ヘルマワン・カルタジャヤのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレコトラーの・・・とあるが、もともとはインドネシアのコンサルタントが考案したコンセプトをまとめ上げたのが、この著書である。そういった経緯は読み終えた後に記述されているが、その事実を知ってから読んだ方が面白いかもしれない。マーケティング3.0の価値主導のマーケティング、世界をより良い場所へ導くというコンセプトから、この著書が生まれているのである。それだけでワクワクする。
内容としては、マーケティングの価値観、概念が変わったという点をまとめあげている。概念のため、決して具体的な内容が記載されているわけではない。マーケティングを業務として行っている人にとって、どうみえるのだろうか?マーケティングは大枠にいうと「価値を生み出し交換する」と定義されている。この定義に対して新しい解釈、マーケティング3.0がある。それを理解しないと、この本が上っ面にみえ本質には気付けないだろう、興味の無い内容かもしれない(要するに企業理念に近いものが大半を占めているのだ)
メモ)
・マーケティングは「製品」⇒「消費者」と続き、次に「価値」となる
消費者の集合知と企業が協働し、新しい価値を作り出す
・グローバル化は世界を解放しつつ、同時に抑圧する
・クリエイティブな人が多い地域は高い成長を遂げた
・多くのマーケターが自分の心の奥で消費者を一番にしていない。これを解決できるのはマーケティングである。なぜなら消費者に一番近い経営プロセスだから
・消費者のコミュニティにはプール、ウェブ、ハブがある
プールは同一の価値を共有するが、交流していない
ウェブは交流する。
ハブは強力な人物に引き寄せられ、ファン層を形成する
・マインドに訴えるのではなく、ハートに訴えなければならない
・誠実であること。約束を果たす事。信頼を醸成すること
・ブランドは成功すると企業のものではなく、消費者のものとなる
・人々を納得させるには知的な議論へ導くことと、感動的なストーリーを作って人々の感情をつかむこと。後者が効果的
・社員は会社の最も直接的な消費者である。本物の価値によって円パワーされる必要がある。彼らにもストーリーが必要だ
・マーケティング3.0は価値と行動を一致させるということ
・画期的なイノベーションは人をマズローのピラミッドをのぼらせる
・ビジネスにおいて顧客を愛するとは価値を与え、感情や精神を感動させることだ。それによりロイヤルティを得る -
Posted by ブクログ
デジタル時代のマーケティングについて学べる本。前回の3.0から、人の求める価値観の変化に合わせたマーケティングに対して、その人の心理に向き合いデジタルを活用してどのようにマーケティング活動を行なっていくかのヒントが得られる。
学びメモ
・マーケティングは、製品やサービスを顧客が知り、購入、推奨に至るまでのカスタマージャーニーの質の変化に対応していく必要がある。マーケティング4.0の究極の目標は、顧客を認知から推奨にに進めることである。
・カスタマージャーニーは、認知、訴求、調査、行動、推奨の5Aモデルの時代になっている。
・5Aフレームワークはあらゆる産業に適用できる柔軟なツールであり、顧客の行動を描写するために使われる時、従来のフレームワークより、実際のカスタマージャーニーに近い図を描いてくれる。このツールを使うことで、産業間の比較も可能になり、それぞれの産業の特性について知見を得ることができる。また、企業と顧客との関係についても競合他社と比較しての特徴を把握できる。測定する価値があるのは、2つの指標がある。購買行動率(PAR)、ブランド推奨率(BAR)カスタマージャーニーには様々なパターンがあるが、蝶ネクタイ型のパターンを目指すのが重要である。 -
Posted by ブクログ
マーケティング3.0の時代のマーケティングの考え方について学べる。物を作れば売れる物主体の1.0の時代から、顧客主体の2.0の時代、と時代の流れを踏まえて、2000年以降求められている価値主導のマーケティングの時代の中身について学べる。
ソーシャルメディアの発展や環境、所得格差、グローバル化などの社会的背景から、顧客自身がマーケティング、ブランドを作っていくこと、顧客の精神的な価値を踏まえたマーケティングが求められている、など時代の変化に合わせたその時代のマーケティングに必要な考え方について学べる。
学びメモ
・マーケティング3.0では人を消費者としてではなくマインドとハートを持った全人的存在と捉えること。
・機能的、感情的充足だけではなく、精神の充足も求められている。
・消費者はより協働的、文化的、精神的なマーケティング手法を求める、洗練された形の消費者中心の段階である。
-
Posted by ブクログ
マーケティング5.0とは、人間を模倣した技術を使って、カスタマー・ジャーニーの全工程で価値を生み出し、伝え、提供し、高めることだ。マーケティング5.0の重要なテーマの一つが、マーケターの能力を模倣することをめざす一群のテクノロジー、いわゆるネクスト・テクノロジーである。こうしたネクスト・テクノロジーには、AI、NLP、センサー、ロボティクス、拡張現実(AR)、仮想現実(VR)、IoT、ブロックチェーンなどがある。これらの技術の組み合わせが、マーケティング5.0のイネーブラー(実現を可能にする要因)となる。
実際、CXは企業業績のおもなドライバーの一つである。セールスフォースの調査によると、接続された顧客の三分の一が、素晴らしいCXには上乗せ料金を払ってもよいと思っている。プライスウォーターハウスクーパースの調査でも、顧客の四人に三人弱が、素晴らしいCXは自分をそのブランドに留まらせ続けると答えている。また、顧客はよりよいCXには最高で16パーセントの上乗せ料金を払ってもよいと思っている。
■セグメント・オブ・ワンの顧客プロファイリング
1.地理的変数
・どこに住んでいるか?
