宿野かほるのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ往復書簡形式は読みやすいけどもはやありきたりともいえるフォーマット。今回フェスブックという実在のツールを使うところだけが新しく感じたけど、それならもう少しリアルさを追求する方が良かったかなと。
物語の展開があまりにもリアルとはかけ離れてますし、創作にしては展開が陳腐。筆跡でわからないツールであるという設定を活かして、別人が書いてる(途中から優子が水谷になりすましてる)ぐらいの展開は期待しましたし、ネックレスとかは何かの伏線だと思ってましたが何も話に出て来ず。創作味に溢れてるという点についても、それ自体が伏線(なんらかの理由で創作だった)というオチなのかなと思ったりしましたが、そういうわけでもなく。
例えば江戸川乱歩の人間椅子は人間が椅子に何日も入っているというあまりにありえない展開ですが、それだと現実離れし過ぎてます。そこをちゃんとバランスとった終わり方にする仕組みがありました。
本作は婚約者の妹が実は義父と肉体関係があり、未帆子が実はソープで働いており、信頼できる仲間が資金横領し、どんでん返しは水谷が幼女誘拐殺人というだけ。なんでも盛り込んだだけに感じました。
最後の一言もどんでん返しとかではなく、ただ雰囲気を壊しただけ、、、なんだかチープに思えました。
同じようなテーマ、作風なら湊かなえの方が数段上手いかなと思います。マーケティングで上手くいった作品という感じでした。 -
Posted by ブクログ
小学生の賢人は、ある夏、一人の少女と出会う。はるかと名乗るその少女と恋に落ち、紆余曲折のうちに再開し、結婚する。しかしその結婚生活も、はるかの子によってあっけなく終わってしまった。人工知能AIの研究者になった賢人は、会社を興すことをきっかけに、はるかの再生を試みる…。
この作家は始めてだが、もう1冊の方は露骨にどんでん返しと書かれていたので、こちらを選んだ。
はるかをもじったAI、HAL-CAというネーミングにニヤッとしてしまうが、名前の通りの事が起こるというわけである。
全体に引っかかるところも少ないし、情景が細やかに描写されるわけでもない。出会いから別れ、再会するまでの話に至っては、子供向けの小説という感じで、正直必要だったのかすら疑わしい。
中盤からのストーリー部分も、あれがこうして、これがこうしたと、淡々とした俯瞰の描写が続いていくため、全体に軽く進んでいく。
オチも途中で予想できる程度だし、この作家のもう1冊の紹介で「なんとも言えない気分」で避けた部分があったが、こちらはそこまでいかない。ひたすら軽い。
エピローグも必要だったのかよくわからないが、最後の1文のためにとにかく書かなければ、という義務感で書かれた小説という感じ。
悪くはないが、星新一の話を無理やり長くしたような印象である。