あらすじ
ある日、自分のハリが大嫌いで、つきあいの苦手なハリネズミが、誰かを招待しようと思いたつ。さっそく招待状を書き始めるが、手紙を送る勇気が出ない。もしクマがきたら? カエルがきたら? フクロウがきたら? ――臆病で気難しいハリネズミに友だちはできるのか? オランダで最も敬愛される作家による大人のための物語。
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Posted by ブクログ
もっと早く読めばよかった。
はりねずみが好きなのに、いや、好きだからこそ
勿体なくて読むのを先延ばしにしてしまった。
はりねずみは本当に臆病ですぐハリを立てて
フシュフシュして、
たまにお腹を見せて撫でさせてくれるけれど
次の日になるとまたフシュフシュと丸まって
でもそこがとても愛らしくて、愛おしくて。。
ネガティブで臆病な自分と重ね合わせて
はりねずみと接していたのもあって
するりと本の内容が入ってきた。
家にいたはりねずみ達の呟きを読んでいる気がした。
カミキリムシの手紙の文章が印象に残った。
「自分のままでいたらどうでしょう? 孤独で、なににも確信がもてなくて、少し不幸かもしれない。 でも、少し幸福でもあるのでは? 自分を訪ねてくるどうぶつたちを頭のなかでつくりだしてみるといい。 そのどうぶつたちと話をし、踊り、キミって思っていたより ずっと親切なんだね、と言わせればいいでしょう?」
はりねずみ以外の動物達もみんな魅力的だった。
カメとカタツムリのコンビが特に。
読み終わってすぐに同作家の2冊を購入した。
「きげんのいいリス」
「キリギリスのしあわせ」
でもまた勿体なくてすぐには読めないかも。
#ブックサンタ
Posted by ブクログ
自分の針が大嫌いで、臆病なハリネズミに果たして友達はできるのか?
この人に、また会いたいと思いたいし、逆に、自分にまた会いたいと思ってもらいたい。
友情を繋ぐのは我慢ではなく、お互いの敬意と信頼だと思う。
かわいい動物達の挿絵を眺めながら、そんなことを考えた。
Posted by ブクログ
絵本のようなお話。
友達が本当はほしいけれど、それを躊躇する気持ちを
ハリネズミの何日にもかけての妄想で代弁してくれる
そんな本。
なのでハリネズミの気持ちがわかる人にはじっくり読めるんだけど、取り越し苦労だと焦っちゃう人にはながーく感じるかも。
Posted by ブクログ
391心に残った言葉
谷川俊太郎さんの言葉「僕が一生かかっても書けない。可愛くて、怖い童話」友達が欲しい。傷つくのは怖い。
ハリネズミの孤独は、私たちの孤独を表しているのかもしれない
Posted by ブクログ
大人も子供も引き込まれる物語だと思う。
登場する動物たちが何を表しているのかとか、言葉の意味とか、深く探ろうと思えば際限がないけれど、ただ文字通り物語を追っていくだけでも心に何かが残るだろう。
考えすぎなくてもいい。なんだかんだ言って何とかうまく行くさ。読後はそんな気分になれた。
Posted by ブクログ
1人がいいけど孤独は怖くて、自分のハリが嫌だけど、それこそが誇りで。。ハリネズミは莫大な妄想をして1人でずっとぐるぐると考えていたけど、リスの訪問によって大きく前を向いた気がした。他人の影響の大きさとか、人とのつながりの大切さとかを感じて、人の力ってすごいよなあって思った。
まあきっとリスという特別な存在ができたことが、ハリネズミの悩みの種になり得てしまうんだろうけどね(笑)
Posted by ブクログ
幸せってこういうことだよなあと思った。
次々と登場する動物たちの個性と関係性が面白い。カメとカタツムリのキャラクターが際立っていた。私はアリとキリン、フクロウに知り合いたい。
「ぼくは自分でもおいしいと思うケーキだけを焼くべきなのかもしれない」P39
「かつてどこかでここほど居心地いいと感じたことがあったという記憶がないんだよ」P117
「ぼくたちがいっしょにいたら、嵐も吹きとばして世界でいちばんいい天気になるんだ」P155
「ずっと雪が降り続くことを願った。」P165
