小路龍流のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ大嫌いスタートの同級生再会ラブ。大好物です。
スキャンダル帝王の異名をとる今をときめく高視聴率俳優の如月は、取り巻き連中に無理やり連れて行かれたホストクラブで、高校の同級生だった不動と再会する。高校時代、成績優秀、品行方正、育ちの良さを伺わせる怜悧な風貌、孤高でストイックな生徒会長様だった不動。どれをとっても、自分がかなうものなど何ひもつなくて常に自分のコンプレックスを刺激する男だった。高校時代、すでにモデルとしてそれなりに活躍していた如月は、その華やかな見た目どおり、いつも人の中心にいる存在だった。自分と対極にある存在を常に意識しつつも、決して交わることはなかったふたり。
代議士である父親にならって、エリート官僚にでもなっているかと思っていたのに、なぜホストなんかに?
戸惑う如月をよそに不遜な態度を見せる不動に妙な対抗心を煽られて、飲み比べを仕掛けた如月。
杯を重ねてわけがわからなくなっているうちに、ふと気が付くと、ベッドで不動に組み敷かれている自分。
冗談だろ、一体何でこんなことに?!
パニックに陥りながらも、虚勢をはって何とか切り抜けようとするが『誘ったのはお前だ』だの『男同士なんだから楽しめばいい』などと不本意な言葉を投げられて、しかも一方的に追い詰められそうになってることにまたもや妙な対抗心を燃やして、ついノリノリで応えてしまう如月。
基本的に、ストーリー序盤で酔った勢いでうっかり寝ちゃいましたパターンは好きじゃないのだが、なんか全然嫌な感じじゃなかった。
如月は反発を覚えながらも、仕事で嫌な事があった時、嬉しい事があった時、真っ先に不動の顔を見に行っちゃう。このツンデレっぷりがいちいちかわいい。
加えて、不動は如月に時に手厳しく的を得た批判をしつつも、きちんとフォローを忘れない。包容力があってフェロモン垂れ流しの甘い毒みたいなら男。そして時折見せつける“ザ・独占欲”
なんかベタにつぐベタな展開なのに、ニヤニヤが止まらなかった。両想いだだ漏れのふたり。
『お前が悪い。俺の前に現れたりするから』…とかもう、何それ、言われてみてぇぇww -
Posted by ブクログ
ネタバレ恋愛経験豊富なデキる営業・鳥海が恋をしたのは、経理課の堅物・琴川。
美人で冷たく見える琴川のかわいい一面を知った鳥海が、必死に口説き落としてようやく恋人にまでこぎつけたのだ。
真面目な琴川だからこそ、大切に恋を育てようと考えていた鳥海だったが、何度も何度もデートをドタキャンされてしまう。
理由は、身内の不幸だったり、マンション設備の故障だったりさまざま。
もしかして自分は避けられているんだろうか……?
と思わなくもないけれど、その後に必ず、他の日を指定してきてくれるから、そういうわけでもないらしい……?
ところが、やっとこぎつけたデートにも、親戚からの連絡だと琴川は帰ってしまう。
ことが急を要することだけに、鳥海も引き止めるわけにも行かず、我慢する日々が続くけれど……
ある日、琴川がデートの断り文句として鳥海に告げた理由はどうにもつじつまの合わないものだった。
そこから、一気に疑問や不満が噴き出して、鳥海はついつい琴川の行動を追ってしまう。
という話。
信じてたはずの恋人の行動に疑心暗鬼になってしまって、一生懸命信じようと頑張るけれど、信じられなくてどうしよう……と。
オチがやや現実離れしていて、それだけが残念だったですけど、こういう風にある部分を強調すると、今まで見えなかったものが見えてくるので、それはそれでアリなのかなー……と思います。
なんとなく、「信じる」ということの難しさと、どうして人は疑心暗鬼になってしまうのか、を教えてくれる話でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレこの作家さんの刑事ものはシリアスで硬質で糖分ゼロが多いですが、これは比較的甘み有りです。シチュエーション的にはかなり王道で、スポーツマンタイプのさわやか後輩刑事ワンコ攻と清楚な美人ツンデレキャリア先輩受です。この先輩、ツンデレといいつつも、かなりデレ多めで、物語開始わずかで、あっさりと陥落、というかワンコと元サヤにおさまります。そして、事件的に区切りのいい場面にさしかかるたびにイチャコラします。わたしは、この作家さんの刑事ものは読みごたえがあって大好きのですが、今回はちょっと物足りなかった。やっぱり、ツンデレはいかに崩していくかっていうのが醍醐味なわけで・・・このあっさり感がどうも・・・。せめて、体は簡単に許すけど、心は明け渡さないみたいなひねりがあってもよかったかな~・・・。で、いつものように、表で起きる事件とは別に、裏で何かある・・・という伏線を張りまくり、次巻へと引っ張る。先輩が何か秘密裏の任務をおびて警視庁から千葉県警の捜査一課に派遣されてきているんだけど、そのあたりは毎度ながら謎は小出しで思わせぶりで気になります!けれど、いかんせん、表の事件がなんか大仰でチープだと思う。タイトルの『犬も歩けば棒に当たる』は後輩攻くんが歩くだけで事件に遭遇してしまうという特殊な運?の持ち主。元左翼過激派が仕組んだ爆破予告事件を解決するためにふたりで奔走するのですが、仕掛けられた二回ともまんまと自分たちで爆弾を発見し、自分たちだけで時限装置の解除をするはめになります(で、解除できないと爆死する・・・みたいな)で、二回とも神懸かり的な強運に助けられて乗り切ります。なんだか、ちょっと興ざめです。
もっと、表の事件と裏の事件が複雑に絡みあり、謎が深まるーみたいな展開を期待していたのでね。
でも全体的にラブも十分あるので、いつもよりエンターテイメント性はあがっているのかも。 -
Posted by ブクログ
ネタバレアレツーサ王国3(完結編)
2段組
初出
王は花を奪う――2007年 小説リンクス2月号掲載作品を加筆修正
Kaianchoe uniflora――書き下ろし
アレツーサ王国前2作のご先祖様たちであり『花』最初の物語。
“現代”の花たちとは全然違いましたねー。まあ、花たちの誰も公娼ではなかったので当然ではあるんですが。
いつから変わってしまったのかとは思いますが、ヴァレリーがちょっと匂わせてますから彼女には『花』のその後の姿が予測できていたのかもしれません。
でも、この時代では仕方が無かったといえなくもない『花』でも、その後の時代変化から言えば少々安易に使い出したという感は否めませんね。確かに寝物語についてはスパイなどが良く使う手段ではありますが、身寄りのない子供を引き取って『花』にとか。いや、それこそこの作品で学んでいる『花』たちのように親よりも結婚相手よりも王や国に心酔させることが出来れば別ですが、そうではないし。アレツーサを慕うどころか遺恨を残してしまうような種をまくハメになったりと、現代では当初の目論見が破綻しているのだから、制度の廃止は当然でしたね~。
作品としては、敵対していた相手に関係を強要されながらも相手を知るにつれ惹かれ守ろうと想うようになる過程がとても良かったなーと思います。