あらすじ
(1)仕事選びに正解なんてない。仕事に触れ、仕事とは何かを少しずつ知り、自分の好き嫌いや向き不向きを知っていく。でも、何を選んでもたいして変わらない。それを知っていれば、急いで選ばなきゃと焦る必要もなくなるはず。どれを選んでも、多分、だいじょうぶ。 (2)将来のことなんて何も考えず、行き当たりばったりに生きてきて、仕事なんてやりたくないと今でも思いつつ、それでも何となく楽しく毎日を過ごしている僕自身について書こうと思う。仕事や働き方について僕がどう考えているのかを、そして、これまでどんなふうに僕がいろいろな仕事と出会ってきたのかを、君に伝えてみようと思う。もちろん僕だからこうなったわけで、君も同じようになるとは限らない。僕と君とは違う人生を歩んでいるわけだからね。それに、なによりも、大人のアドバイスは真に受けちゃいけないからね。 (3)出会った時が仕事の始まり 世の中にあるほとんどの仕事を僕らは知らない。だから、まだ決めなくていい。 【目次】Ⅰ 仕事について考えてみよう/Ⅱ どうやって仕事に出会うの?/Ⅲ 働かなくても生きていける?
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Posted by ブクログ
こういう本を待ってました。仕事の「できる・できない」と、あなた自身の価値には何の関係もない。仕事を生きる理由にしない。もっとひょうひょうと、流されるままに楽しもうという気持ちになる。
Posted by ブクログ
優しい言葉なんだけど、じんわりと「仕事」に対するメタ認知を強化できる本
対象年齢は低め、中高生に向けて書かれているのだが、「仕事と作業の違い」等、ところどころでハッとさせられる文章もあった。現代を生き抜くうえで必要な「あ、そうかも」が詰まっていた。
この本を読むと『この世にたやすい仕事はない』の解像度もまた上がる気がする。仕事がテーマの本はあまり読めてないのだけど、『舟を編む』や『半沢直樹』みたいなスタンスからもう少し肩の力抜いて、人生を大切にしながら仕事も楽しんでいこうかという方向に世の中がシフトしていっているのかもしれないなあ。
Posted by ブクログ
筆者は、何かいわれるたびに意見をコロコロ変えてしまうので、「あ、そうかも」という口ぐせをペンネーム(浅生鴨)にしてしまったらしい。ばかばかしい人は好きだ。この人がどう仕事について書くのか、俄然興味が湧いてくる。
感想を書こうとすると、どうがんばってもネタバレになるので、自分に置き換え考えたことを綴ろうと思う。ワークをしてみた。この本に基づいてQを立ててみた。
Q1.お金をもらっていないけれど、仕事といえそうなことはなにかな?
詩を書くこと、旅行記をかくこと、楽器を演奏すること、エッセイをかくこと
Q2.お金をもらっていた仕事で、ただの作業から「仕事」に変化した瞬間はある?
工作のおねえさんとして働いていた頃、ビーズを教えたいと言ってくれる子がいて、私は仕事中だけれど“誰かに教えてみる”のも学びのひとつかもしれないと思って、教わることにした。普段の私たちをよく見ているようで、私そっくりの言い回しで教えてくれる。無事完成したとき「教えてくれてありがとう^ ^」とその子に言ったら、はにかんで喜んでくれた。今もそのビーズの指輪は大切にしている。工作のお手伝いをする仕事とされていたことから、”子どもたちに教わってみる”という自分なりの工夫をしてみた瞬間だった。
Q3.職業と仕事はちがう、とこの本に書いてあったよね。行動の部分が仕事だって。今までの職歴に捉われず、やってみたい行動をかいてみよう。
文章を書いて、誰かに届けたい
自分で店番をして、作品を売ってみたい
ストリートピアノ、ストリートおえかき
クリーニング、清掃、ぴかぴかにしたい
駄菓子を売るアルバイトをしてみたい
単純な作業をする能力を活かしたい
農作業をしてみたい(いちご農家)
Q4.このワークを通して、なにか気づいたことはある?自由に書いてみよう。
私の性質として、”受容者”という部分が大きいことに気がついた。本の感想を書くこともそう。子どもたちに教わってみる、というオリジナルを編み出したのもそう。文章を書くことだってそうで、自分の中からでてくるものを書くのではなくて、ただ見たものをスケッチしているだけなんだ。誰かが言えなくて呑み込んだことば、ほんとは言って欲しかったことば、それをやさしく屈折して世界へ返してあげる、ひとつのみなもになる。
もうひとつ、”整える人”という部分もあった。本を整理したり、データベースを作ることもそう。クリーニング屋さんに興味があるのもそう。詩誌の感想をかきためるのだって、詩のエコシステムのようなもののなかでのバランスの歪みを感じ取ったから、まずは自分が、と始めたのだった。
Q5.どんな仕事をするかより、どんな人生を送りたいかがだいじ。どんな人生を送りたい?