・関心のある場所はどこか?
・現在どこにいるか?
2.人口統計学的変数
・年齢、性別
・職業と所得
・結婚歴と家族の人数
3.心理的変数
・何に関心や情熱を持っているか?
・モティベーションや人生の目標は何か?
・行動の推進力となる価値観や態度は何か?
4.行動変数
・どのような購買ジャーニーをたどるか?
・どのようなメディアを消費しているか?
・製品・サービスをどのように使用するか?
■アジャイル・マーケティングを構築する
アジャイル・マーケティングには、従来型企業に欠けているある種のマインドセットが求められる。スタートアップ企業はもともと資源が乏しいので、すでにアジャイルなメンタリティを備えている。こうした企業は乏しい予算が尽きる前に、素早く行動しなければならない。しかし、大企業はアジャイル・マーケティングを別の形で採用すべきである。大規模組織に特有の複雑な組織構造と硬直もう性は、アジャイル・マーケティングにとって最大の敵である。企業は安定した儲かる事業を維持しながら、次の大きなチャンスを逃さないようにするために、現在の事業とは関係のない独立したチームを設立する必要がある。アジャイルなプロセスは、通常、新しい成長エンジンに重点的に取り組むイノベーションプロジェクトにのみ適用される。
■アジャイル・マーケティング組織の重要な構成要素
・リアルタイム分析
・分散型チーム
アジャイル・マーケティングには、それぞれ異なる問題に取り組む複数の小さなチームが必要である。チームにとっての武器は、リアルタイム分析によってもたらされる知見だ。アジャイル・マーケティングでは、それぞれのチームに完了までのスケジュールが決められた特定の任務が与えられる。このモデルはスクラム―ソフトウェア開発によく使われるアジャイル手法からヒントを得ている。マーケティング分野におけるアジャイル手法の適用には、新しいCXの設計、製品イノベーション、マーケティング・プロセスの改善、新規事業の開発などが含まれる。
アジャイル・マーケティングのおもな障害に、部署間の壁がある。多くの大企業が、相容れない重要業績評価指標(KPI)を持つさまざまな部署を連携させるのに苦労している。したがって、それぞれのアジャイルチームは、製品開発、マーケティング・テクノロジーなど、多様な専門知識を持つ部門横断的な専任メンバーで構成されるとよいだろう。少人数で同じ目的に取り組むチームなので、壁を排除できる。同時に、メンバーたちはより参加意識を持ち、自分たちの仕事には意味があると感じるようになる。
部門横断的なチームは、摩擦を減らすだけでなく、いかなるイノベーション・プロジェクトにも欠かせない発散的思考に適している。また、アイデアに命を吹き込むためにも不可欠だ。たとえば、マーケティングの専門家は知見の解釈で重要な役割を果たし、エンジニアリングの専門家は作業用プロトタイプの開発で力を発揮する。それぞれのチームは、独立して目的を達成するために必要な資源を備えていなければならない。
何層もの承認プロセスを必要とする従来の意思決定モデルは、アジャイル・マーケティングにとって時間がかかりすぎる。決定は迅速になされる必要があり、遅れは結果に重大な影響を及ぼす。したがって、チームは自律的でなければならないし、任務に関連する意思決定の権限を与えられていなければならない。このような柔軟なモデルには、トップマネジメントの強いコミットメントが必要だ。アジャイル・マーケティングにおける経営陣の役割は、進捗状況をモニターし、戦略レベルでのフィードバックを与え、チームに自由を与えると同時にコーチングも行うことである。しかし、もっとも重要な点として、経営陣はすべてのアジャイル・プロジェクトを統合して、会社の全体的な目標と整合させなければならない。
・柔軟な製品プラットフォーム
・並行プロセス
・迅速なテスト
・オープンイノベーション -
Posted by ブクログ
人間の最も重要な欲求として、精神的欲求が生存欲求にますます取って代わりつつある。
物質的充足に加えて精神的豊かさもますます求められる時代に。
このトレンドの結果、消費者は今では、自分たちのニーズを満たす製品やサービスだけ
でなく、自分たちの精神を感動させる経験やビジネスモデルも求めている
心理的精神的便益は実際には消費者のもっとも基本的なニーズであり、マーケターが
実現できる究極の差別化。(メリンダ・デイビス)
この精神的欲求を満たす価値提案が、マーケティング3.0のキラーアプリケーション。
提供する商品だけでなく、企業のミッションやビジョンについても
その企業がどのように人間の幸福に貢献できるかを考え、提案する必要がある。
マーケティング3.0は、企業のミッションやビジョンや価値に組み込まれた意味を
マーケティングすること。