわされているだけ

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    2025年08月03日
  • ルポ 軍事優先社会 暮らしの中の「戦争準備」

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    こちらはクマさんの本棚で興味を持ち、オーディブルで拝聴。
    本来は綺麗好きである私の部屋が荒れ放題の緊急事態。(何もかもこの未曾有の暑さが悪い)
    1日掃除をすると決め、長丁場のお供に選びました。

    結果、掃除には全く不向きでした。
    慣れていらっしゃるクマさんですら専門用語と内容の濃さに紙の本と併用されていたとの事。
    そんなものを私が掃除しながら聞けると何故思ったのだろうか。いや聞けたんだけどさ。
    度々手を止めては調べ、気になる所や分からない事はメモをしてそれも調べ、結局半日はこの作業で終わりました。(何故にその情熱を課題等に向けられないのか)

    さて、私のキレイキレイ♪の話は置いておいて、これは

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    2025年07月11日
  • 「戦後再発見」双書5 「日米合同委員会」の研究 謎の権力構造の正体に迫る

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    陰謀論などでなく、淡々と事実の積み重ねで、日本がどれほどアメリカに牛耳られているか分かる本。読みすすめるほどに胸が苦しくなるが、日本のおかれている現在地がよく分かる本。

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    2025年07月08日
  • ルポ 軍事優先社会 暮らしの中の「戦争準備」

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    今年2月発行。米国言いなりの主体性なき日本、軍事優先の棄民政策。現在最も詳しい現代日本平和解説書である。

    2014年集団的自衛権容認閣議決定、2015年安保法制強行採決、2022年安保三文書閣議決定……。この10年間で、日本は「戦争をする国」にいよいよなろうとしている。辛うじて憲法9条が、崖っぷちに最後の綱を掛けている。という想いを本書を読んで強くした。

    例えば、自分の家・親類・友だちの近くにミサイルが落ちてくる可能性を考える人はどのくらいいるだろうか?南西諸島、九州・西日本、全国を舞台にした周辺住民無視の基地建設と基地強靭化が進んでいる。核兵器攻撃を受けて強靱化された基地が残っても、直ぐ

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    2025年05月28日
  • ルポ 軍事優先社会 暮らしの中の「戦争準備」

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    audible 。先に読んだ軍事オタクの戦争ゲームブックの対にある平和のための本である。憲法を守り、国民の生命をまもり、他国民の生命も大事に思う本である。
    多大な税金を軍事に注ぎ込む現政権とアメリカと軍需産業の目論見を打ち破るための本である。
    いま何が起こっているのかをしっかりと知ることから始め、私たちの暮らしと尊厳を絶対に壊させないために一歩を踏み出したいと思う。

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    2025年05月26日
  • ルポ 軍事優先社会 暮らしの中の「戦争準備」

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    日本の政府が着々と軍事優先社会にしている姿が描かれています。
    オスプレイは韓国など日本以外の国では配備されていないことは知っていましたが、
    自衛隊から適齢期の若者にダイレクトメールが郵送されていて、地方自治体は防衛省に若者の名簿を提出している、ということは知りませんでした。
    本書では防衛費がどんどん増える一方で、生活保護費などの社会福祉関連の予算は増えてなくて、項目によっては減っていることが記述されています。
    北朝鮮、ロシア、中国の振る舞いを見ると、防衛費の増額はやむを得ないかとも思いますが、社会福祉関連も大切なのだから増やして欲しいと思いました。でも、それだけと、どんなことが予算を削れるのか

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    2025年03月11日
  • 横田空域 日米合同委員会でつくられた空の壁

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    【首都圏の空を覆う見えない壁】
    横田空域とは、米軍横田基地が管制権をもつ空域であり、首都圏を中心として1都8県にわたる「米軍によって占領された空」である。この見えない巨大な空の壁によって、羽田空港のすべての離着陸は危険で非効率的なルートを強いられており、羽田増便のための新ルートは山手線沿線部を低空飛行させられている。
    米軍による日本の空の「占領」は横田空域だけではない。1995年頃から群馬県における米軍戦闘機の低空飛行訓練が激化しているが、低空飛行訓練は群馬県内にとどまらない。「USAミリタリーチャンネル」で堂々と公開されているF16戦闘機の「超低空飛行」の映像(2018年)をYouTubeで

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    2021年10月01日
  • 「戦後再発見」双書5 「日米合同委員会」の研究 謎の権力構造の正体に迫る

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    日本における米軍の法的な地位を定めた「日米地位協定」という協定が存在する。対日講和条約や日米安保条約とあいまって、米軍が占領時代に有した特権(基地使用など)を引き続き保障している。日米地位協定の第25条に基づいて権利の内容などを競技する機関が日米合同委員会である。

    日米合同委員会での①協議は密室で行なわれる。著者によると②協議は米軍の軍事目的を優先し、しかも③日本の主権を侵すような協議結果がそのまま法律として制定されてしまう。著者の主張を裏付けるのが複数の秘密資料によって存在や内容が明らかになった日米合同委員会での密約である。①から③がはらむ問題点を、具体的な密約の内容に触れながら本書は論じ

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    2021年06月29日
  • 「戦後再発見」双書3 検証・法治国家崩壊 砂川裁判と日米密約交渉

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    2019年115冊目。満足度★★★★★ 1959年12月16日の最高裁判決(砂川裁判)によって、法治国家の条件である「司法権の独立」が失墜。本書は、現在の歪な日米関係の理由をアメリカ政府の解禁秘密文書を手がかりとして明らかにした必読書である。

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    2019年12月06日
  • 「戦後再発見」双書5 「日米合同委員会」の研究 謎の権力構造の正体に迫る

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    なかなか一般国民には見えない日米の各種密約を丁寧に実証している。ただ、丁寧な分だけ文章が読みにくくなっているのは残念。その点でマイナス1。

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    2017年09月09日
  • 「戦後再発見」双書3 検証・法治国家崩壊 砂川裁判と日米密約交渉

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    集団的自衛権は合憲であると言い張る安倍政権が引き合いに出すのが
    砂川裁判の最高裁判決なんだが、砂川裁判って集団的自衛権について
    は判断してないんじゃないの?これって、個別的自衛権の問題なんじゃ
    ないのか?