のんきに、のんびり生きていきたい。そばにいるだけで、ホッとするようなそんなひとになれたらな。
ここまでワークをしてきました。ワークの問いは、自分で立てたものです。みなさんもご自由に再利用してください。
この本は、中高生にも、やりがい搾取で苦しみ仕事を辞めるか悩んでいる大人にも、おすすめです。
Posted by ブクログ
ちくまプリマーっぽい良い平易さ。子供にいつかこの本に出会って欲しいなと思いました。
選ばない、ということは開かれていることだと自分は解釈しました。その感覚は大事にしたい
Posted by ブクログ
意外と良かった
すらすら読める
印象に残った文は何個かあった。というか、たくさんあった。
◇「社会人」とは
「役割を持った人」
どんな役割を持ちたいか
◇できることをできる限りやるのがプロ
◇仕事とは世界に何かを付け加えること
ほんの少し世界を変えること
その過程でつながりが生まれる
◇仕事は社会とつながるための手段
◇お金は勝手に払われるもの
◇迷ったら、数が少ない方を選ぶ
そのたった3つがほかの20とバランスをとっているから(やりたい理由、やりたくない理由の)
◇仕事をおもしろがること
やってきた仕事はとりあえずやる
おもしろさを見つけていく
おもしろがること
やりたいやりたくないではなく
おもしろがることが仕事とうまく付き合う方法
中・高生はもちろんだけれども、中高年にもよい本と思いました。
なんでもおもしろがりたい。
そういう人生でありたいなと今の感想。
よい本でした。広い視野に立てた感じ。
Posted by ブクログ
好きを仕事にするではなく、嫌いを仕事にしない、とか、どんな仕事、どんな選択にもあとになってから選んで良かったと思えるような出来事があり、逆にどんな可能性を選んでも後悔する、というような話とか。とにかく人に押し付けない本書の姿勢がとても良いと感じられた。
Posted by ブクログ
またまた中高生向けですが、真剣に読みました。
仕事のほうが人を選ぶ、という考え方。
そして、仕事とお金は関係ないよ、というお話。
理屈では分かるけれども、
なかなか現代では持ちにく発想だなーと思いながら、
でもこれは一人の人のある考えだから、そういう生き方もあるのか、とういことと、
そういう考えでやってきた人はまあまあいるのかなーとか、
あとはまあ、とにかく実際に経験することでしか、その真意は分からない気もするけれど、
どうでしょう。
Posted by ブクログ
新しい考え方を知った。腑に落ちる点も多くあった。仕事が自分を選ぶ、発想がなかったなぁ。中高生向けなのに、大人にも、おすすめ。付箋はりはりで読みました。
Posted by ブクログ
読めてよかったです。
中高生向けですが、大人にも合う!と思います。
中でも、頑張りすぎてしまう人に。
ジェンダーとか関係ないかもですが、出産育児を経験した女性の仕事選びの本も読んでみたいと思いました。
身体の変化とケアすべき存在がいる中での仕事はまた違う側面もあるなぁ、と。
大切な部分は共通していると思いますが。
Posted by ブクログ
仕事の責任はいつでも放り投げていいだったり、将来は変わるものだから決めすぎなくていいだったり、タメになる考え方がたくさんあった。こういう大人が身近に一人欲しい。
なんでも真面目に考えすぎると病んじゃうから、人生このくらいでいいんだよな…と思う。
Posted by ブクログ
自分が内定先を選ぶにあたって、本屋を歩き回っていた時に見つけた本。悩みすぎて訳がわからなくなってきていた自分にとって、「選ばなかった方の道を歩んでいる自分が見え隠れする。どこか後悔している気持ちが複雑に混じり合いながら、僕たちは生きていく。」この言葉にはある種救われるような気持ちになった。多分次の会社に入社して、後悔することとかもう1つのことを選んでいた自分のこととか、想像するんだと思う。だけど、別にみんなそんなものだきっと。複雑な気持ち込みで生きていくもんだ、という言葉には少し救われた気持ちになった。
いろんな人の仕事に対する考え方の本って面白い。麻生さんは仕事はお金じゃないと言っているし、森博嗣は仕事はお金でしかないと言っている。色々比較し、まとめてみたいな。
仕事は社会とつながる手段。その関係の中に、自分の存在が形を持ち始める。働かないと、孤独になる。だけど振り分け先は多い方がいい。仕事が人生の全てではなく要素の1つだから。
Posted by ブクログ
私が今まで頭ではなんとなく思っていて、言葉にできなかった「職業と仕事の違い」を文章でわかりやすく書いてる。
簡単に要約すると、
職業は名詞【医師、サラリーマン、お笑い芸人、編集者、フリーターなど】
仕事は動詞【人を医療によって助けたい、人をギャグで笑顔にしたい、モノを売りたいなど】
詳しいことは著書を読んでほしいが、中高生や将来のなりたい夢について悩んでる人にぜひ今一度自分が何をしたいのかを具体的に考えてほしいと思うし、なりたい自分を探すために大学などで知識を増やしてほしいと思う。
「仕事は選ぶのではなく、仕事が私を選ぶのだ」
「だからなんでもとりあえずやってみる」
「日によって好き嫌いはコロコロ変わる。必ずしも好きを仕事にしなくていい」
「嫌いを仕事にしない方が重要」
仕事だけではなく、すべての事や行動が縁とタイミングだと私は思っているので、仕事に関わらず誘われたらなんでもとりあえずやってみるというのは自分にしっくりきた。
基本的に学生に向けての著書ですが、主婦のわたしもメモをとるくらいにはもう一度仕事について考えるような新書でした。あとちくまプリマーは読みやすい。3.6