トーン・テレヘンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ児童文学なのか大人の作品なのか、詩には長くて散文には短い。
全体にちょっと中途半端に感じました。
哲学だというのなら、幼年文学にアーノルド・ローベルの『ふくろうくん』がありますが、そちらの方が好き。
会話または対話の哲学的やりとりなら、同じくアーノルド・ローベルの『がまくんとかえるくん』やA・A・ミルンの『クマのプーさん』の方が互いの信頼や友情を感じられる。
短い作品でポンポンとテンポよく展開するシュールリアリズムなら稲垣足穂が上だろう。
思うにこれ、読んで理解する本ではなく、一日一話ずつ、寝る前に読んでもらう本なのかもしれない。
けれど気持ちの良い眠りにつくには、暗くてカタルシスもないん -
Posted by ブクログ
真っ黒だったぼくの心が洗われ、汚れがかなり落ちました。
動物たちが書く手紙の、何と温かで愉快なこと。
たとえば。
◇◇◇
カタツムリ君へ
ぼくにダンスをさせてくれませんか。
場所はどこでもいいな、きみの小さなお家でもいいです。
ちょっとステップをふむだけでいいんだ。
ぜひぜひお願いします。
そっとそっと踊るから。
お家の屋根を突きぬけたりしません。
約束します。
でも、そんなことは約束するまでもないよね。
象より
◇◇◇
とうが立ったぼくみたいなおじさんが読むと、たしかに気恥ずかしいところもあります。
でも、寓話などと侮ることなかれ。
どこぞの政治家 -
Posted by ブクログ
2017本屋大賞(翻訳小説部門)受賞作なのに、なぜこんなに低評価なの?と疑問をもち、手にしました。孤独なハリネズミの、究極の取り越し苦労と大いなる妄想の物語です。一見児童書のようで、なかなか哲学的な要素もあり、深い内容でした。
自分のハリにコンプレックスをもち、他の動物と上手く付き合えないハリネズミ。そんな彼が家に誰かを招待しようと思い立つのですが、ここからネガティブ思考の無限ループが続きます。
読むのも辛い、イライラ、単調…と、私もある程度感じましたが、待てよ、レビューそれで終わっていいの?と問われている気がしました。
人間関係に悩み、改善を望むものの、面倒さが先に立ち億劫になっ