香取照幸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ総論中心で読みやすい。社会保障の問題を考えるきっかけになった。
・近代化によって、農民は農村から都市の工場へと移動させられた。社会保障は近代化によって失われた社会=コミュニティーの相互扶助の機能を国家が代替・補完するもの
・社会保障は自立を支えることが目的なので、自分で支える自助が大前提で、これに加えて病気などでリスクを防御しきれなかった時に互いに支え合う共助から成る。自助と共助でカバーできない困窮などを公助によって補完する。自助のない共助はない、というのが基本的な考え方。
・社会保障給付は120兆円でGDPの22.8%。財源は6割が保険料、3割が公費、1割が保険料を原資とした積立資産の -
Posted by ブクログ
長年、厚労省の官僚として社会保障政策に関わった著者が、社会保障制度の意義と、これからのあるべき姿について語った一冊。社会保障は医療・介護、子育て、年金、生活保護、公共衛生等、テーマが多岐に渡り、かつGDPの2割を占めるインパクトを持つことから、その全体像を掴むのは容易ではない。それを長年の官僚としての経験から、教科書的な説明を非常に平易にまとめることに成功している。
さて、そうした教科書的な意味合いもさることながら、本書のメインメッセージは、「経済成長と社会保障は相互に関連しており、対立軸で語るのではなく、その両方を満たす政策を考えるべき」というものである。本書を読むまで、経済成長と社会保障 -
Posted by ブクログ
香取照幸氏の著書『民主主義のための社会保障』を拝読し、経済成長、財政規律、そして社会保障の持続可能性が密接に結びついていることを改めて認識しました。
まず、経済成長なくして社会保障の充実が困難であるという点は明らかです。経済が停滞すれば、税収は伸び悩み、社会保障を支える原資が不足します。結果として、給付の削減や負担の増加を招き、国民生活の不安定化につながりかねません。
一方で、財政規律の追求だけでは、必ずしも経済成長に結びつくとは限らないという指摘も重要です。単なる歳出削減や増税といった緊縮財政は、かえって消費や投資を冷え込ませ、デフレを深刻化させるリスクをはらんでいます。経済成長を伴わない財