大治朋子のレビュー一覧

  • 「イスラエル人」の世界観

    Posted by ブクログ

     あれほど悲惨なガザ地区を爆撃し続けるイスラエルの心情が理解できないので、この本を手に取りました。まずガザ地区はちょうど福岡市と同じくらいの広さと人口だとイメージすればいいのですが、違うのは高い壁で囲まれていて、食料から電力から全てをイスラエルに管理されている空のある牢獄だということです。食料は人間が最低限必要なカロリーの人数分しか搬入が許されず、しかもそれは他国の支援物資なのですからまさにナチスがユダヤ人を隔離したのと同じです。トイレは900人に一つ、シャワーは5000人に一つというのですから、日本の刑務所の方がずっとマシです。そんなガザ地区にハマスが潜んでいるからと瓦礫と化した地区の学校や

    0
    2025年10月02日
  • 歪んだ正義

    Posted by ブクログ

    膨大な文献と資料の後が窺えてその道を志す人にとってはかなり貴重な本なのかなと感じた。
    ただ自分のような興味レベルの読者にはちょっと難しかったかな。

    0
    2025年06月18日
  • 人を動かすナラティブ

    Posted by ブクログ

    ナラティブを題材にジャーナリストが書いた一冊。個人への取材かと思ったら後半は科学的な考察へ。ただ、主観と科学的が混ざってるのが読み手として気をつけないといけないかな。それもまたナラティブなんだろうけども。

    0
    2024年06月07日
  • 歪んだ正義

    Posted by ブクログ

    自信の喪失、孤独・疎外感、精神病的性質。それらは適切なナラティブによって、惨めな惨状ではなく英雄の素質となる。
    コミニケーションと自己実現としてのテロリズム。承認欲求がテロの要因だというのは新鮮で同時に凄くリアリティがあった。
    思えば映画タクシードライバーもジョーカーも、自尊心の回復を求めて、絶望した孤独な男が社会とのコミニケーションとして事件(テロ)を起こす映画だった。テロを防ぐ一番の方法は不幸な人間を作らないことなのかもしれない。

    チー牛や弱者男性をバカにしているとテロを起こされるかもしれないというようにも読める。
    必読本だと思う。

    0
    2024年05月26日
  • 歪んだ正義

    Posted by ブクログ

    過激化は誰しもに起こりうる。普通の人がテロリストになるまでのプロセスと対処法を解説。得た教訓としては、普通の人を過激化させる「過激思考」(相手を100%悪、自分を100%善と決めつける等)は、間違ったストレス対処法として手をだしやすく、依存性も高い。また、人間の習性として収集するリソース(資源)の中でも、不適応なリソースとしても「過激思考」も含まれ、手を出してしまう可能性がある事が学べた。本書はテロリストにまで話が広がっているが、日常的に他者との関わり合いの中で生かせる知見も得る事ができる一冊。ちょっとムズい。

    0
    2021年01月14日
  • アメリカ・メディア・ウォーズ ジャーナリズムの現在地

    Posted by ブクログ

    バランスのとれた見方で書かれており、納得させられる部分が多かった。
    ただ、ネット社会のさらなる進展には、伝統的で正統的なジャーナリズムをなぎ倒していくほどの訳のわからない力があるような気がしてならない。そして、その先に何が待っているのか、それを知りたい。

    0
    2013年10月21日
  • アメリカ・メディア・ウォーズ ジャーナリズムの現在地

    Posted by ブクログ

    近年のNYTの有料化の動きから最近のジェフ・ペゾスの買収にまで言及していて、現地の方にも直接取材を申し込んでいて、その精力的な行動には好感が持てました
    ほぼ新聞や新興のインディペンデント系のメディアに対する内容で、題名のとおりに他のメディアにも言及してもらえるとさらにありがたかったのですが

    0
    2013年10月11日