早川義夫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレこれはもう、抜群に素直ですね。どストレート。有無を言わさぬ率直。そんな印象です。抜群に良いですね。
劇団大人計画の宮藤官九郎さんや、銀杏BOYZの峯田和伸さんが、この本を劇的に愛しているみたいなのですが、うむうむ、なるほど、さもありなん、って思いました。お二人の「あんな感じ」が好きなかたなら、この早川義夫さんの文章も、間違いなく好きになると思います。で、僕は、クドカンさんも峯田さんも好きなんで、そらもちろん、この早川さんの文章も、抜群に好きになりました。「うん。わかる。わかる。わかってしまうんだなあ~」って感じ。
どっちかゆうたら、好き、嫌い、の範疇ではなく、分かるか、分からないか、の範疇 -
Posted by ブクログ
早川義夫さんです。ツイッターのbotで知りましたが、いいことを書かれている。
吉本ばななの帯コメント。
2015.11.13.
再読。
タイミングにもよるのだろうが、いまの自分にはぴったり、ドンピシャの本だった。
最高のエッセイ。
本音が優しく、心地いい。
キャッチーでシンプルな文章から、著者の複雑でむずかしい考え方や、こだわりがビシビシ感じられる。「語れないこと、語ってはいけないこと」が語られている。
個人的にはたくさん同感するところがあるけど、それは本を通しているからで、実際はむずかしい人と思われているのかもなあ。
この本だと、めちゃくちゃわかりやすくて、どの箇所もついつい頷いて -
Posted by ブクログ
推薦コメントを寄せたクドカンが自身がMCを務める番組「おやすみ日本」で早川さんをゲストとして招いた時に言っていた言葉がとても印象的で、今も覚えています。
「脚本の事で悩んでいた時に入った喫茶店に早川さんの本があって、その場で一気に読みました。早川さんの本の中に自分が悩んでいた事の全ての答えが書いてあったんです」
クドカンの言葉を思い出しながらページを捲って、いちばん最初から読んでいて涙が止まらなくなった。
何かを生み出す事、「いま」の自分に向き合い表現し続ける事、すなわち、「たましいの場所」を探し続ける事。
飾り気がなく正直でまっすぐで純粋で、情けないのに力強い。
うたう事、生きる事へのまっす -
Posted by ブクログ
―――恋をしていいのだ。叫んでいいのだ。歌を作っていいのだ。恥をかいていいのだ。僕たちは生きている最中なんだ。―――
大事なところに線をひっぱってくださいと言われたら、全部にひいちゃいそ
うなくらい、おさまりの良い一冊。
帯文はクドカン。
「誰かに悩みを相談するくらいなら
この本を繰り返し読んだ方が
いいとさえ思っています。」
てーか、いい帯だよな。
この帯を書いてくれて、文庫化にしてくれたひとに感謝せにゃ。
18歳から21歳まで音楽。
23歳でおじいさんになりたくて
25歳で本屋を開業。
50近くなって本屋をたたんでまた音楽。
繰り返し紡ぐ「いま」「いま」「いま」
過去はどうでもよく -
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この本を読んで、ワタシが思ったのは猪木さんの『馬鹿になれ』という詩。
「馬鹿になれ/とことん馬鹿になれ/恥をかけ/とことん恥をかけ/かいてかいて恥かいて/裸になったら/見えてくる/本当の自分が/見えてくる/本当の自分も笑ってた……/それくらい/馬鹿になれ」
宮藤官九郎が絶賛するこの本の著者は、18歳から21歳までバンドを組んで歌い、25歳で書店主となり、45歳で再び歌い始めた。そして、この人生の中で思うこと、感じることを、赤裸々に、文字通り裸になって綴っている。いやしいことも、いやらしいことも。でも、どこか笑っている。唇の脇でフッと笑っている。だから、切なさは感じても暗さは感じない。裸になった -
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こんなことを言ったらかっこわるいかなとか、人に見られたら恥ずかしいな、とか、そういうあれこれを全部とっぱらった素直なこころの叫び。純粋で、不器用だからこそ、痛い。けれど、人間くさくて気持ちが良い。
「ものづくりの人にとって、作品はいわば排泄物のようなもの。」
「歌は、悲しいから歌うのだ。精神が健康ならば、なにも、わざわざ歌を作って人前で歌うことはない。」
たしかに、自分自身も苦しいときの方が、素直な文章が書けるような気がする。頭の中におさまりきらずどうしようもないもやもやを、ことばにすることで整理がつく。その過程だから、決してきれいにまとまっていないし、泥臭いし、みじめだったりする。だけど -
Posted by ブクログ
早川義夫の「サルビアの花」および「かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう」収録作を聞き、いっきにファンになった。
ウェブサイトのエッセイやコラムも控えめな人間愛に溢れた筆致にも触れ、新幹線の中で思わず落涙しそうになったものである。
「市井の人」「真面目な働き人」という面がもろに現れている。
つまりは散文的すぎる。愚痴が多い。言い訳が多い。
でも悪くない。
これに点数なんかつけるのはナンセンスだ。
本以外からの彼自身の文章にあった、
「僕は自分を見る鏡のように音楽を聴く」というフレーズ。
その、洗われる感じ、はっと気づく感じ、がところどころに現れる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレものすごいどうしようもないんだけど、どストレートすぎる言葉に妙に納得してしまう。こんな人、近くにいたら「しょうがねえなあ」「もう絶対付き合わない」って思いながら楽しいだろうな。
「かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう」というかの有名な言葉は42年も前のことで、いまは「かっこいいことはかっこ良くて、かっこ悪いことはかっこ悪い」と思ってるとツイッターでつぶやいた話に、ちょっと「がーん」と思ってしまった派の自分。
まあ、確かにそうなんだけど、「そんなバカな」と言いたい気持ちもわかる。
要所要所ででてくる本の引用に読みたいものがたくさんあった。