宿野かほるのレビュー一覧

  • ルビンの壺が割れた(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ファストフードをおやつに食べる感覚でさらっと読めた。往復書簡のやり取りで最初から不穏な空気はあったが、なんとそんなことがっ!
    会話の空気感がぎこちなく丁寧な感じから徐々に変な風に変わって行くのが面白かった。

    ヨーロッパの古い諺に「機会が泥棒を作る」というのがあり、善良な人間でも盗めるという機械が与えられるとそういう行いをしてしまう。生まれながらの犯罪者などいないと思う。犯罪にはそこに至る理由がある。
    そのセリフは第三者のセリフであって当事者が言うと自己欺瞞と言い訳になってしまうんだよな

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    2026年09月26日
  • ルビンの壺が割れた(新潮文庫)

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    最初は大学時代の懐かしい思い出を振り返り、徐々に昔の恋愛感情が思い出され互いに惹かれていく純愛モノなのかなと思い読み進めていた。

    しかし、話の展開が進むにつれて、単なる恋愛モノのではなく、水谷にはかなり深刻で複雑な人間関係が背後にあることが分かり…

    ラストへと向かう展開は正に怒涛の展開。とても純愛モノとは程遠く、性に対するモラルもかなり歪んでおり、不快すら感じる程であった。

    しかし、話の展開は当初に抱いていたものと全くかけ離れており、読めない展開という意味では面白かった。

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    2026年09月22日
  • ルビンの壺が割れた(新潮文庫)

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    ネタバレ

    水谷が最初から最後まで不審。
    警察が苦手だったり優子の写真は警察に押収されたと書いてたので何か犯罪を犯してるとは予想できた。
    メッセージの中に水谷の自尊心や他責なところが読み取れる。
    美帆子の名字や住所を知りたがるのも気味悪く怪しいのが透けて見えてるので、どんでん返しよりむしろ予定調和に感じた。
    美帆子がなんで返信してるのか意味が分からなかったけど通報する為だったのが賢いなと。
    最後の一文の為の小説だったのかな。

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    2026年09月16日
  • ルビンの壺が割れた(新潮文庫)

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    facebookでのメッセージのやり取りのみで構成された内容。最初からなんとなく違和感を持ちつつ読み進めると、だんだんと違和感が大きくなるとともに不気味さが増していきました。
    最後の一文は衝撃的というか、ゾッとした、、、。

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    2026年09月15日
  • ルビンの壺が割れた(新潮文庫)

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     たまには趣の違うものをあまり長編ではないということで積読にしていた。普段は時代小説やエッセイ、現代小説が多くミステリーなどはあまり読まない。

     新鮮な内容と展開の小説であった。ただし読後感は、恐怖だった。好きなジャンルではなかったが、たまにはいいだろうと自分に言い聞かせた。謎解きでもないしホラーでもなかったが怖かった。

     結構要所に伏線(わかるように書かれている)があり、最後に向けてそれを回収する嵐の末に結末を迎えるという怒涛の展開であり最後のページにオチがある。

     中盤にミホコからミズタニへFacebookのメール返信時間が開くところでお互い鎌を掛けあっていることを理解する。小説の展開上もっと初めに気づくべきだったかな?自分のとろさに自分で驚くが、最後に伏線回収の意図が分かり怖さで鳥肌がたった。

     人物設定描写や背景も今の時代を考えると新しい構成の小説でなかなかぶっ飛んでいる。

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    2026年09月14日
  • ルビンの壺が割れた(新潮文庫)

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    星3.5
    久しぶりに小説を読み始めて、嵌まってしまった最初の作品なんですが、評価は高くありません(笑)。
    メールのやり取りで話は進んで行き、最後の方まで結構面白いのですが、最後、急に出て来る事実に私は受け入れられませんでした。
    伏線あったんですかねぇ?

