谷川ニコのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
なんだかんだ言って、ちょっとずつもこっちのコミュニケーション能力が上がってるような気がする。
ちょっと前なら、積極的に関係を持とうとする側は面倒くさがられる熱血キャラという位置づけがスタンダードだったが、
こと対象がコミュ障キャラ(そこまででなくとも、引っ込み思案な性格がマイナスに働いている状態)となると、
押して押して押してくる人間というのは、結局のところ彼らの「友達、恋人が欲しい」という欲求達成には不可欠で、読者にとっては清涼剤になる。
挙動不審ながら、クラスメイトと一言二言会話する機会が増えた。気にかけてくれる先輩キャラクターも登場した。
その変化は主人公そのものの変化に触発されたもので -
Posted by ブクログ
ネタバレ作品評価からは少し外れるが、本人が「モテたい」のに「他人との会話もままならない」という状況は、かなりクるものがある。
願望があってそれが達成されないという軋轢はフラストレーションである。
他人からよく見られたいと思うからミスを過剰に恐れる。結果的に自意識が肥大して、行動に制限をかける。自意識ゆえに、そう制限されてしまうのを他人のせいにする。かくて近寄りがたい人間が形成されてしまう。
思うに願望というものは、しばしば人を目的から遠ざけてしまうものなのかもしれない。
逆説的だが、「別にモテなくてもいいや」というなら、こうも歪まなくたって済むのは間違いないのだ。結局のところ、人間素直がいちばん、とい -
Posted by ブクログ
タイトルと表紙絵を見て「なんでや、かわいいやないか」と思って読んでみると「ああ、なるほ……」となるタイプの「喪女」漫画。
ヒロインが一話目からゲロンチョしてしまうくらいのコミュニティ能力なので、モテるとかモテないとかそういうレベルの話ではないのだが、意外に身につまされ、考えさせられる人は多いのかもしれない。
2ちゃん発祥のギャグやネタというばかりではない。どういう形にしろ、自分の望みとは正反対に、自分から人を遠ざけてしまっているタイプの人間というのはいるものだ。
作中で言えばゆうちゃんという比較対象がいて、読者諸兄には(主に彼氏とかそういうものを除けば)そちらに近い人のほうが多いのだろうが、