Posted by ブクログ
誰かを招待したいハリネズミだがあれやこれやと考え過ぎが災いしてなかなか手紙を出せない。
頭の中で色んな動物がきたらと想像しては悪いことかしか浮かんでこない。
そんな考えが堂々巡りしてしまう。
自分に自信がなくて誰かに受け入れられるか不安になるのは解る。自分もそうなりがちだが、このハリネズミはこれでもかというくらいネガティブ。
正直読んでてイライラするレベル
ネガティブもほどほどに
Posted by ブクログ
2017年の本屋大賞(翻訳小説部門)をとった小説ということとかわいい表紙に惹かれて、読んでみました。
ハリネズミが、友達の動物を自分の家に招待しようと手紙を書きますが、〇〇を呼んだらこうなってしまうかも…と想像して、やっぱり来ないでくださいと書き足したり、出すかどうかをひたすら悩んでいます。自分はほんとに誰かに訪問してほしいのかどうかを考え直したり…哲学的なのでしょう…
孤独は寂しいけど、訪問される煩わしさも感じるというのは、わからないでもないですがどうも私には、くどいなぁ〜めんどくさいなぁ〜と思ってしまうお話でした。
Posted by ブクログ
2017本屋大賞(翻訳小説部門)受賞作なのに、なぜこんなに低評価なの?と疑問をもち、手にしました。孤独なハリネズミの、究極の取り越し苦労と大いなる妄想の物語です。一見児童書のようで、なかなか哲学的な要素もあり、深い内容でした。
自分のハリにコンプレックスをもち、他の動物と上手く付き合えないハリネズミ。そんな彼が家に誰かを招待しようと思い立つのですが、ここからネガティブ思考の無限ループが続きます。
読むのも辛い、イライラ、単調…と、私もある程度感じましたが、待てよ、レビューそれで終わっていいの?と問われている気がしました。
人間関係に悩み、改善を望むものの、面倒さが先に立ち億劫になって…という経験は、誰にも思い当たりますね。だからこそ、ハリネズミを笑える?と声が聞こえ、もしかしてこれは自分の物語かもしれない、と錯覚がじわじわともたげてきました。
側から見てもどかしいことでも、当事者にとってはそんな単純な話じゃないことはあるので、ハリネズミの逡巡にこそ、人間の核心がある気がします。
勇気をもって一歩踏み出し、現実を少しだけ変える行動ができたらいいですね。
解釈や評価は読み手に委ねられているのは承知の上ですが、谷川俊太郎さんも絶賛している本書。もっと深読みされるべき内容と思いました。
Posted by ブクログ
ぐるぐる思考のハリネズミ。
流石に考えすぎだと思った所もあったが、現実の自分も他人からそう思われてるのだろうかとふと考えてしまった。自分も考えすぎか。
結末が知りたくて読み進めたが予想通りほっこり。
ハリネズミが鼻を窓ガラスにぎゅっと押しつけ、目をぎゅっとつぶってほかの動物のことを考える姿がなんともかわいらしい。カメとカタツムリのでこぼこコンビがお気に入りで、他の動物を主役にした小説も読んでみたいと思いました。
Posted by ブクログ
心配性なハリネズミがもしも招待状を動物のみんなに送ったら、訪問者たちはあらゆる方法で自分を傷付けるのではないかと悶々とする話。
孤独は嫌だけど誰にもきてほしくない。自分のハリが嫌で仕方がないけれどそれこそがハリネズミである。
ハリネズミのマイナスな想像の世界で遊んでる気分。
Posted by ブクログ
心配性のハリネズミが、「他の動物に手紙を出したとして、嫌な思いをしたらどうしよう」とひたすら心配するエピソードが続く。
最後の方にリスが訪ねてきてくれた。良かったね、と思うけど、心配が多過ぎて読んでて疲れた。
Posted by ブクログ
オランダの医師であり作家の著者が、娘のためにかいたという本。
ぎゅっと目をつぶって顔を覆ったり、
手紙を手に家の中をウロウロしたり、
丸まって毛布をかぶったりするハリネズミの姿が想像できて、なんともかわいい…
なんとなく共感できるのは、誰しも、そういう頃ってきっとあったから。
Posted by ブクログ
一歩踏み出す勇気のない人に是非
読んで欲しい!
