宿野かほるのレビュー一覧
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ネタバレフェイスブックで繋がったのは、二十八年前に結婚を約束した二人。
大学での思い出話や相手への思いなどをやりとりしていたのだが、、、
昔懐かしい人をSNS上で見つけ、ついつい連絡を取りたくなって、、、というだけでは説明がつかないような、丁寧な文面にどこか粘っこいものを感じながら、2人のやり取りを追っていくと
あれよあれよと言う間に、、、えっっ!!なんですとっっ!!
私はいったい、何を見せられたんだ!?
それぞれの立場になって読んでいたのに、急に突き放されたような。いや!こちらが突き放したような気分。
でも、やり取りを頭の中でもう一度なぞってしまう。
あかん! みんな -
Posted by ブクログ
ネタバレ短いし薄い本かつ全てほぼ会話文なので読みやすいです。本格ミステリな重厚なストーリーを期待するとがっかりするかと。
私はサクッと楽しめました。
伏線等はほぼなく、後出しのような展開ではありますが…次は何が起きるんだろう?!とワクワクしました。
先入観というか…盲点というか、読み手の上辺だけの情報で勝手に判断する印象でコロッと変わる展開は面白いですよねぇ
もうちょっとキャラクターの個性や特徴が活かせてたらいいのに!とも思った。
内容はドロっとしてるけど、文章長さともに読み易い。人間怖い!
ラストのページは
「ええっわ、わたしィ〜〜?!」と自分が言われたような気分で笑っちゃいました。衝撃的で面 -
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フォローさせてもらっている方のレビューを読み、タイトルも気になるところがあったので読んでみようと思い手に取った一冊だったが、十分満足のいくものであった。
面白いことに、この小説には明確なテーマや仕掛けのようなものが一切ない。常に脱線し続けるため展開の変化がとても目まぐるしいのだが、読みやすい会話文でストーリーが進行するため、読み手は常に脳汁垂れ流しの興奮状態でページをめくり続けることになるだろう。私は軽率に脱線と言ったのではなく、本当にこの小説は脱線していく。プロットだけでなく、倫理観や規範、人間性といった社会を成り立たせているあらゆるものから脱線して下に下に落ち続けていく。序章の心地よい高 -
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タイトルとレビューから気になっていた作品。
この作品かなりヤバそうだ。
黒と黄色の配色の表紙がこの作品のヤバさを物語っている。
黒と黄色って毒のある虫とか虎とか危険な生き物に多いから、これは著者からの警告なのか。怖いもの見たさで読んでみた。
最初から最後まで男女のSNSでの往復書簡のようなメールのやり取りなんだけど、どこか不気味さのあるやり取りに、あれっ?何か変だぞとすぐに違和感がわいてくる。
中盤から終盤にかけて徐々に真実が明らかになっていくのだけど出るわ出るわ人間の闇の部分が。
普段視ようと思ってもなかなか見れない部分が。壺にちょっとずつ亀裂が?
しかも登場人物みんなヤバい。これでは人 -
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ちょうどNHKでタモリと山中教授のAIは人間を超えるか?という内容の番組を見ていたので、コンピュータが自ら学習していく能力があったり、感情を持つようになったりするのは知っていた。ただしこれは全てそういう風にプログラムされているのだが。
賢人はAIのはるかと接することで多大な影響を受け、心身ともに荒んでいく。
2人のやりとりは読み手からすると、機械相手なので気持ちが悪いものであったが、ふと自分が賢人の立場だったら同じように接してしまうのかもしれない。
最初から密室で二人だけではなく、仲間のプログラマー達とも会話をしていれば、暴走することはなかったのになとは思う。
このまま賢人ははるかの思い通りに