長山さきのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレもっと早く読めばよかった。
はりねずみが好きなのに、いや、好きだからこそ
勿体なくて読むのを先延ばしにしてしまった。
はりねずみは本当に臆病ですぐハリを立てて
フシュフシュして、
たまにお腹を見せて撫でさせてくれるけれど
次の日になるとまたフシュフシュと丸まって
でもそこがとても愛らしくて、愛おしくて。。
ネガティブで臆病な自分と重ね合わせて
はりねずみと接していたのもあって
するりと本の内容が入ってきた。
家にいたはりねずみ達の呟きを読んでいる気がした。
カミキリムシの手紙の文章が印象に残った。
「自分のままでいたらどうでしょう? 孤独で、なににも確信がもてなくて、少し不幸かもしれない。 でも、少し幸福でもあるのでは? 自分を訪ねてくるどうぶつたちを頭のなかでつくりだしてみるといい。 そのどうぶつたちと話をし、踊り、キミって思っていたより ずっと親切なんだね、と言わせればいいでしょう?」
はりねずみ以外の動物達もみんな魅力的だった。
カメとカタツムリのコンビが特に。
読み終わってすぐに同作家の2冊を購入した。
「きげんのいいリス」
「キリギリスのしあわせ」
でもまた勿体なくてすぐには読めないかも。
#ブックサンタ -
Posted by ブクログ
短い短い、動物たちの日常の詰め合わせ。ひっくり返ることができるか真剣に話し合ったり、く、しかない手紙を書いたり、それにお返事を書いたり、何とかしてはちみつを食べようとしたりします。何かの教訓が得られるとかではないけれど、どんな些事に対しても真剣に向き合う動物たちの日常は読み応えたっぷりです。
きげんのいいリス、というあまりに素晴らしい邦題。(現代は直訳すると「ほとんどみんなひっくり返れた」だそうで、このセンスにも感動。)
ジャンル的には童話ということになろうと思います。童話って、面白いですよね。大人が読んでも一層。
本屋大賞に翻訳部門なんかあるんだぁ、と興味を持って読んでみました。非常に幸せな読書体験でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ親愛なるどうぶつたちへ
ぼくの家にあそびに来るよう、
キミたちみんなを招待します。
……でも、だれも来なくてもだいじょうぶです。
次から次へとどうぶつたちが訪ねてくるというハリネズミの空想が繰り広げられるのだけど、そこに学びや気づきがあるでもなにか哲学的な要素を感じられるでもなく、停滞的でひたすら暗い。これは一体?ネガティブおとぎ話?とモヤモヤ。
だけど読み終えて感じたのは、作者がこの〈執拗さ〉を通して伝えたかったのは「イメージしてるだけじゃ、待ってるだけじゃ、深みにはまるだけでなにも変わらないんだよ」ってところなのかも知れないな、と。
座右の銘は「うまくいかないことは、うまくいかないままにしておかなくては。さもないと、もっとうまくいかなくなる(フランツ・カフカ)」です、とか言い出しそうなハリネズミ。
ともすれば、単に臆病でつむじ曲がりゆえの自主的ひとりぼっち。だけどハリネズミには「いっしょにあそぼうよ」と気軽に言えない理由〈ハリ〉があって、それはハリネズミに思いやりや優しさがあるからこその苦悩。誇りであると同時にコンプレックスでもあるモノとの向き合い方、これは難しい。
カメとカタツムリから〈受け入れる〉を学んだハリネズミが冬の眠りの前、最後に見た夢は、リスとの穏やかな時間だった。バケモノはハリネズミを抑え込んでいた世界のラスボスだったのかも。
春が来て目が覚めたら、リスに会いに行くのかな。ハチミツを持って。今度は自分からドアを叩いて。自慢のハリも少し柔軟になっているんじゃないかな、なんて想像する。
「ぼくが一生かかっても書けない、かわいくて怖い童話」谷川俊太郎 -
Posted by ブクログ
癒されるような、傷ついてしまうような
これをしあわせと言っていいんだろうか
役に立ちたい気持ちが強すぎて、自分をすり減らしてしまうキリギリスをみて心配になった
しかしこれらすべてが現代的だなとも思う
基本的にみんな仕事が大変だし、でもやりがいもあって、他者は自分の求めるもの以外には興味がなく、相手がどうなってもわりとどうでもいい でもほんとうにごく少数の気にかけてくれる人たちが必ずいる、みたいな
あとはそれぞれが自分のやっていることに対して、ほんとうにこれでいいのだろうか?と自問自答し続けて、なにもかもがわからなくなる、みたいな
そういうときはだいたい疲れているんだけど この本のキリギリスのように -
Posted by ブクログ
ネタバレ児童文学なのか大人の作品なのか、詩には長くて散文には短い。
全体にちょっと中途半端に感じました。
哲学だというのなら、幼年文学にアーノルド・ローベルの『ふくろうくん』がありますが、そちらの方が好き。
会話または対話の哲学的やりとりなら、同じくアーノルド・ローベルの『がまくんとかえるくん』やA・A・ミルンの『クマのプーさん』の方が互いの信頼や友情を感じられる。
短い作品でポンポンとテンポよく展開するシュールリアリズムなら稲垣足穂が上だろう。
思うにこれ、読んで理解する本ではなく、一日一話ずつ、寝る前に読んでもらう本なのかもしれない。
けれど気持ちの良い眠りにつくには、暗くてカタルシスもないんだよなあ。
何だかもったいない。