浅生鴨のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
嘘の扱い方がわかれば、誰かの嘘に振り回されることもない。嘘というものを分解し深掘りしている本です。騙しやすい嘘のつき方など、ありとあらゆる方向から嘘を解説しています。
途中飽きてきましたが、嘘にまつわるちょっとした豆知識もありました。興味深いところをつまみながら最後まで読んでみてください。嘘をつかない男女が織りなす群像劇風の小説に著者がいちいち突っ込んでいるところは、思わず笑ってしまいました。
ごっこ遊びなどの空想や記憶などなんでも嘘というくくりにしているせいか、途中混乱や違和感を感じます。「嘘」というのは意図的に悪意を持って行うものだという認識が自分の中でこびりついているからなのかな。
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Posted by ブクログ
目の前の課題を解決するためには妄想を具体的にして、目に見える形にしなければならない。
そのために著者がやっているさまざま手法が書いてある一冊。
作家やクリエイターとして活躍している鴨さん、そのゆるいイメージのままの文章で読みやすい。とにかくいかに「妄想」するか、について実際に彼がやっていることが書かれていて、その幅の広さには驚く。
ハウツー本ではないので、全てを真似することができるものではないが、アイデアを出すときに、「あかさたな作文」から広げるとか、連想していくという方法はちょっとやってみると面白そう。
「妄想は練習で鍛えられる」とも言っていて、すぐに検索するのではなく、まず妄想してから調べ -
Posted by ブクログ
パラスポーツで視覚障害者をガイドする伴走者の話し。
視覚に頼らない世界でスピードを作ることがどれほどの恐怖なのか。その恐怖心をねじ伏せて上を目指そうとする内田のエネルギーに、ただただ圧倒される。
私自身競技アシスタントをしていたことがあるので、選手が思い通りに動いてくれないことへの苛立ちも、自分の都合で選手の機会を奪ってしまうことへの罪悪感もよくわかる。
そして月並みだけれど、なによりも信頼関係がなければ、選手の力を最大限に引き出せない。
一見、伴走者は選手を導いているように見えるけれど、その実、互いに背中を預け合っているのだと改めて思った。