八木敏雄のレビュー一覧

  • 白鯨 上

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    ・鯨骨の義足をがつがつならして白鯨モービーに気持ち悪いまでの執念を燃やす船長とそんな船長に内心ドン引きしながらもなんとなく逆らえない仲間たちの話。・STARBUCKSCOFEEのスターバックスはこの作中の登場人物、コーヒーだいすき一等航海士スターバック副船長にちなまれている(スタバのマークのモチーフは、船の舳先についているセイレーン像。店内も航海モチーフ)・数ある白鯨の日本語版では、このカバーが雰囲気でてる、すき

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    2009年10月04日
  • 白鯨 上

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    アッシャー家。旧家。陰鬱な森にある不気味な屋敷。代々、遺伝病。家の娘が不治の病で死亡、死体を地下室に安置。1週間後、嵐の夜、地下室から不気味な物音。見てみると、娘は生きていて、血まみれで立っていた。赤い満月の下、屋敷は崩れ去り、深い沼の中に消えていく。エドガー・アラン・ポーPoe『アッシャー家の崩壊』1839
    〇ロデリック。アッシャー家の当主。
    〇マデリン。ロデリックの妹。

    「私」。黒猫を飼っている。ある日、酒に酔った勢いで、黒猫の片目をえぐりとる。また別の日、黒猫を縛り首にして、木にぶらさげる。その夜、家が火事になり、焼け跡の壁に猫の形の印影が残っていた。しばらくして、別の黒猫を飼い始める

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    2025年11月20日
  • 白鯨 上

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    文学史における本作の存在は大海原を悠然と泳ぐマッコウクジラの如し。英名ホエールの語源に始まりその生態までを記す構成が独特にして導入部からの流れも申し分なき。語り部イシュメールや船長エイハブと共にいざ活字の航海へ立たん

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    2025年02月09日
  • 白鯨 下

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    モービイ・デックが哀れだ。
    何故こんなに漁師達の目の敵にされて、追いかけ回され銛を投げ付けられなければならないのか。
    読み終えて、底なしの虚無感に襲われる。
    激闘が終わって船長エイハブは死に、白鯨モービイ・デックは多くの銛や絡まる綱を引き摺りながら全身に傷を受け、満身創痍で広い大洋のなかを彷徨う。
    怒るモーデイ・ビックの反撃で、エイハブは帰りを待つ若い妻と娘を残してボートと共に海の藻屑と消える。すべてを見届けて語り部となるイシュメール以外、乗組員は皆因縁の死闘に巻き込まれて、それぞれの人生を強制的に遮断される。
    ピークオッド号はナンターケットから半年かけて大西洋やインド洋を通り日本沖で漁を重ね

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    2023年09月26日
  • 白鯨 中

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    中巻では、鯨の蘊蓄がたくさんと、
    捕鯨の冒険譚が語られる。
    鯨漁は、脳内で、映像が流れてきます。勢いがすごい。楽しい。
    下巻も楽しみだ!

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    2022年12月28日
  • 白鯨 上

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    エイハブのセリフに高頻度で神や聖書のノアなどの人物が出てくるし、『白鯨』全体的に観ても文中に聖書の引用が多用されている

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    2022年03月05日
  • 白鯨 上

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    賞賛や栄光よりも誇りのために、命をかけた海の男たち。かっこいい。命をかけるほど自分は必死に働いた事あるかな。お金のためでなく、誇りのために働く。そんな人達が世の中にどれだけいるのだろうか。

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    2021年09月20日
  • 白鯨 上

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    いままで新潮文庫で挫折、岩波の阿部知二訳で挫折してきたのが、講談社文芸文庫の千石訳では面白く一気に読んだ。岩波で新訳が出て、『白鯨』の研究書も出している八木敏雄訳となれば読まないわけにはいかないだろう、と出た時に購入したのだが、「わたし」という一人称になじみきれず挫折。(千石訳は「おれ」)
    とは言うものの、あきらかに今までの訳よりも厚く、おそらくその理由のひとつであろう注釈の充実を考えるともう一度取り組んでみようと最近思い立って読んでみた。
    「わたし」はいまだになじみきれないが、こういうちょっと冷静なかんじのイシュメールもまぁいいのかも。

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    2021年01月13日
  • 白鯨 上

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    ついに読み始めた。TVで水先案内人とは何かというものをたまたま観ていたので、言及する箇所が現実的に入ってきてよかった。
    鯨について、捕鯨について、人種について、色々素直に入ってくる。
    割と新しい本なんだなあとちょっと驚く。もっと古いものかと思っていた。
    冒頭に登場人物紹介があって顛末も言及しているからその点では先が分かっているんだけど、これは原作も狙って記載してあるのだろうか。
    とりあえずここまでは意外に興味深く読めた。

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    2020年10月04日
  • 白鯨 上

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    脚注、絵あり。

    最初に鯨に関する書物の抜粋がかなり続く。
    そのあと物語は始まる。

    鯨の説明が延々と続くと聞いたことがあり、ずっと読もうと思わなかった。
    だけど、ヘミングウェイの『老人と海』を読んで、海での戦いも面白いとモチベーションが上がり手に取る。

