香取照幸のレビュー一覧

  • 民主主義のための社会保障
    前著『教養としての社会保障』から、そこまで大きく内容がアップデートされている感じではない。同様のテーマを同じ人が少し違う視点で書いている、という意味では、続けて読むと勉強にはなる(繰り返しという意味で)が。
  • 教養としての社会保障
    人口減少、社会保障費などの詳細データや国際比較などありよくまとまっている。
    後段の施策部分は少し抽象的
  • 教養としての社会保障
    社会保障をこれから学び始めるのにいい本はないかと探していたところ、極端に振れていないバランスの取れた良書との評価を見て購入。

    事実、I部、II部では制度理解から位置付け、国際評価など、今後の社会保障を考える準備をするために必要な理解が、端的にできる。正確でコンパクト。
    資料が豊富だったのは客観視で...続きを読む
  • 教養としての社会保障
    社会保障というものは、年金、医療、介護、福祉関係かな?という程度の知識しか持ち合わせていなかったのですが、社会保障は経済活動に結構密接な関係にあったのだと知りました。
    確かに、病院や保育園があれば雇用が生まれるし、消費も生まれます。国がやってるんだから、国がやれば良いというのは、合理的無知でした。
    ...続きを読む
  • 民主主義のための社会保障
    前著に増して憂国の感じが強い。最初から世界の市場が一つになっていることに対応した人材かぁ。耳が痛い。
  • 民主主義のための社会保障
    社会保障の問題は経済や社会とも関わってくることを分かりやすく解説されています。民主主義を維持するためには中間層を支えて分断を防ぐ必要があるし、国民が作り出した付加価値を分配する手段としての社会保障が重要…と理解しました。
  • 教養としての社会保障
    -高齢化で給付は増加、不景気で収入は停滞、公費投入
    -社会保障の二面性
     −社会保障は負担
     +経済成長のエンジンでもある1つの産業
    -過剰貯蓄を防ぐはずの社会保障
    -人口減少、少子高齢化、経済停滞の結果、資金は高齢者と企業に留保、格差拡大
    -経済社会、政治への不安←一億総中流社会の崩壊、グローバル...続きを読む
  • 民主主義のための社会保障
    前著『教養としての社会保障』は、厚労省官僚として「社会保障・税の一体改革」をリードした著者が、「社会保障は経済成長のために不可欠」であるということを、
    ・経済成長のためにはイノベーションが必要
    ・しかし、イノベーションはむしろ失敗の方が多いのが現実
    ・そこで、社会保障はセーフティネットとして、失敗し...続きを読む
  • 民主主義のための社会保障
    社会保障の役割は安定的な中間層の形成のための防貧にある。安定的な中間層が民主主義を支える。競走は良い。格差は課題。

    さすがという感じ。勉強せねばと、思った。日々の業務に時間とエネルギーを取られすぎて、何も勉強できてない。経済と英語。社会保障。今年の目標、学ぶ。
  • 教養としての社会保障
    国民と政府では見ている視点がミクロとマクロで異なっているためどうしてもギャップが生まれてしまう
    全国民に過不足なく保障を行うことは不可能であることを改めて感じた

    少子高齢化の対策として本著で提案されている対策は非常に興味深かった
    こういった本を書いているようなレベルの方々が役人として働いて、考えた...続きを読む
  • 教養としての社会保障
    普段当たり前と思っている社会保障。でも、世界を見渡すとこんなに恵まれた国は稀なんだなぁ。日本に社会保障ができた背景、制度の仕組み、充実した社会保障のために私達はこれからどう行動していくべきなのかとても勉強になりました。教養として一度は読んでほしい本です。
  • 教養としての社会保障
    誰もがなんとなく知っているけど、明確には答えられない。
    そんな「社会保障」について、これ1冊でみっちり学べる本です。

    社会保障は「あくまで自立して生活することが前提で、もしダメになったらみんなで助けるよ」っていう制度で、だけどそれにはいろんなパターン・ケースが存在することを知りました。
    日本の社会...続きを読む
  • 教養としての社会保障
    少し表現や記載が冗長な部分もあるが全体を通して楽しんで読めた

    深く考えたことはなかった社会保障の意義、制度設計の重要性など、当事者ならではの視点で描かれていて勉強になる。
    タイトルの通り大人の教養として読んでおきたい本
  • 教養としての社会保障
    ## 感想
    - 普通に知識の勉強としてよかった。歴史を紐解く、というとあれだが、国民皆保険を作るところから現代までの話をざっと眺められた。
    - 元、内閣官房内閣審議官の人ということで、どこかに寄った話だと嫌だなと思ったが、思ったよりもニュートラルな立場で書かれていた。最後の方はエモさもあったがご愛嬌...続きを読む
  • 教養としての社会保障
    【ミクロとマクロ】

    福祉の現場にいてミクロの視点で社会保障の物足りなさを感じている。だからこそこの本でマクロの視点を知ることが有意義だった。

    寿命延伸
    医療の進化
    労働力不足
    少子化
    人口減少

    「安心して子供が産めない」社会であるがというが「計画的でない子供」が問題になっている気がする。家計が...続きを読む
  • 教養としての社会保障
    これは良書。元官僚の著者の上から目線だけ気にしなければ、最良の分析考察を厳密なデータとともに把握できる。

    成長が止まり、税収が減り、社会保障の予算に占める比率が50%を超え、政策的な自由度が限りなく小さい。例えば教育に全く使えない。それが我が国の実態。
    そんな中、日本人の貯金好きは異常。無駄にため...続きを読む
  • 教養としての社会保障
    総論中心で読みやすい。社会保障の問題を考えるきっかけになった。

    ・近代化によって、農民は農村から都市の工場へと移動させられた。社会保障は近代化によって失われた社会=コミュニティーの相互扶助の機能を国家が代替・補完するもの

    ・社会保障は自立を支えることが目的なので、自分で支える自助が大前提で、これ...続きを読む
  • 教養としての社会保障
    長年、厚労省の官僚として社会保障政策に関わった著者が、社会保障制度の意義と、これからのあるべき姿について語った一冊。社会保障は医療・介護、子育て、年金、生活保護、公共衛生等、テーマが多岐に渡り、かつGDPの2割を占めるインパクトを持つことから、その全体像を掴むのは容易ではない。それを長年の官僚として...続きを読む
  • 教養としての社会保障
    米国と比較して第二次大戦後の混乱期で格差が少なかったことが国民皆保険につながった。社会保障制度の成功は社会の同質性が条件であるならば出版時に成功とされていた北欧の社会保障制度が現在移民が原因で行き詰まっていることにも納得がいく。
    多様性や競争は大事だろうけど安定した社会を作るにはバランスが必要。
  • 教養としての社会保障
    現役世代が社会保障のコストを負担する見返りの一つに、ジョーカーのような無敵の人による無差別殺人を防ぐ事があると思うのだが、果たしてこうした犯罪に対して社会保障に抑止力があるかは定かではない。それとこれは別次元の話で、セーフティネットが必ずしも犯罪抑止に効果があるわけではない。

    社会が資本主義を選択...続きを読む