三土たつおのレビュー一覧
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人が興味を持つものは数知れず。「坂道の高低差」、「段差」、「いやげもの」などあるが、今回の本は、街角でお目にかかるマンホールの蓋、舗装、パイロンなどあまり人が注目しないものに焦点を当てている。
本をパラパラめくっていくと、マンホールの蓋だけでもいろいろな種類があるのが分かる。たかが蓋、されど蓋と言うことか。
「路上園芸」で思い出したのが、大阪で自分の所有地だから人の通り抜けはさせないという間違った発想で、植木を所狭しとおいて逮捕された頭のネジが抜けている人の話を思い出した。路上に置いている植木鉢はそんな殺伐とした雰囲気を醸し出すためのものではない。
事件関連で思い出したのが -
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電柱や標識、パイロンや回収ボックスなど街なかにあるいろいろな物を生き物に見立てた図鑑。この、生き物に見立てるというのが上手くハマっていてそれぞれの特徴を上手く説明出来ている。例えばパイロンであれば、活動時は離れていて、非活動時は群れている(スタッキングされている)、街路灯であれば夜行性であるなど。そして、それぞれに、なかま、つまり種類が紹介されているが、これが驚くほど多い。全く同じように見えるが、多少の差異と言うには大きすぎる違いがある。この違いに気づくと、いつもの風景が違って見え、また、それを見つけるのは楽しそうであり、路上観察が趣味として成り立つ理由が分かったような気がする。
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Posted by ブクログ
図鑑というより夏休みの自由研究とか、マニアのおもしろブログとかそういった感じの本。自分としてもそれを期待して買ったので満足でした。モノそのもののスペック等を並べるというよりも、さまざまなモノを観察してわかったことが記載されているおり、それが自分で街中観察しているみたいで面白かったです。
また、最後のフィールドワークの章に同じものばかりを集めることで、違いに気づいてだんだん面白くなってくるということが書かれていたのがこの本を象徴するようで印象的でした。全編通じてそれを体験することができ、またそれを日常に織り込むことで日々の生活の楽しみも少し増えた気がします。 -
Posted by ブクログ
面白かった。
★4でもいいところだけど、
もうちょっと表現に拘って欲しかった残念感が★3に。
まあライターが複数だからしょうがないかなー、
とも思うんだけど。
残念だったのは「生態」の欄で、
生き物的表現をしているところとしていないところがあり、
ここは是非生き物的表現に拘って欲しかった。
そういう意味ではパイロンとかバリケードのページが良かったかな。
全体としては、
対象によって街灯やサインの高さが変わるなど、
普段目にしているのに気づいていない法則の
マニアならではの分析が面白い。
もう回収ボックスは顔にしか見えなくなったもんね。
自販機との関係は、
夫婦というよりジンベイザメなんか