藤津亮太のレビュー一覧

  • 富野由悠季論

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    名著……!
    三点リーダーと、エクスクラメーションマークに、万感の思いを込めたい。
    名著……!



    内容紹介
    そういうことだったのか!
    富野アニメを見ていた少年期の自分が膝を打ち、
    富野アニメを書いていた脚本家の自分が納得する
    富野監督解体新書でした。
    ――大河内一楼(脚本家)
    『機動戦士ガンダム』『伝説巨神イデオン』『Gのレコンギスタ』……。なぜその作品には強烈な個性が宿るのか。日本を代表するアニメーション監督の創作の謎を解き明かす!
    ***
    「演出の技」と「戯作者」。この二つを入り口にし、その相互関係に迫ることで、アニメーション監督・富野由悠季の姿に迫ることができるのではないか。(「はじ

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    2025年05月13日
  • 富野由悠季論

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    富野由悠季に対して、ある程度の神性を見出している自分のような人間はいかにも偏った目線で氏の作品に触れざるを得ない。
    本書は、もちろん富野由悠季を肯定的に捉える前提はありつつ、アニメーションの演出の技巧、そして戯作者としての存在感に焦点を当てている。
    もとより富野由悠季に興味をもつ人間でなければ本書を手に取らないのでは、という制約はありつつ、富野由悠季について俯瞰的に、客観的に、世間と相対化しながらその性質と成果を評価しようという試みには最大限の敬意を評して向かい合うほかない。

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    2025年04月13日
  • 声優語 ~アニメに命を吹き込むプロフェッショナル~

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    登場する声優さんたちのラインナップのレジェンド感がすごい。トップバッターの榊原良子さんがぴしっと締めている。どの方も真摯に声優道を邁進されている姿に頭が下がる。井上喜久子さんが、声質から想像する通りほんわかした印象でイメージ通り。スタンス感も他の方とは一線を画しているように思う。山寺宏一さんの話に出てきた、身体が衰えるのは仕方がないことで、あとは自分をどうコントロールするかだという話は、スポーツ選手なんかと同じなのだと思う。次巻も豪華メンバーで楽しみ。

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    2020年10月11日
  • 中島かずきと役者人

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    新感線ファンで粟根さんファンで堺雅人ファンの私にとっては夢のような本。
    これを出して下さった関係者の方々。有難うございます!!

    声優さんのゲストも多いから中島かずきさんのアニメファンの方も楽しめる一冊だと思う。

    内容としては、舞台好きなので舞台関係の話が面白かったけど、それ以上に中島さんの物語の作り方の話が一番面白かった!そうやってあの舞台やアニメは出来たんだな、と。

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    2020年04月14日
  • 声優語 ~アニメに命を吹き込むプロフェッショナル~

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    ベテランスター声優ばかりの豪華メンバー!
    どの世代の人も知っている声優さんばかりで、広い世代に刺さると思います。
    作品自体のインタビューはいろいろな媒体で読めますが、作品を横断して声優人生自体に迫ったインタビューは、かなり貴重。
    監督や制作スタッフの話も多く、興味深いエピソードばかりでした。
    ライトなアニメファンから、エンドロールでスタッフ名までチェックするガチオタまで、幅広い層に刺さる本。

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    2017年02月08日
  • 富野由悠季論

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    富野由悠季氏本人の視点でなく、評論家たる筆者が過去資料をベースに、その監督術、演出論、テクニックを、実際の作品場面を題材に解説していくのが大変興味深い。機動戦士ガンダム(いわゆる1st)の第一話の演出方法が事細かに描かれ、プロットとの違いなど含め、なるほどと思わされる。
    個人的にリアルタイムで観ていたのはその後の作品、イデオン、ザブングル、ダンバイン、エルガイム、そしてZガンダムくらいまでだが、それらについての言及も詳細にあり、当時観ていて感じた疑問というか違和感はこういうことかというのがわかるだけでも読む価値はあるだろう。

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    2025年06月08日
  • 富野由悠季論

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    アニメ評論家である著者が演出家・戯作者という観点から富野由悠季を分析した一冊。確かにガンダムをはじめとする作品よりも(特にテクノロジーの進化が目覚ましい近年は)その思想面から語られることが多い富野を敢えてその演出術から語るというのは灯台下暗しというか盲点で新鮮だった。どの章も読み応え抜群。本書のためのインタビュー取材は実施せず(ただし著者は過去に富野への取材経験はある)あくまで作品や過去の文献・発言から富野由悠季という人物に客観的に迫ろうとする試みはまさに評論家の面目躍如。ベクトルや方向性の演出論なんかは一般的によく知られた話ではあるものの、富野作品を例に出しながら説明されると理解も感動も一入

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    2025年04月22日
  • ガンダムの現場から