    砂川裁判の判決を曲解していると指摘している学者もいるようだが、
    「自分たちのやりたいようにやる」と、批判の声には一切耳を貸さない
    安倍政権には届かないようだ。

    さて、その砂川裁判最高裁判決でる。そもそもの事件は1957年7月8日に
    発生した。在日米軍立川基地の滑走路延長計画に反対した地元住民や
    学生、労組が強制測量を阻止する為にデモを行った。

    その際に基地内に立ち入

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    2017年08月21日
  • 「戦後再発見」双書5 「日米合同委員会」の研究 謎の権力構造の正体に迫る

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    日米合同委員会の研究 吉田敏浩 創元社

    日本の独立国は建前であり
国民を騙すための嘘と秘密で塗り固められた
実質未だにアメリカ軍による日本の官僚を傀儡とする
占領状態であることを暴いた本である

    この本は研究者による専門書に近いものであるが
国民の暮しにとって最も根幹となる憲法と法律を差し置き
    国民を支配する社会の秩序に関わる問題であるから
だれしもが理解して置かなければならない問題なのだ

    又この問題を公表したものとしてはこの本と
矢部宏治さんの《日本はなぜ基地と原発を止められないのか》
    で知る以外にない

    日米合同委員会による官僚支配の存在と
    日米安全保障条約による国民を搾取する存在の


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    2017年06月27日
  • 「戦後再発見」双書3 検証・法治国家崩壊 砂川裁判と日米密約交渉

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    現在、国会ではきちがい政権がこの判例を根拠にして日本の集団的自衛権の行使可否について騒いでいる。きちがいのきちがいたる所以はこの本を読めばわかる。非法治国家の不法の根拠ってこんなもんなんだな、とバカバカしくなったのだった。

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    2015年07月25日
  • 「戦後再発見」双書3 検証・法治国家崩壊 砂川裁判と日米密約交渉

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    東京地裁の「砂川裁判」判決は日米の密約交渉によって、最高裁で覆されました。 この間の経緯を見ますと、日本は正にアメリカの傀儡国家にも等しいように感じられました。米軍に関することはすべて治外法権の状態にあります。極論すれば、日本全土を米軍の基地にしてしまえば、日本の国民は手も足も出せなくなります。日本の裁判所は「統治行為論」によって逃げてしまいます。また、アメリカの解禁秘密文書で明らかになった事実を日本政府は隠したまま、その事実を認めようとしません。日本人は日米両政府に馬鹿にされたままです。

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    2014年10月04日
  • ルポ 軍事優先社会 暮らしの中の「戦争準備」

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    kuma0504さんの本棚から

    うーん、良書ですな
    自分の”意見”を形にするのに役に立つ一冊って感じやね

    特に”軍拡”に生活が侵食されている人たちの生の声をたくさん取り上げているところが良い
    とっても良い

    他人事感をいかに無くしていくかってのも大事なポイントよな

    でも民主主義の信奉者たるわいが気になるのは、まずは手続き論なんよな
    閣議決定でどんどん憲法解釈を変えていっていいようにしていくやり方は全く賛成できない
    ぬるっと進めてるけど、実質憲法改正やんこれってのがけっこうあるような気がして恐い

    基本軍拡反対なんだが、やるならきちんと国民的議論を踏まえた上で、堂々と憲法改正した上で進めて

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    2025年06月22日
  • ルポ 軍事優先社会 暮らしの中の「戦争準備」

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    2025.04.05
    2025年2月刊行の作品。
    まず、ジャーナリストととしてこの類の本を「岩波新書」から出せる筆力、構成力に敬意を表します。
    内容にも異論はありません。ご指摘のとおりです。
    ただ、その指摘の後に、日本がどう振る舞うべきなのかについての指針は得られない。対米従属でも日本が平和なら甘受すべきとワタシは思う。
    対米自立を唱えることはいうは易し、行うは難しと思うから。

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    2025年04月04日
  • 昭和史からの警鐘

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    松本清張、半藤一利が日本が再び戦争に巻き込まれないための警鐘を鳴らす。国民的熱狂や集団催眠状態になるのが危ういらしい。コロナ禍の例もある。私たちは気を引き締めなければならない。

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    2024年03月18日
  • 「戦後再発見」双書3 検証・法治国家崩壊 砂川裁判と日米密約交渉

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    特に安全保障については、日本が米国の属国的立場、つまり未だ完全な独立国ではないことを検証した書。具体的にはその発端となった立川の砂川裁判における最高裁田中裁判長の判決が米国によってコントロールされていた事実を暴いた衝撃の本です。

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    2015年12月17日
  • 「戦後再発見」双書3 検証・法治国家崩壊 砂川裁判と日米密約交渉

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    戦前の日本が権力による暴力むき出しの国家で戦後は少しはまっとうになったんだろうと勝手に思っていたら全然そんなことはなかった。司法は戦後の再出発の時からすでに堕落し、法治を自ら放棄した。なんという国なんだ、日本というところは。

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    2015年05月06日