丹野智文のレビュー一覧

  • 認知症とともにあたりまえに生きていく ―支援する、されるという立場を超えた9人の実践

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    認知症の当事者や治療(?)、ケアや社会的なサポートにあたる人たちによる本。どこかで見たようなコンセプトだけど、特徴的なのは当事者である丹野さんが編著として、藤田さんが著者としてかかわっているところだろうか。特に、藤田さんは長らく人権活動にかかわっていたそうで、こんなことを言っている(p.39)。

     私は元々、人権活動に取り組んでいました。その経験がいまの活動に大きく影響していると感じています。子どものころは、とにかく人の後について、目立たないようにおとなしくしている子だったので、自分でもよく変われたなと思います。
     おそらく、結婚して子どもが生まれ、自分が子どもたちを守る立場になったことがき

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    2024年02月10日
  • 丹野智文 笑顔で生きる ―認知症とともに―

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     湖永さんの「オレンジランプ」のレビューを読んだのがきっかけで手にしました。ありがとうございます。筆者の丹波智文さんは、「オレンジランプ」のモデル、39歳で若年性アルツハイマー型認知症の診断を受けられれた方です。

     著者の丹野智文さんは、車のセールスマンで仕事にやりがいを感じていました。同じ職場の女性と結婚し2人の女の子にも恵まれ充実した毎日を送っていました。ここ数年で記憶力が悪くなったと自覚し、検査を受け若年性アルツハイマー型認知症の診断をされたのが39歳…子どもたちは中学1年生と小学5年生…え??すごく大変なんじゃない!!と感じました…。丹野さんも、将来が不安と眠れず泣きながら過ごした夜

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    2023年11月10日
  • 認知症の私から見える社会

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    ネタバレ

    認知症になった御本人の著書。
    本人が発信する新しいタイプの本であり、たぶん多くの人にとって驚くことばかり。

    現状を見て判断ではなく、認知症として最悪の場面を想定してアドバイスされる。迷子になるから外出させないのではなく、文明の利器ITを駆使する(例えばライン電話)、自分は認知症であり困っていると書いた名刺サイズのカードを持つ。覚えていなくてもアラームをかけ薬の服用忘れを防ぐ。時計の読み方がわからなくなるので、読み上げるアプリを使う。洋服の着方がわからなくなる(文面からよく理解できなかったが、どこの穴に頭を入れるか?ということか)ときのため自分用に印を付ける。スイカを何枚か持ち見つけられないパ

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    2023年08月20日
  • 認知症の私から見える社会

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    当事者の気持ちや考えを、わかりやすく伝えてくれていて、立ち止まって考える機会をくれる内容です。
    工夫は、ITを使った方法がたくさんあって、それも参考になりました。世の中はかわっていってるから、助けになる方法も、どんどん変わりますね。

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    2022年11月20日
  • 丹野智文 笑顔で生きる ―認知症とともに―

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    当事者、その家族、サポーター、周囲の人、行政の人間などあらゆる人に読んで欲しい1冊。
    これから、家族が、自分が、目の前の人が、認知症かもしれない世の中ではきっと読んでおいて損はないはず。

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    2022年10月01日
  • 認知症の私から見える社会

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    認知症の方が書いた本である。認知症というだけで周りの反応が変わってしまったことや自分抜きで話をされる事。失敗したくない気持ちが強くなる事。もっと目の前の気持ちに気づく必要があるなっと実感しました。

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    2021年10月15日
  • 丹野智文 笑顔で生きる ―認知症とともに―

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    勇気と使命感を持って、当事者の声を発信する丹野さん。
    丹野さんの場合は、自分のために、そして同じく認知症と診断された人のために笑顔で生きることを自分に課している。

    認知症については、私たちはまだまだ知らないことが多い。認知症といっても、原病による症状のちがいや、個人による感じかたの違いがあるとはいえ、当事者から得られる情報は、周りの人達やこれから認知症になる人達にとって、貴重な情報であることは間違いない。

