chibiのレビュー一覧
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購入済み
セラフィーヌが可愛い。
300年後のフィーと、思考回路は同じ?
シリウスとカノープスとの出会いも素敵。
セラフィーヌが、きちんと、内面を見てるとこも、凄い。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ新規配属者としての訓練を終え、三週間の特別休暇を与えられたフィーアは、北方警備を担う第十一騎士団に所属する姉オリアを訪ねるため、王国北部へと旅立つことになる。しかしその地は、霊峰黒嶽の麓――ザビリアが再び戻った不穏な土地でもあった。状況のただならぬ気配を察したシリル団長は、公務という名目のもとカーティスを護衛として同行させ、フィーアの旅路にささやかな、しかし確かな守りを添える。
王都ではかつての仲間であるグリーン、ブルーとの再会もあり、四人は北の地へと歩みを進めていく。そうして辿り着いた第十一騎士団では、団長ガイの軽いいたずらが思いがけずフィーアの心の奥底に触れ、彼女の過去に刻まれた記憶と痛みを呼び覚ます。普段は天真爛漫に振る舞う彼女が、わずかに震える姿を見せる場面は、物語に静かな陰影を落とし、彼女が背負ってきた時間の重さを読者に改めて思い出させる。
本巻では、過去の出来事や歴史の断片が少しずつ紐解かれていくことで、この世界に横たわる秘密の輪郭が徐々に浮かび上がってくる。軽妙なやり取りの裏側で、物語は確かに大きな流れへと向かっており、その静かな積み重ねが作品全体に奥行きを与えている。
それでもなお、フィーアの天然とも言うべき無邪気さと規格外の力は健在であり、彼女の存在が物語に柔らかな光をもたらしている。重みを帯びた過去と、仲間と共に歩む現在。その両者が交差する中で、彼女の歩む道がどこへ続いていくのかを思い描きながら、最後まで心地よくページをめくることができた。重層的な世界の気配を感じさせながらも、読後には確かな満足感が残る一巻であった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ物語が“愛の物語”から“運命への挑戦”へと質を変える瞬間を描いた一冊。
甘やかな邂逅や軽やかな応酬の背後に潜んでいたもの――呪い、時間、選択の代償――が、ついに表舞台へと姿を現す。
二人の関係は決して偶然の奇跡ではなく、幾重にも折り重なった因果の上に立つ、あまりにも脆く、しかし尊い均衡であったのだと気づく。
オスカーとティナーシャの絆は、この巻において試練という名の坩堝に投げ込まれる。
だが本作が秀逸なのは、試練を“障害”として消費しない点にある。
困難は二人を引き裂くためではなく、互いの覚悟を映し出す鏡として機能する。
愛とは何か。
守るとは何か。
永遠を誓うとは、何を失う覚悟をすることなのか。
物語はその問いを、静かな筆致で、しかし容赦なく読者へ突きつける。
魔法と王権、過去と現在が交錯する世界観は、神話的な厚みを帯びながらも、人の心の揺らぎに寄り添う。
壮大であると同時に、きわめて私的だ。
運命という巨大な歯車の中で、それでもなお“あなたを選ぶ”という意思。
その選択の重みが、この巻を単なるロマンスから叙事詩へと押し上げている。
読み終えた後、胸に残るのは華やかな達成感ではない。
むしろ、静かに沈む余韻と、誓いの意味を反芻する時間だ。
幸福は刹那であり、だからこそ尊い。
永遠は約束ではなく、選び続ける行為なのだと、本作は教えてくれる。
物語はここで終わらない。しかし、この巻で交わされた誓いは、確かに記憶に刻まれる。 -
ネタバレ 購入済み
面白いのですが
今までと同じくとても面白かったです。
気難しいはずの聖女たちから全幅の信頼を勝ち取り、大聖女の能力の片鱗を見せてくれる場面には心踊りました。
ただデズモンド団長を始めとして有能であるはずの団長たちが、フィーアの隠された能力に全く気がつかずコメディアンのように振る舞う展開はまたかと思ってしまいます。
「この人達、本当に有能なのか?」という疑念が払えず、特にデズモンド団長が鋭いとか何の冗談だろう?と感じてしまいました。
本作ではWeb版での最新話ギリギリまで載せているので13巻までまだ遠いでしょうが、アニメも楽しみです。 -
Posted by ブクログ
Unnamed Memory -after the end- 5
アンネームドメモリーのateも随分と来ました。このシリーズ、結構長いですね。
今回は、主にティナーシャのお話。生まれ変わっても、徐々に会いにくくなっている2人。会えないうちに、呪具に対峙しようとしてアイティリスの魔女たちに助けてもらうお話は、懐かしいやら寂しいやら。ラヴィニア…。
しかし、後半のお話は、一気に1700年も飛んでますね。なんとまあ。
1700年というと、仁徳天皇の時代から一気に現代に来るくらい時間が経過してますね。なんでそんなに飛ばすの?
