アラン・ド・ボトンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
メランコリーで生きる
ふむふむ。そうなのかも。
メランコリーな感じが外に出ていると、いろんな場面で、負の印象を持たれガチだけれど、
この本は、メランコリーな生き方は悪くないんだと勇気づけてくれる。
特に印象に残った箇所は↓
「メランコリーな人は、・・・この世界がほとんどの場合、恐ろしくてどうしようもないほど残酷なのを知っている。心をしめるさまざまな苦しみがまだ当分続くことを知っている。それでもなお、絶望してしまわないよう必死にがんばっている。・・・心身が弱っている時は、メランコリーな状態が結局は唯一理にかなっている。苦しみに対する最前の心構え、そして、希望や楽しさを残している何かへと疲弊した心 -
Posted by ブクログ
MBTI診断で一度でも内向的と診断された人、特にINFJの人は絶対読んだ方がいい。
自分のことが書かれていると思うだろう。
良い人のように見られがちだけど心の中じゃ案外毒づいてる、そんな自分の性格をずっとやだなと思ってたけど、それを「メランコリーな人」としてひとつの人生のありかたとして肯定くれる本だった。
ひとつひとつ章ごとに短く区切ってあるし、絵とか写真の資料もカラーでたくさん載ってるから読みやすい。文章もなかなかズバッと切ってくれるから読んでて気持ちいい。訳者さんが面白いのかな?
原題:varieties of melancholy(様々なメランコリー)を「メランコリーで生きてみる」っ -
Posted by ブクログ
期待して手にした本で、期待以上でした。これまで自分のことをメランコリーだとは認識していなかったけれど、まさにメランコリーでした、私。私が見えていないだけで、みんなメランコリーな一面があって、だけどもそれを隠しているのかもなぁと思いました。気づかずにメランコリーを隠している、見ないようにしている、ということもあり得るなぁなんて思いながら読みました。邦訳のタイトル、秀逸かも。少なくとも私はタイトルに惹かれて手にしました。
意外に日本に関連するところが出てくるのも、読みやすさ、とっつきやすさに弾みをつけました。メランコリー、今の時代に必要かも。右肩上がり、成長志向、ポジティブ全開な時代は過去のもので -
Posted by ブクログ
ネタバレ人生何度目かの「落ち込みマックス」の時期に出逢って,マックス過ぎて読めなくて,「積ん読」になってたのを,「それほどでもない,っていうか,状況が悪いにも拘わらずまぁまぁ」な今になってようやく読んでみた.
で,読み始めてすぐ思ったのが,「え?ネクラ?ネクラのな!?」っていうのと,「何?メランコリーって,落ち込みとかじゃなくてネガティブ思考?」ってこと.
3分の1ぐらい読んでも「え?ネクラ?」って笑.
でも,「天文学とメランコリー」あたりから,「まぁそうだよなー.いわれてみれば・・・いわれなくったってそうだよね」ってなって,「セックスとメランコリー」から「50歳とメランコリー」までの中盤で一気に -
Posted by ブクログ
著者の邦訳はほとんど読んでいる。生きる慰めとなる哲学を普段使いの言葉で提示する人、という印象。
不完全な世界、不完全な人生を生きる助けとしてのメランコリー。
本書が指すメランコリーの定義は明確にはされない。自分は「前向きな悲観主義」と了解した。楽観的ではない、さりとて失望して拗ねてもいない。
メランコリーな人は内向的で感受性が強い。家にいるのが大好き。静寂、穏やかな日常を好む。花も好き。朗らかさを求められたりパーティーに出るのは苦手。なんだ俺のことか…と思うがこんなの世の中の半分くらいの人はそうじゃないのか? さすがに中年にもなって自分を「感受性が強い」と思うのには気恥ずかしさがある。
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Posted by ブクログ
賛成派と反対派に知識人を分けて、ディベート開始!その内容を記録したエキサイティングな本で面白い。知識人同士が対談すると、妙に気を遣い合って議論にはならず、相互補完的な意見交換に終始する。そんな日和見な論壇風景が生温いと感じるなら、この本は最適だ。ひろゆきの論破シリーズも本にしてみては?と思い付いたほどだ。お題は、「人類の未来は明るいか」さて自分はどちら側で参加しよう。
と、上記が読み始めた前半。で、読み進めると、ディベート特有の噛み合わない空中論争。テレビタックル読書編。意味のない揚げ足取りと一方的主張にだんだん辟易してくる。あー、そうか。ディベート番組のエンタメとしての醍醐味は、揶揄中傷、 -
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