松岡真宏のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
・人は遠隔でコミュニケーションが取れるようになればなるほど、人と直接会おうとする。それは、出会いに付加価値を求めるからだ。人に会うことで、他と差をつけようとするのだ
・節約時間価値:そのものやサービスを利用することによって時間が短縮でき、他の高次な目的のために使用可能な有意義な時間が生み出される
・創造時間価値:そのものやサービスを利用することによって有意義な時間を過ごすことができる
・ダイナミックプライシングは消費者余剰から生産者余剰への移動だけでなく、新たなニーズを生むことができる。それは、利用者の時間価値を引き上げ、空間保有者や空間利用者によっての経済的メリットも引き上げるウィンウィンの結果をもたらすのだ
・「時間の効率化」のみの追求は、「無間地獄」やワーカホリックに陥る可能性が大である。「時間の快適化」という方向性を常に念頭に置き、その最終目的のために「時間の効率化」を行うのだ、という志向の流れを失うことがないように、時間資本主義の世界を生きていくことが肝要なのである。
・ショッピングモールは節約時間価値ではなく、創造時間価値のものが成功している。IKEA, Costco,ドン・キホーテなど
・TDR:創造時間価値 USJ:創造時間価値に加え、チケットの価格で節約時間価値の機能も付与している
・テッパン型消費:ここに来たら、これを利用したら損させませんと思わせることが大事。そして何度も目にしたものに対して、人は親近感や信頼感を持つ
・古いコンテンツだったとしても、それが一部の人の共感を生み出し、他社への共振や共鳴につながるかどうかがマーケットを規定する時代になって。そして重要なことに、共振や共鳴を生み出せるモノやコトは限界効用が逓減しにくい。それこそが、時間資本主義時代の「共時型」時空ビジネスの大きな特長であり、今後のビジネスの大きなポテンシャルである
・人は特定の人を認識した。そして、特定の人に認識されたいのだ
・「いつでも、どこでも」ではなく、「いま、ここ」という同時性の価値が高まっているのだ
・もし日本の平均年齢がニジェールのような10代であったなら、国民全体の持つ思い出の量はまだ少なく、これからの明るい未来を想像できるような製品、コンテンツ、コマーシャルが受けるだろう。しかし、40歳や50歳の人が多い社会だと、その人たちが見てきたもの、体験してきたことの総和が未来よりも大きく、過去を使ってマーケティングするほうがより効果的になる。
・カルペ・ディエム(今を楽しめ)
・未来はいくつもの名前を持っている。弱き者には「不可能」という名。卑怯者には「わからない」という名、そして、勇者と哲人には「理想」という名を(ユーゴ―) -
Posted by ブクログ
スマホが生み出した現代の時間価値について論じるもの
「すきま時間」を有効に利用することで、「かたまり時間」で付加価値のあることをしようが、結論とおもいました。
近代以降の経済行動は貨幣による価値基準をベースにしてきたが、新しい資本主義は、時間価値に対する各人の判断をベースに行われる。それを「時間資本主義」と名付けて論じる。
90年代半ば以降、情報機器が廉価となり、一人一台、一人複数台の情報端末を所有するようになった。インタネットが広まると同時に、Eメールで連絡するようになった。そのことが、これまでの仕事を劇的に変えることとなった。さらにスマホによってどこでも、メールやインタネットが簡単にできるようになり、さらに仕事の場所に制限されることはなくなった。
これまで経済活動の主軸であった「かたまり時間」が、どこでも使えるようになった「すきま時間」との価値格差が急激な縮小され、経済活動や、企業活動に大きな変化を与えることとなった。
「すきま時間」を積極的に活用することは、仕事や家事の生産性を高め、最終的には有意義に「かたまり時間」を過ごすことを目的するべきである。
今後、人々は「時間価値」という観点から商品やサービスを選ぶようになる。商品選択の基準は2つ
①節約=時間価値 その商品やサービスを選択することで時間が短縮でき他の高次な目的のために使用できる
②創造=時間価値 その商品やサービスを利用することで有意義な時間を過ごすことができる
「すきま時間」の効率化の動きによって負の時間が縮小できるのであれば、「かたまり時間」は快適化に向かうべきである。
アメリカの消費行動が、Eコマースに向かうのは、大型ショッピングモールは時間のムダが多いからではないか。
時間の効率化と快適化の2つの方向性をしめすキーワードは、パーソナライズ(個人最適化)と、テイラーメイド(注文仕立て)である。
現代の日本では、商品やサービスの種類があまりにも多いので、選択に時間を使うことをもったいないと感じる人が増えている。
その結果、無難な選択を行うために、テッパンな商品やサービスを選択するようになる。
時間資本主義時代の勝ち組・負け組
①伝統的エリート お金はあるが時間がない
②まじめ貧乏 お金も時間もない
③クリエイティブ・クラス(新興エリート) お金も時間もある
④終わりなき日常を生き続ける人 お金はないけど時間はたっぷり
付加価値型のサービス業においてもっとも価値をだせる人ほど、公私混同をゆるされるようになる
グローバル化が進めば進むほど、各国間で均一化の方向に進むため、日本語だけで仕事している人の給料は下がっていく
労働生産性に対して、創造生産性が高い人はたまたましか現れない
それは多様性への寛容かもしれない。歴史的にみても、異邦人を寛容に受け入れた国や都市は強い輝きを放っている
おわりの言葉は、「すきま時間」に息吹を与えたのはスマホだった。「かたまり時間」を輝かせるのは私たち人間の責務であり、喜びだ。
目次は以下の通りです。
はじめに
第1章 なぜ、時間の価値が変わってきたのか
第2章 時間価値の経済学
第3章 時給よりも時間価値の最大化を目指せ
第4章 時間価値ビジネスの三要素
第5章 時間価値の高い人、低い人
第6章 時間価値の高い人が集まる街に仕事も集まる
第7章 思い出の総和が深遠な社会へ -
Posted by ブクログ
選択と集中が誤訳だった!?という帯に惹かれて購入
ウェルチの意図は、事業分野の多角化を否定することではなく、リストラを推進することでもなかった
「GEの全ての事業は、将来的にその分野における業界ナンバーワンか、ナンバーツーになりうる事業だけにする必要がある」という考え方を示したに過ぎない
日本ではもともと事業会社がベンチャーキャピタルの役割を担っており、新たな事業を生み出し育てることで、産業の厚みをつくり、経済全体を牽引してきたという経緯
・日本経済新聞社は、三井物産の一部門で発行される社内報
・全日本空輸は、戦前の朝日新聞航空部 報道用のヘリコプターの部署
「選択と集中」によって1990年代後半以後、多くの日本企業は自社内の組織や事業を外部に売却(外部化)した
一方で自社外に存在していた組織や事業を買収などにより自社内に取り込むことを「内部化」
「内部化」の事例としては、中国の格安航空会社(LCC)大手の一社である春秋航空
同社はもともと春秋旅行という旅行代理店
だがその後、旅行代理店として成長した春秋旅行は、築き上げた豊富な顧客網を活用してチャーター便ビジネスを始め、その延長線上としてLCCの「春秋航空」を立ち上げた
内部化に近年意欲的なのが商社だ
コンビニに代表される流通業などへの投資はその一例だ三菱商事によるローソンへの出資、伊藤忠商事もファミリーマートに出資
失われた20年の指摘として勉強になったが、今後ニュースを見る際に内部化/外部化へ着目しようと思う