柴崎竜人のレビュー一覧
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ネタバレ「この子は和真がいちばん苦しいときに、世界を変える出会いになるよ」
この言葉を読んだとき、感極まって一時時間が止まってしまいました。
和真と月子が出会えたのは、和真を想うサンのおかげ。和真のことを見限って別れたとばかり思っていたので、ずっと和真を大切な存在だと思っていたことに感動しました。
昔の恋人が母親で、憎んでいた男が父親。その事実を知ったことで、月子と今までのように接することができなくなってしまった和真。
月子のためを思って祖父との面会を実現したり、宿泊を促したり。でもそれは、月子にとっては和真や創馬との生活から追い出されると勘違いさせてしまう結果に。
しかも、月子に村上の魔の手が襲 -
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ネタバレまさかリリーに泣かされる日が来るとは。
いつもみんなを楽しませてくれるリリー。リリーがみんなを家族のように接するように、みんなもリリーを家族のように大切な存在として接している。その関係が重くなりがちな物語を明るくしてくれていた。それなのに…。第一章から不穏な空気が漂っていたから嫌な予感はしていたけれど、まさかリリーが死んでしまうとは思いもしませんでした。
リリーが亡くなった時、月子は声が出なくなり、創馬は酒に溺れ、奏太は復讐に奔走し…。それぞれが悲しみにくれる中、和真は今までとそれほど変わらず生活を送り、月子の血の繋がった父親を探すことに。
「お前はなんでふつうでいられるんだ?」創馬の言 -
Posted by ブクログ
ネタバレ三軒茶屋星座館の2作目。
白鳥座の話では、葵のマネージャーが最初めちゃくちゃ嫌な人だなと思っていたけれど、最後は葵のためにしていたことと分かり、株が上がりました。一方、ヘラクレス座の話では、英雄の良い人感を最後はぶち壊してて、真逆の展開に。男のプライドや嫉妬心って半沢直樹の世界だけだと思ってました。怖い。
個人的に一番面白かったのは、蟹座の話。闇業界の保科の以外な趣味が発覚し、友達と仲直りするにはどうしたらいいか真剣に悩むところが、作中でも表現されていたけれど、女子高生みたいでコミカルに楽しめました。最後のオチもみんなが救われる展開で良い読後感でよかったです。
獅子座と乙女座の話は和真が -
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Posted by ブクログ
星好きだけど神話に詳しくない人におすすめしたい。
小学生の頃に星座や神話の本を読んでいたけど大部分忘れていて、この本を読んでまた神話って面白いなと感じました。
和真が現代風?小噺風?に神話の話をするのがおもしろくて、電車の中で読むと笑いそうになる口元を堪えるせいで薄らニヤつく不審者になります。
ギリシャ神話の神様達が人間臭いのもギリシャ神話の魅力ですね。
神話を知らない人には堅苦しくなくて取っつきやすいし、神話を知っている人だと神話の神秘的な世界をぶっ壊しにかかってる感じがおもしろいかと思います。神秘的なままでいいと思う人には向かないかも。
星座館に訪れる人の悩みに絡む星座の話と、それを聞