大治朋子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
嘘か本当かわからない情報にあふれ、様々な問題が複雑に絡まり合い、寄りかかれる先が少なくなってしまったこの時代に、ナラティブが自分たちの周りに溢れていて、良くも悪くも大きな影響を与え得るということを、様々な事例を通して分かりやすく教えてくれる。
ナラティブについて認識してこの世界を見ること、知らずにこの世界を見るのではまるで違う。
この世界の"なんでだろう?"を理解する糸口でもあり、情報兵器にもなり得るもの。
過激派テロ、米大統領選、性被害、旧統一協会、ナチス...
様々な事例をナラティブを軸に考えていくと、ものすごく理解が深まった。同時に、危険な思想に向かっていってしまう -
-
-
-
-
Posted by ブクログ
「普通の人」がなぜ過激化してしまうことがあるのかを、イスラム国、パレスチナ問題、それに日本で起きた障害者施設での殺傷事件、秋葉原での通り魔事件などを取り上げ、ローンウルフ型と言われるテロ行為を防ぐ方法を模索している。
読んでいて非常に気が重たくなる本であるが、重大事件の裏にも「防げたかも知れないタイミング」があったようで、個人レベルであれば周囲の人が手を差しのべることによる解決策が提示されているのが救いだ。
しかし国家同士となると難しい。読んでいて昔のアニメ「伝説巨神イデオン」を思い出した。異なる民族が誤解を重ねて戦いが泥沼化し、相互に愛し合う個人が存在し目的も望みもお互い似通っているにも -
Posted by ブクログ
この問題、本当に、わからない。なんなのか。
この問題に対して、なんらかの決断を下さなければならない立場にないことを有難く思うくらい、訳がわからないと感じる。
著者、毎日新聞編集委員にしてはまともな書きっぷりだと思ってたが、結局のところイスラエルは酷い、と言う立場だと思う。
ユダヤ人は被害者であったかもしれないが、今は逆の立場で加害者になっている。それでいいのかと。
最終章、お互いの被害者が、被害意識を超えてお互いを理解することが大事だみたいな、確かに個人ではそれでいいんだろうが的なアホくさいことを書いている。
イスラエルは業の国だ。
ユダヤ教からキリスト教、それにたつ西欧文明の業を押し -