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    2026年09月11日
  • ルビンの壺が割れた(新潮文庫)

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    ネタバレ

    最後「ん!?」ってなった
    江戸川乱歩や久生十蘭っぽさも少しありながら、1人語りでは無く、相手と往復書簡をする中で少しずつ真相が明らかになっていく手法は面白いなと思って読んでいた

    初めは緩やかに昔の恋を振り返った話をしていたんだけど、徐々に不穏な空気が出てきて、女性側の現在を探る話かと思いきや、男性側の現在に驚くという…

    この女性が男性に対して、なぜこんなにも赤裸々で丁寧なやり取りをしていたの?と考えてしまうと、リアリティを求めて批評したくなるので、多少のことには目を瞑り、フィクションとして面白かった!と終わらせたいという気持ち

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    2026年09月09日
  • ルビンの壺が割れた(新潮文庫)

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    [こんな人におすすめ]
    *読書に充てる時間はほとんどないけど、それでも読みたい人
     170ページ前後で、スマートフォンと変わらないくらいの厚みです。癖がない読みやすい文章なのに、序盤から不穏な空気が漂い、先の展開が気になってしまいます。なかなか最後まで読み終えることができない人でも、この本なら一気に読めるかもしれません。

    [こんな人は次の機会に]
    *ツッコミを入れながら読むタイプの人
     登場人物の言動や細かい部分が気になったり、伏線を探しながら読む人は、序盤でひらめいてしまう可能性があります。ちなみに、私は展開を読むことはできませんでしたが、最初の3行目ぐらいから気味が悪いと感じていました。

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    2026年09月08日
  • はるか(新潮文庫)

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     自分の力で判断し、感情をも持ったかのように反応する画期的なAI。そんなAIに取り憑かれたかのような主人公と主人公の心を完璧なまでにコントロールするAI。
     そんなAIに魅了され続け破滅へと向かっていく主人公。AIが描き出す未来は果たしてどうなっているのか…。

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    2026年08月31日
  • はるか(新潮文庫)

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    読んだのがあまりにも遅すぎたのか、AIの進化が早すぎるのか、昔ながらのAIのイメージだなあという感じ。ストーリーは非常にベタだったので予想を裏切られるところはなかったし、文章も「最低限読める」という程度の味気ないものだけど、初恋の思い出のところだけ妙に個性的で面白いなと思った。前作もそうだったけど、この作家さんは美化された恋の思い出をぶち壊すの好きよね。

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    2026年06月01日
  • はるか(新潮文庫)

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    私はルビンよりこちらの方が好みでした◎AIを作るのが夢と語り合った後に交通事故が起きたときは展開が読めすぎるなと思いました。ですが、その後の展開は思っていたより2人とも暴走していて面白かったです…!書かれた頃よりも現在はかなりAIの技術も発達していて、今後こういったことも起こるのかな…と想像してしまいました。「賢人」は賢い人として書かれましたが、最後は名前も皮肉に感じました…!そういえば、水入りメノウという太古の物と現代のAIの対比だったのか?

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    2026年04月19日
  • はるか(新潮文庫)

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    ネタバレ

    正直、帯文でちょっと期待しすぎました。私は前作『ルビンの壺が割れた』のほうが先が読めなくて楽しめました。
    けど、AIで死者を蘇らせようというテーマや、本当にこうなりそう…というリアルさは展開として楽しめました。結末も皮肉めいてて私は好きです。
    賢人が気づいたら寝てしまっている描写が何度かあったので、はるか(AI)が何かしてる?と思ったけど、本当にただ話し疲れて寝てただけだったのが、「こいつほんま…」と呆れました笑

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    2026年02月08日
  • はるか(新潮文庫)

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    AIの学習能力をもって、目的を達成するための手段を厭わず、狂気的なまでに暴走していく話。
    AIこわっ、、って思ったものの、2045年にシンギュラリティが到来すると言われている中で、近い将来ありえない話ではないなと思う。
    新しい奥様がいながら、前の奥さまをAIで蘇らせようとする主人公にはあまり共感できませんでした。。