    認知症とともに、笑顔で生きられる世の中を、当事者とともに作っていこう。

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    2019年08月11日
  • 認知症の私から見える社会

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    ネタバレ

    本作、筆者の丹野智文氏が若年性アルツハイマー型認知症の当事者として、300人超の仲間との対話から得たリアルな声を綴る一冊。

    認知症になっても「何もわからなくなるわけではない」とし、周囲の"やさしさ"が当事者を追い詰める現実を指摘。偏見を脱し、工夫することでよりよく生きる道を示す、当事者の視点からの社会への提言を行うもの。

    ・・・
    認知症の方(本作中では「当事者」、以下当事者)の生の声を届ける本作、結構考えさせらえました。

    人間は急には変わりません。変化は徐々に来るものです。ところが、認知症と判断されると、危ない・危険だ、心配だから、という掛け声ともに、自由も尊厳も一気

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    2025年11月02日
  • 認知症とともにあたりまえに生きていく ―支援する、されるという立場を超えた9人の実践

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    当事者である丹野智文さん藤田和子さん、ほかに医療者、研究者、行政担当による執筆。
    自身が当事者となった場合、家族が当事者となった場合に、前向きな「認知症感」を持つために、いっきに医療や介護にいくまえに読めたらいい一冊。

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    2025年07月22日
  • 認知症の私から見える社会

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     前作からそんなに大きな内容の変化はないように感じました。それだけ、著者の丹野智文さん、認知症の進行を抑えられて日常生活も変わらずに送られているんだなって…そう思うと嬉しくなりますね。

     著者の丹野智文さんは39歳で若年性アルツハイマー型認知症との診断を受けた方です。この作品では、前作のような丹野智文さん自身が今感じていることとして、同じように認知症の診断を受けられている“当事者”と、家族を含めた“支援者”に期待することなどをまとめた内容になっています。前作からのその後というよりは、前作が経過を含めた入門編、でこの作品は応用編のような印象です。私みたいに、“支援者”のつもりでいる方には、ちょ

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    2023年11月10日
  • 認知症の私から見える社会

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    認知症を持っている本人からの情報発信は興味深かった。日常生活でIT機器を使って工夫しているという話は高齢者には適用できないことも多いんだろうなとも感じた

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    2023年10月29日
  • 認知症の私から見える社会

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    認知症=自分で何もできない危なっかしい人、と扱われることが多く、当事者の気持ちや尊厳が無視されがち。できないこともあるけれどひとりの人間として関わってほしい、ということが通底する著者の主張だろうか。
    確かに認知症がどういうものか一般の理解が足りないのでそうなりがちなのはわかる気がする。また老いや病気と同じで、それを克服しよう、治そうという周囲の行動が結果的にQOLを下げてしまう。受容して、その上で本人らしく生きるにはどうサポートしたらいいか、という視線が必要なのだろう。

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    2022年11月12日
  • 認知症の私から見える社会

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    認知症の当事者が書いた本、というのは、あまり読んだことがない。
    近しい人が認知症になった時どのように接するか、自分が認知症になった時どのように生きていくか、考えることができる。気づきが沢山あって目から鱗の本。

    認知症の人にやさしい社会はみんなにやさしい社会。
    目指していかなきゃね。

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    2021年12月27日
  • 丹野智文 笑顔で生きる ―認知症とともに―

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    ネタバレ

    39歳で若年性アルツハイマーと診断された著者の自伝。
    割りと身近に感じていた認知症だが、当事者の本音というのは聞いたことがなかったので、興味深かった。近年、認知症に対する様々な行政的支援や民間サービスも耳にするが、どれもまだ不十分で、当事者からしたら、やっていることがずれているものも多いのだろうと思った。年代や病気の有無に関わらず、すべての人が生きやすい社会を考える上で、この中で取り上げられている「自立」の考え方はとても重要になると思う。

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    2019年05月14日