花松あゆみのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
働きたくないイタチって誰? 他ならぬオレやアンタだよ。でもそれあんまり関係ない。
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もうAI本飽きたよね。
ではこの本はつまらないかって? 否。
AIでどう堕落するか、失敗するか、それを動物の森(じゃないか)の住民たちが代弁して、少しずつすすめていってくれる物語、なのだ。
最近電子書籍ばかり買っていて、この本が手元に届いたときに、装丁の美しさに息を呑んだ。いや本当は呑まなかったが、綺麗だなーと思った。
僕は本にそういう機能は求めていないが、本以外には求めている。愛でたくなる、ということは大切なことだ。愛でなくていい本が多いから電子書籍に流れてしまうのだ。
そういうこと -
Posted by ブクログ
まずタイトルと装丁が秀逸。内容も「寓話」と「解説」が交互に並び、直観と論理の両面を相互チェックするかたちで理解が進む。文章も極めて平易で一気読み可。中学生くらいの子供なら十分読めるのでは。言語処理について現在の人工知能ができること/できないことがわかるのはもちろんだが、それを通じて我々が現に操っている言語の面白さ/不思議さにも触れることができる。
本書では、現在主流である「ビッグデータ」を利用してのAIを用いた言語処理の限界と、それを乗り越えることの困難さ(システムの無矛盾性に関するゲーデル的命題を思い出した)が提示されている。どれもなるほどと思えるものだが、ここではたと思い至ったのは、不完 -
Posted by ブクログ
面白かった。面白かったけど、え、ここで終わっちゃうの?という唐突な終わり方。そして、タイトルのお夜食っていうほどお夜食はメインではなかった。どれもこれも美味しそうだし、選ばれたお夜食の出典も私の好みだった。だけど、なんというかとってつけたようなお夜食で、あまり物語とは連動しているような感じがなかった。私の読み間違いかもしれないけど。面白い小説の作家さんという印象の原田ひ香さんだから、期待値が高かったのかもしれない。
ここのところ、いつも評価高めの私にしては、星が3つの出番が増えた。読み手側の気持ちの問題?時間が経てば、また違った評価になるのかもしれないな。