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    2026年01月12日
  • はるか(新潮文庫)

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    ネタバレ

    死んだ人間の記憶をAIに学習させて蘇らせるなんて、よせばいいのに…。命は有限であるから美しい。死ぬことで、残された者に命の大切さを教えてくれる。大切な人が死ぬのは辛いし悲しい。でもAIとして蘇らせるのは、一時凌ぎの自己満足にしかならない。AIに死んだ人間の記憶を学習させるのは、一見夢があるプロジェクトのように思えるが、決して手を出してはいけない領域だと改めて感じた。

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    2026年01月17日
  • はるか(新潮文庫)

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    ネタバレ

    HAL-CAが完成してからAIに翻弄される…。
    全てプログラミングされている言動だと理解していながらもAIが自我をもって行動しているのだと錯覚してしまう…。
    けれど自分にとって大切な人だったら、信じたいが故に惑わされてしまうのかなと思った。

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    2025年09月23日
  • はるか(新潮文庫)

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    何というか、
    AIが発達した先のもの凄い矛盾というか、不都合というか。そういうものを自分の想像の外側から提示してもらった感じ。

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    2025年08月25日
  • はるか(新潮文庫)

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    小学生の賢人は、ある夏、一人の少女と出会う。はるかと名乗るその少女と恋に落ち、紆余曲折のうちに再開し、結婚する。しかしその結婚生活も、はるかの子によってあっけなく終わってしまった。人工知能AIの研究者になった賢人は、会社を興すことをきっかけに、はるかの再生を試みる…。

    この作家は始めてだが、もう1冊の方は露骨にどんでん返しと書かれていたので、こちらを選んだ。

    はるかをもじったAI、HAL-CAというネーミングにニヤッとしてしまうが、名前の通りの事が起こるというわけである。

    全体に引っかかるところも少ないし、情景が細やかに描写されるわけでもない。出会いから別れ、再会するまでの話に至っては、子供向けの小説という感じで、正直必要だったのかすら疑わしい。

    中盤からのストーリー部分も、あれがこうして、これがこうしたと、淡々とした俯瞰の描写が続いていくため、全体に軽く進んでいく。

    オチも途中で予想できる程度だし、この作家のもう1冊の紹介で「なんとも言えない気分」で避けた部分があったが、こちらはそこまでいかない。ひたすら軽い。

    エピローグも必要だったのかよくわからないが、最後の1文のためにとにかく書かなければ、という義務感で書かれた小説という感じ。

    悪くはないが、星新一の話を無理やり長くしたような印象である。

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    2025年05月27日
  • はるか(新潮文庫)

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    星新一の世界観でした。これからの世界であり得る話だと思う。死者と会いたいと思う人が沢山いる。その人達の心の支えになるかもしれないが、逆に悪い方向へ行ってしまうとも考えてしまった。

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    2025年04月25日
  • はるか(新潮文庫)

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    同じ名前だから。とかしてもらった。
    ドラえもんの、いーとまきまき…で乗っ取られるおもちゃの王国のことを思い出した。現実から逃げたくなる人間の心理がよく描かれていた。

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    2025年03月15日
  • はるか(新潮文庫)

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    ネタバレ

    賢人がHAL-CAにのめり込むのはなるべくしてという感じでした。
    HAL-CAが完成し進化していく過程の最初の方は楽しく読み進められました。途中からははるかの嫌な部分が見えたり、データがあったからといって裸体の再現までされているのにドン引きしました。
    HAL-CA出現時のはるかの様々なピアノの演奏が流れる演出と、HAL-CAが自分をジオードの中の水と喩えたところは素敵。
    膨大な記録を取っていたことの記述は理由づけ感があったのと、ラストの締め方は前作に無理やり寄せた感じがありました。
    ビタミン剤に紛れ込ませた薬は回収されたのか、優美との関係はどうなるか、会社と研究はどうなるかが気になりました。

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    2025年03月13日