ハリネズミはまさに自分の様だ。
何かする事に思い悩み、悪い方へと
常に考えまだ始まっても居ない未来
を悪い想像を巡らせ、まだ、いつか
と先延ばしにしてしまう。
ハリネズミが想像で招待する動物達は
色々問題も起こすが、ユーモアに溢れて
いる。
最後はハリネズミが突然の訪問客のリス
と楽しく過ごし、自分のハリこそが
自分のアイデンティティだと確信し
自信を持つ。
Posted by ブクログ
ほとんどがハリネズミの頭の中での出来事というのがおもしろかった。
「こう思われたらどうしよう…」と妄想する癖が自分自身を見ているようで、
客観的に自分を見ることができた気がします。
最後にリスが訪ねてきてくれて、
ただその場に身をまかせているハリネズミの姿が
本来のハリネズミだと思いました。
癖は染み付くものだから
たぶんすべて消えることはないけれど、
来年のハリネズミが前の年よりも
少しだけ楽な自分でいられますように。
Posted by ブクログ
願いというより妄想。
ハリネズミが頭の中でぐるぐるクヨクヨ悩む気持ちよく分かる( ⌯᷄ ·̫ ⌯᷅ก )
「大丈夫」と言ってあげたかった。
最後にリスが遊びに来てくれて良かったね。
たった1人でも分かり合える相手がいるだけで幸せだ。
Posted by ブクログ
ずーっと積読だったこの本。
7年を経てやっと読めた^ - ^
妄想力が豊かで自分の殻にこもってしまう
ハリネズミくん。
出会いがもしあっても、自分が傷つく出会いに
なってしまうのではないかと
長〜〜〜くうろたえる。
しかし、ハリネズミくんのことを思って
家を訪れてくれたリスさんによって
ハリネズミくんは
「自分を大切にしてくれる相手を
ぼくも大切にすればいいんだ!」と気づく。
ハリネズミくんは、
たまたま家にリスさんが来てくれたから
自分と気の合う相手に出会えたけど、
人間(特に学校生活のない大人)は
自分から踏み込む・出会う勇気を持って
行動しないと気の合う相手には出会えないなと
思った。
このお話は、ハリネズミくんのうろたえるパートが
冗長だが、自分自身も長くうろたえて新しい出会いにポジティブではないことに気付かされた。
客観的に相手を見ることによって自分の悪いところにも気付かされたから、読んでよかったと思えた!
Posted by ブクログ
登場するのは動物たちだけ。さぞメルヘンチックなお話なのかと思ったら、心配性で臆病なハリネズミが主人公。誰かに訪ねに来てほしい、だけど実際に訪ねてきたらどうしよう……身体中を覆うハリは、他者が近付けないようにする剣なのか、自分の身を守るための甲冑なのか……ハリネズミの家のドアからノックの音が聞こえないのは、本当にハリのせい?
