朱牟田夏雄のレビュー一覧
-
筒井康隆、清水義範などの作品が大好きな私にとって
こんな大昔からやってたのかーと衝撃の作品
こんなのが白水社じゃなくて岩波文庫に入ってるって岩波は変な人もいるけれど目利きもいるのだなすごいなPosted by ブクログ -
再読。いつ読んでもひどいw(誉めてます)
主人公=語り手が、自分の生涯と意見を述べる本。
冒頭(序文ではない)は、主人公を両親が「しこむ」場面。生涯ってそこから!?と言いたくなるが、話は脱線に次ぐ脱線、主人公は一向に生まれてこない…
下ネタ嫌いにはお勧めできないかも。あとちょっと長くて、途中で飽...続きを読むPosted by ブクログ -
地震の後に、死ぬまでに読んでおきたい本に手をつけたいと思って読み始めた。
世紀の奇書として有名だったので身構えてたら抱腹絶倒。
セルバンテスに影響を受けてるのも納得、『ドン・キホーテ』に近いおもしろさだった。
脱線に継ぐ脱線、手法の新しさ(白紙、なぜかストーリーを線で表すなど)は当然ながら現代では驚...続きを読むPosted by ブクログ -
上下巻にも関わらず、四冊構成とか言っちゃいけません。
底本が岩波とわかるでは無いですか。
漱石が参考にしたに違いない文体、話は面白いです。
モームの十選のうち最も古い作品ではあります。
別選で100選になると、我が国の超奴変態小説、つくり話だと思いますが、
源氏物語が入る場合もあります。
まあ、お好...続きを読む -
作者の死によって物語は中断され、余りにも下らないジョークによって本書は終わる。結局最後までトリストラムの話は主流にならず、家族のドタバタ劇と時折顔を出す著者自身のメタ談義で終わった様な。そういえば下ネタ、伏字の量もかなりのもの。しかしセルバンテスやラブレーといった滑稽文学の先人達を意識しながらそこに...続きを読むPosted by ブクログ
-
章について語る章あれば、何一つ語られぬ白紙の章も表れたりと相変わらずのやりたい放題。滑稽さと諧謔さに溢れた内容だが、アイルランドというのは異端文学の系譜でも存在するのだろうか。その皮肉ぶりはスウィフトから受け継ぎ、己の美学を貫き通す様はオスカーを想起させる。またロックの連想作用を取り入れたその技工は...続きを読むPosted by ブクログ
-
18世紀中旬、アイルランド出身の田舎牧師が突如出版したパロディ小説。あらすじとしては紳士トリストラムの自伝的小説となるのだが、それを彼が受精される所から始めるという無茶っぷり。その後も話は進むかと思えば脱線を繰り返し、上巻の終盤、全9巻中3巻に入ってやっと誕生するという有様。他にも真っ黒に塗りつぶさ...続きを読むPosted by ブクログ
-
18世紀イギリスの牧師・小説家であるロレンス・スターン(1713-1768)の"未完の"小説、1759から1767刊。原題は『トリストラム・シャンディの生涯と意見』である。
ところがこの題に反して、話者トリストラムは、まるで自分自身たるトリストラムの生涯と意見を語る気が無いかのようだ。話は逸れる...続きを読むPosted by ブクログ