豊田徹也のレビュー一覧

  • アンダーカレント

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    丁寧で奥深い何度も読みたくなる作品。ただ優しいだけの物語ではなく、その人のささやかな優しさを表現するためにコマ割りや演出にかなり気を使っていて作り手の作品に対する本気度が伝わってきます。

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    2013年07月22日
  • 珈琲時間

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    共通点が「珈琲」だけの、一風変わった作品集。 リラックスした気持ちになれる、上品な作風。 コミカルでもありシリアスで、どこか不思議な気持ちになれる良作。

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    2013年07月20日
  • アンダーカレント

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    以前から評判を聞いていて気になっていたのだが、いやはや期待以上に素晴らしい作品であった。

    細い線で描かれる、決して特別ではない市井の人々である登場人物たちの人生の機微に、心を掴まれる思いで一息に読んでしまった。読後はしばらく余韻に浸ってしまい、物事が手につかないほどであった。(これだから漫画を読むのは辞められない!)

    著者の豊田徹也氏は寡作の様だが、たとえペースが遅くとも、このように繊細で素晴らしい作品を今後も生み出していって頂きたいと、一漫画ファンとして心から願う。

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    2013年05月21日
  • 珈琲時間

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    第3話 すぐり
    第5話 KIKI The Pixy
    第8話 リトル・ガール・ブルー
    第10話 冬の波乗り
    第11話 きりん
    第12話 CHOPPED TOMATO PUREE


    探偵の山崎がすきで

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    2013年04月11日
  • ゴーグル

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    世界のトヨダの短編集。描かれた時期が疎らで、デビューからの軌跡をたどるのに良い一冊になっています。

    表題作「ゴーグル」だけでなく「ミスター・ボージャングル」「とんかつ」「海を見に行く」、シリアス系の作品は家族のお話。どれも違うのですが、根本には家族の苦しみと葛藤が共通しています。家族だから、家族なのに…悪意が無くても苦しめあうその関係に明確な救いを用意はしていませんが、すっきりと読むことが出来ます。
    良く練られたネーム、セリフ回しに背景、そして伏線とヒント。どれも丁寧で魅力的でした。

    「スライダー」みたいなバカ話も面白い。アフタはいい作家を見つけたものです。

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    2012年10月26日
  • ゴーグル

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    標題のデビュー作を含む短編集。

    近年、一番アフタヌーンらしい作家と思っている豊田徹也の短編集。この人の作品はニューウェーブと言われた作家の影響をガッチリと受けつつも現代の軽さ関係性の薄さを心地よく描くから好きだ。人間同士ってそれほど熱く濃く付き合っていけないよね。でもそのさらりとした空気の中にもそれぞれ思いってのは確実に存在するのだ。

    『スライダー』は全くのギャグ。だが、人と言うのは自分の状況を誰かのせいにしたいと言う欲望は必ずあると思うんだよね。まぁ、デフレスパイラル。

    『ミスター・ボージャングル』人の二面性、さらに違う視点。その中から人はどの評価を採用するべきなのか。

    『ゴーグル』

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    2012年10月25日
  • ゴーグル

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    ひさびさに気持ちが落ち着く漫画を読みました。
    この人、作品少ないけど、どれも深くてしみじみした内容と雰囲気で、好きなんです。
    この本を含めてやっと三冊。しばらく新作をみてないけど、漫画はもう辞めてしまったのかな…と思ってたら、この本が出ました。もっと読みたいけれど、無理して描くのは難しい作風だとも思う。
    気長に待とう。

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    2012年10月23日
  • 珈琲時間

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    コーヒーにまつわる短編集。というより、コーヒーがある時間という感じか。
    絵もストーリーも凄く良い訳では無いけど、ほんわかというかまったりという感じの空気が流れていて、個人的にとても好きな一冊。
    表情も生き生きしていて良い。
    嘘つき映画監督とストリートミュージシャンの話が好み。

    コーヒー飲みたい。

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    2011年06月12日
  • 珈琲時間

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    喫茶店から海辺まで。渦巻く人間模様にそっと寄り添うように、そこには1杯のコーヒーがあります。気を張って読まなくとも、何気なく読みたいときにさらっと読める漫画。

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    2011年09月16日
  • 珈琲時間

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    ・キリン!!・ときに場をつなぎ、人をもてなし、空気を緩和し… 珈琲っていろんな用途があるんだなぁ。珈琲をテーマにした連作短編集。読み終わったときに、よく出来たショートフィルムを見たような、没頭した世界から現実にふっと戻ってくるあの感覚を味わえる、珠玉の作品だと思う。映画『コーヒー&シガレット』と似ているけどこちらのほうが分かりやすくて好み。