招待状を書こうと考えあぐね、書いては消して、引き出しの中にしまいこんで。実態のないお客様をあれこれ想像しては怯え、悲しみ、絶望する。ヒトの世も、最近はSNSを通じて画面の向こうにいる顔の見えない誰かと繋がることが容易くなりました。
ハリネズミはヒトの気軽さを、ヒトはハリネズミ(ほど過敏になる必要はないけれど)の慎重さを、それぞれ少しずつ分けあえたらな、なんて思ったり。
付き合いって、難しいです。誰も寄り添ってくれないことをハリのせいに出来たら楽かもしれない。ハリの中で小さくなっていたらずっと安全かもしれない。それでも、誰かをハリで傷付けてしまったら謝って、ハリは攻撃するためのものじゃないんだよ、と伝えられたら、少しずつ変化が生まれていくのかもしれません。
Posted by ブクログ
読むのがしんどくて長くて眠かった
誰にでもある心の中なのかもしれないし
自分ともっと深く向き合うために
じっくり読めたかもしれない
けど
今の自分には無理だった
今の心の状態はいいと思っていいのかな
といい方に考える
Posted by ブクログ
何か行動を起こす前に、それについて様々な角度で考えて不安になることってあるなぁと感じました。
自分に対して、そこまで深く考え過ぎる人はいないけれど、自意識過剰になって時に考え過ぎてしまう。でも、それだけ他人の考えや行動を慮れるくらい、他人のことをよく見ていることは、自分の特徴を示すことであるのかもしれない。自分が得意なことと苦手なことは表裏一体。どのように自分を見るかによるのだと。
Posted by ブクログ
とにかくハリネズミの妄想がリアルで、ことごとくネガティブな方向にいくのが面白く、愛おしかったです。思わずハリネズミの家を訪問したくなりました。
誰よりも孤独から抜け出したいのに、誰よりも孤独を望んでいる。人生で一度はそういう瞬間があるのかもしれないなと思いながら読みました。
延々とハリネズミの妄想が続きますが、最後はほっこりします。
Posted by ブクログ
ハリネズミがずっと、家に誰かを招待する手紙を出すかどうかを悩み、誰かが来てくれるところを妄想し、それがいつも悪い想像で終わり…自分に似てるなぁと思いながらも、相当こじらせてるなぁと思ってしまった。
絵と装丁のかわいらしさに、もっとほっこり系かと思っていたため、意外にシュールというか、哲学的なのでたじろいでしまった。リスとのやりとりはよかった。
Posted by ブクログ
気になっていた本。前情報なしで、気になり、前情報なしで読んだ。なんてかわいいお話なのか。でも、孤独や訪問について想像し、悩み、考えるハリネズミはちょっと今の自分と重なる。ハリがコンプレックスでもあるけど、ハリがアイデンティティでもある。様々な動物が出てきては、それぞれの訪問をして、翻弄されるハリネズミ。簡単で読みやすい文章だからさらっと読めてしまうのだけど、さらっと読みたくない本だった。
Posted by ブクログ
うわー、分かる。と思いながら読んだ。
孤独でいるのが辛い、寂しい、誰かに来て欲しい反面、誰にもそばに来て欲しくない時もある。
このハリネズミは、もしかしたら私自身なのかも知れない。そして、あなたであるかも知れない。
私も、リスのような友だちが欲しいと思った
Posted by ブクログ
表紙に惹かれて購入。
ワクワクしながら、ページを巡り
数ページ目で手が止まる。
それから数年後、意を決して
再度読み始めて、ようやく読み終えました。
可愛い表紙とは裏腹に
主人公のハリネズミ
Posted by ブクログ
ハリネズミくん...
妄想激しすぎるよ...
想像力豊かすぎるよ...
最初、読み始めてからどんどん真面目によめば読むほど、辛くなってきたので、途中軽い気もちで愛を持ってハリネズミくんを見守った。
悩んで悩んで深みにはまって葛藤して
怖くて怖くてでも、繋がりたくて
最後はハリネズミ君を、好きになったなぁ。
最後、解説もよくて、あぁそうだったのか、と解説まで読んで☆3つ。
最後、解説より
動物たちはみな同じ大きさ
同じ種類の動物は複数、登場しない
人間は出てこない
物語の中では誰も死なない
これら4つのシンプルな規則をもうけ、それ以外はなんでも起こりうるのがテレヘンの物語だ
それを知った後、物語がグッと深みをおびた。