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    ガンダム1st当時の富野由悠季監督の寄稿文やインタビュー記事、対談記事、関連記事、ガンボーイ時代のアイデアノートなどがまとめられている。初めて知るエピソードもあり、読み応えがあった。今読むと予言的な発言もあり、そういった富野監督の先見性がここまで続くガンダムという流れを作ったのではと納得。

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    2024年11月20日
  • ぼくらがアニメを見る理由

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    2010年代のTVアニメ、劇場版アニメがとても詳しく解説されている。観ていたアニメはなるほどと思いながら読むも、観ていないアニメについてはやや重すぎるかなという印象。『宇宙よりも遠い場所』『ガッチャマン クラウズ』『サムライフラメンコ』『ルパン三世 PARTⅣ』『ルパン三世 PART 5』『おそ松さん』『監獄学園』などの時評は書籍ではなかなか読めないので貴重。

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    2022年08月01日
  • 富野由悠季論

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    2025/06/28〜2025/08/13

    TBSラジオ『アフター6ジャンクション』で紹介された『機動戦士ガンダム』の第一話解説がとても良かったので購入。
    このくだりに関する記述は出色の出来。

    富野由悠季監督のフィルモグラフィを幾つかの時期に分け、時期毎に監督が用いてきた作劇のメソッド(主人公が科学技術を通じて世界に触れる、など)を詳らかにするところも納得感があった。

    ただ、一部強引さを感じる部分もあったのも事実。
    特に終盤に行くにつれてそのメソッドの解説が少々強引になっているように感じ、最終盤での息切れのようなものを感じた。

    今回、筆者の著書を初めて読んだが、この人は文章よりもトーク

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    2025年08月14日
  • 増補改訂版 「アニメ評論家」宣言

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    557p! すごいボリューム!
    単行本は2003年扶桑社。
    藤津亮太さんは「アニメと戦争」を読んだが、むしろアトロクでなじみ深い人。
    20年来の書き手なのだなあ。
    富野、押井、庵野あたりの作品論がよかった。
    また「WXIII PATLABOR THE MOVIE 3」論は、読めてよかった。
    そして最後に位置する「アニメ評論は難しい」で示された、公平さ・倫理観の高さ。これは信頼できる。



    目次
    ◆文庫版のためのまえがき
    ■Ⅰ 宮崎駿 風とともに歩む
    ・パラシュートの白い寂しさ 『ルパン三世 カリオストロの城』★ 
    ・二度目のラストシーン 『ルパン三世』
    ・途切れることのない気持ち ―― 宮

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    2022年08月09日
  • 映画『プロメア』脚本集 アニメ映画のシナリオができるまで

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    2022-06-11
    映画の脚本が出来上がっていく流れを、当事者の証言とともに味わえるという、ファンにとってはご馳走としか言いようのない1冊。
    (以下少し『プロメア』や本書のネタバレあり)

    『プロメア』の核である(とわたしが思っている)主人公2人が共闘する必然性、2人でなければならず2人であれば十分という描写が、決定稿まで明確でないというのは驚き。特に、リオデガロンのような存在が初稿と改訂第一稿にないとは。

    中島さん本人は最終稿に関して「新しいことはしていない」旨言われているが、個人的には初稿の方がいつもの中島節を感じた。
    キャラ配置や舞台設定が「髑髏城の七人」に思わせて、そのせいか最初リ

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    2022年06月12日
  • 声優語 ~アニメに命を吹き込むプロフェッショナル~

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    長年第一線で活躍し続けている声優さんたちのインタビュー集。
    それぞれの方々のお仕事に対するスタンスや、これまでに演じた役に対する思い入れ、裏話、声優になるまでの道のりなどがとても興味深かったです。

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    2017年07月29日
  • 声優語 ~アニメに命を吹き込むプロフェッショナル~

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    第一線で活躍し続けている声優方の話。
    とても興味深かった。
    「声優」というものがいかに特殊で、いかに普通であるのかが分かる気がした。

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    2017年04月16日
  • ガンダムの現場から

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    あのガンダムの総監督がリアルタイムでTV版ガンダム〜劇場版の制作をしている頃のアツい語録がぎっしり。アニメの制作手法などのエピソードも満載。特にBGMを作曲家に発注するくだりの「彼の場合はもう別の星から来てる男にしゃべられてるって感じだったね」と音楽家に後述されるほどの富野氏の迫力が想起できるだけでガンダムファンは幸せな事だろう。絵ざま、音ざま、といった独特の造語を駆使してガンダムのコンセプトを語る様子など、もうハイテンションで、熱くて、クールな現代に足りないエッセンスが確実に感じれます。ちなみにニュータイプとは?との問いかけには、思考の相乗効果、拡大する洞察力、「誤解することなく理解し合える

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    2009年10月04日