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    2011年12月01日
  • 珈琲時間

    匿名

    無料版購入済み

    珈琲でなくたっていいじゃないか、と言ってはいけない。探偵と小学生みたいな、ちょっとしたいい話には珈琲に付き合ってもらいたいのだ。

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    2024年12月04日
  • 珈琲時間

    匿名

    購入済み

    不思議なショートショート

    コーヒーをキーワードに、ショートショートを詰め込んだ渋い短編集です。
    お話によってはギャグ路線だったり、少しほっこり系だったり味わいはさまざまです。
    一話あたりのページ数が極めて少なく、核心は描かれていても背景が描かれていないため、想像で補う部分がかなりあります。
    コーヒーを読みながら、「こういうことが背景にあったのかもしれないなあ」とゆっくり読むと良いと思います。

    #エモい #ほのぼの #シュール

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    2024年10月16日
  • アンダーカレント

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    ネタバレ

    きっとまた読み返したくなる作品

    最後、サブじいが堀さんに言ってたことが全てだと思う
    人のことを、その心まで完全に理解することはできない。でも、自分のことは分かってもらえないだろう、言ってもなんにもならないだろうと決めつけて、黙って離れるだけで解決することはない。少しでも分かってもらうために、お互いに分かりあうために言葉を交わす。それで分かり合えるとは限らないし、どういう結果になるかも分からないけど、苦しみを内に秘めても身を腐らせるだけ…

    悟は本当にかなえが好きだったんだろうな
    堀さんが戻ったのが、別れを告げるためではなく、言葉を交わして分かり合おうとするためであって欲しいと思う

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    2024年07月13日
  • アンダーカレント

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    「自分のことをわかって欲しい」と言えない苦しみ。それは薄っぺらい承認欲求とは違って、本当は自分の心の奥底に沈めたままにしておきたかったものをさらけ出すことへの恐怖があるからだろう。そして、わかってもらおうとすることをあきらめた閉ざされた心は、他人のそれに気づかなかった。夫がある日突然何の理由も言わずに失踪してしまう事件をきっかけに主人公が「わかってほしい」と言える気持ちを取り戻そうとする歩みと、それを見守る男たちの物語。男たちと書いたのは、もちろんメインは主人公の経営する銭湯に新しく働きにきた男だが、脇の探偵や近所の爺の果たした役割もまた大きいと思った。おそらくキャラのモデルであろうリリー・フ

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    2024年03月22日
  • 珈琲時間

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    20220717

    話の中にコーヒーがとりあえず出てくるオシャレな超短編漫画。

    とにかく絵が上手い。

    結局、コーヒーってオシャレって事かな。

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    2022年07月18日
  • アンダーカレント

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    物語に大切なものは何かと聞かれたら、その一つに「リズム」と答えたい。著者の作品は初めて読んだけれど、回想や風景の差し込み方は映画的であり、細やかに演出されたリズムに乗って物語に没頭することができた。
    大切なものの喪失=不在が、アンダーカレントの姿を明らかにする。痛いほど分かる。再会の場面で語られた悟の言葉は、かなえの苦悩や不安と比べると掴みどころがなく呆気ない。現実もそのようなものかしれない…だからこそ、完璧に理解することは難しくても、相手を分かりたいというその気持ちが尊いのかもしれない。

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    2022年03月13日
  • アンダーカレント

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    登場人物が少なめなのに、物語が浅いわけでもなく、書きたいことが明確にあって、それをキレイにまとめている、といった印象を受ける、良いお話でした。

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    2019年10月27日
  • アンダーカレント

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    ネタバレ

    静かで、ともすれば盛り上がりに欠ける作品だけど、どこまでも映画的で、繊細な描写で、タイトルやイメージのとおりにじわじわと水に沈められて行くように胸に迫ってくる読後感。

    人間ドラマ。本当にそのまま人間ドラマ。自分と他者を理解することとは?常にその問題を投げかけてくる。
    淡々と進むしキャラクターの感情も希薄だけど、繊細な描写や構図でぐいぐい引きこまれて、些細な描写の中からも色んな意味を汲み取ろうと自然に見入ってしまう魅力があった。

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    2015年09月04日
  • 蟲師 外譚集

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    蟲師のアンソロジー(^^)漆原友紀さんの蟲師はギンコ以外がみんな和装だから少し昔の話というイメージなんだけど、この本は現代の景色や服装もあって「あぁ蟲師って現在も受け継がれているんだなぁ(*´-`)」となんだか嬉しくなった♪5作品どれも良いけれど、吉田基已さんの作品が好き!(^^)

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    2015年05月11日
  • 蟲師 外譚集

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    蟲師の世界観をつかって他の作家さんが漫画をつくったらという本。
    今井さんと熊倉さんは前から知っていて、特に熊倉さんはもっけで不思議な世界を扱っていただけに、いかにも蟲師らしい、そのまま出てきかねないんだけど、「蟲の仕業ではない」ものも出てきて非常に面白かった。今井さんのは団地団のネタ的な、駅漏れだったり、らすとの「人の群れが生命の奔流」という堕ちも、素晴らしかった。
    他のお三方も美味く自分のモノにしている感じで、面白かったなぁ。
    現代に蟲師がいたら、蟲がいたら、なシチュエーションはまだまだ使えそうだし、第2週とかも来ると嬉しいなぁ。

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    2015年04月28日