    読みやすく、楽しくワクワクする気持ちで読める。
    鯨の説明も面白おかしい。

    クィークエグがいい。
    登場人物がそれぞれ特徴があり、これからどう活躍していくのか期待。

    まだ、始まったばかりで、これからさらに面白い展開になると思うので楽しみだ。

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    2018年04月03日
  • 白鯨 上

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    重量感たっぷりの外国の小説を読むのは久しぶりです。まだモービィ・ディックは姿を現さない。それはエイハブ船長や航海士、銛打ち、船員たちの妄想や噂のなかで生きている。さあ、これからどのような怪物ぶりを見せてくれるか、船長たちはどのように立ち向かって行くのか、そしてどのようなフィナーレを迎えるのかじっくり味わうことにしよう。

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    2015年01月01日
  • 白鯨 上

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    白鯨(Mody-Dick) 捕鯨船の男と鯨の話。 軽々しく命を掛けるのは愚者で己の命を守るものが勇気である。 海の男になると誓ったイシュメルは鮫と遭遇して命の危険を感じた。恐怖を知り克服できるから恐怖に立ち向かう。そして人は楽しいから笑うのではなく笑うから楽しい。 彼らの仕事は栄光や賞賛より誇りのために戦っている。だが、エイハブ船長が白鯨に襲われた復讐を遂げるためにお金で船員を鼓舞し難破船をいても今まで命をかけた鯨の油を捨て対峙したが全員亡くなった。 イシュメルだけを残して。

    (ゆうじん)

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    2013年09月10日
  • 白鯨 中

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    『白鯨』新訳版、その中巻です。

    上巻はイシュメールが船出するまでを描いて「物語」然としたところがありましたが、中巻はだいぶ趣が異なります。捕鯨船での日々、マッコウクジラとの死闘、そして鯨にまつわる衒学的・百科全書的な語りと、まさに鯨尽くし。特に第八十七章「無敵艦隊」は、鯨のユートピアとでも言うべき光景を描いていっそ幻想的ですらあります。

    イシュメールの語りが「イシュメール自身」から「全知全能の第三者」まで自在に行き来するのも面白いところ。一人称から三人称への振り幅が大きく視点がころころ変わります。最初は読み辛いと感じるかもしれませんが、慣れてくるとこれがまた楽しい。イシュメールの視点と神の

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    2013年02月19日
  • 白鯨 下

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    自らの教養の無さ・理解力の欠如に起因するこの豊饒な作品への理解不足によって★を一つ下げただけで、この作品には★を幾つ付けても足りない。
    単にストーリーを語って読ませる今時の小説ではなく、ヨーロッパ文化が多面的に発現した学術書として真摯に対峙すべきだと思う。
    物語を紡いでいる気は作者自身も毛頭ないだろうことは、唐突かつ延々と続く「鯨学」の披露でも明らか。
    鯨を人間の業の象徴と見立てた様々な角度からの「文明」考察と見るのが正解だろう。
    しかしこの作品がヨーロッパではないヨーロッパ系の国アメリカから生み出されたことは奇跡なんだろうな。

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    2013年02月01日
  • 白鯨 中

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    これはやはり現代人が思い浮かべる「小説」ではないな。
    小説でもあり、詩でもあり、ルポタージュでもあり、哲学書でもあり、、、
    様々な知識・教養を背景に圧倒してくる、こちらのあまりの教養の無さに怯えてる始末というのが本当のところ。
    なお上巻でもそうだったが、挿絵もなかなかgood。

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    2013年03月03日
  • 白鯨 上

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    言わずと知れた世界文学史上に残る名作、その新訳。

    いやはや、面白いです。上巻は語り部・イシュメールの自己紹介に始まり白鯨・モービィ・ディックについての叙述で終わる、いわば導入編ですが一気に読み進めてしまいました。

    とにかく登場人物がいい。主人公、というよりもどこまでも諦観的な語り部であるイシュメール、その親友となる「高貴なる野蛮人」クィークエグ、そして何より狂熱と知性を併せ持つ復讐の鬼・エイハブ。衒学的、かつ時に冗長ですらある語り口が、かえって彼らの個性を際立たせています。「主要登場人物」に記載された以外の人物――元船乗りのマップル牧師、不吉な預言を残す謎めいた男・エライジャなどなど、彼ら

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    2013年01月13日
  • 白鯨 上

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    広い大洋で繰り広げられる、伝説的な白い巨鯨モービィ・ディックとそれを討ち取ろうとする古参の船長との闘い。 上巻では主に船出部分が描かれてます。

    読んでて何となく思ったんですが、ジョジョを描いている荒木飛呂彦氏に漫画化してほしい。 海の荒々しさと、その中で命を滾らせて生きている船乗りたちが紡ぐ賛歌には彼の画が一番あってると思います。 まぁ、忙しくてできないでしょうけどね。

    ちなみに、ストーリーは面白いと思うんだけど、所々に描かれている鯨学の話はあんまりいらんなぁ。

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    2012年06月12日
  • 白鯨 下

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    傑作、というよりは力作、大作の部類。
    直すべき点がどこにもない完璧な作品ではなく、そんな点は数え切れないほどあるがそんなことはどうでもよくなる作品。

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    2011年11月05日
  • 白鯨 中

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    鯨を仕留め、解体しながら鯨の体の解剖学的知識や鯨の生態まで鯨学が述べられる。
    鯨には顔がないためまるで無貌の神のようだ。西洋人は鯨油と鯨骨だけ取り肉は鮫にくれてやっていたらしい。もったいない話だ。

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    2011年04月16日
  • 白鯨 上

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    何度読んでもよくわかりませんが、なにかは学べます。

    古い本なので読みにくいことこの上なしですが、ぜひご一読をお勧めします。

    ちなみにスターバックスコーヒーの名前はこの小説の登場人物から取られてます。(脇役ですけど)

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    2010年10月05日