最後の大陸では、記憶をなくした夫を気遣うティナーシャがいじらしいというか、面倒くさいというか笑
次は、なんだかハードな巻になるとか。読みたいような、読みたくないような。 -
購入済み
シリウスに会いたい、フィー。
剣を手にして涙する,フィー。
そして、総長に頼まれた花は、聖女の薔薇。
どうなるんだろう❣️
早く続きが読みたい。 -
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ネタバレ古宮九時著『Unnamed Memory Ⅱ 玉座に無き女王』は、静謐な幻想のなかに、深い人間の業と救済が織り込まれた一冊である。
本巻では、ティナーシャという存在の過去と宿命がゆっくりと解き明かされていく。その姿はもはや“魔女”ではなく、一人の人間としての痛みと愛を抱えた「女王」であり、彼女が歩んできた長い孤独の軌跡が、物語全体に荘厳な陰影を与えている。
一方で、オスカーの内面も確かな重みを帯びていく。彼の決意、優しさ、そして時に揺らぐ心は、王という立場の象徴を超えて、「人として何を守るべきか」という普遍的な問いを投げかけてくる。ふたりの関係は単なる恋ではなく、時代と呪いを超えて魂が呼び合うような宿命の絆として描かれ、読む者の胸に静かに火を灯す。
物語全体に流れるのは、滅びと再生、孤独と希望という相反する感情の共存である。重厚な文体と緻密な世界設定は、王国という舞台を超え、人間の存在そのものを問う深みを湛えている。
特に、過去と現在が交錯する描写の緊張感、登場人物それぞれが抱える信念の重さが、一章ごとに静かな迫力を生み出している。
『玉座に無き女王』という題が示すように、この巻の主題は「権威を離れた魂の尊厳」だ。玉座を持たぬ者こそ、真に王たる覚悟を持つ――その思想が、物語の底流を成している。
読後には、静かな余韻とともに、「強さとは何か」「愛とはどこまで人を導けるのか」という問いが残る。
壮麗でありながら繊細。
悲劇を孕みながらも希望に満ちている。
『Unnamed Memory Ⅱ』は、ファンタジーという枠を超えた、人間の記憶と想いの叙事詩である。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ著者初読。KU。
古宮九時著『Unnamed Memory 1』は、単なるライトノベルの枠を超えた、壮大かつ繊細な叙事詩のような読後感を与えてくれる作品である。王子オスカーと大魔女ティナーシャという、対照的でありながらも互いを映し合う存在が織り成す物語は、古典的ファンタジーの重厚さを湛えつつ、現代的な感覚で描かれている。そのため読者は懐かしさと新鮮さの双方を同時に味わうことができる。
特筆すべきは、ティナーシャというキャラクターの存在感だ。永い時を生きる魔女である彼女の背後には、語られぬ過去と深い孤独が漂うが、それを軽やかに覆い隠すような強さと知性がある。その姿に触れるたび、読者は彼女が纏う静謐さの奥に潜む情熱と悲哀を感じ取らずにはいられない。一方のオスカーは、若き王子としての矜持と宿命を背負いながらも、彼女に真摯に向き合おうとする。その姿勢は、彼の内に秘められた気高さと不器用な誠実さを鮮やかに映し出している。
また、物語の構成は300ページを超える大作でありながら、流麗で無駄がない。章ごとに展開されるエピソードは短編的な快適さを持ちながらも、全体として大きな物語を形作っていく。結果として読者は、積み重ねられる一幕一幕に没入しつつ、やがて訪れる壮大な物語の胎動を確かに感じ取ることができる。
『Unnamed Memory 1』は、愛と宿命、過去と未来、孤独と絆といった普遍的なテーマを、圧倒的な想像力と格調高い筆致で描き出す作品である。読み終えた後に残るのは、ただの面白さではなく、胸の奥に深く沈む重みと温もりであり、それこそが本作の最大の魅力といえるだろう。 -
Posted by ブクログ
今回はティナーシャだけが生きていて、オスカーのいない世界。前半と後半で世界が変わります。
前半はオスカーがいない、つまりアカーシアのない場面で人を絶望させながら殺すことを喜んでしまうような意思を持つ呪具を壊さないといけないこと。その際に用意したこちらの手駒がなんともゴージャス。
後半はどうやらオスカーの転生者らしき人物が出てくるものの、その国自体がなかなかに謎めいていて、ティナーシャは表紙の通りなぜか囚われの籠の鳥状態ですごしている。
残りの呪具もわずか。さあ、このお話の結末まで2人は一緒にいられるのか、どういう最後になるのか、とても楽しみです。